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No.3838 七里駅に総理が?

2025.07.12

 我が国の外交がどうにもおかしい。中国に対する各種プレゼンテーションやパンダくださいの膝まづき外交に徹しているかと思えば、トランプによる関税問題に対しては同盟国と言えども言うべきことは言わなければならないと石破さんは強気の姿勢。日本の立ち位置からすると自民党政治が様変わりしたかのようだ。トランプが石破さんを同盟の友としての資格を備えていないと認識していることがわかってのことかどうか、とにかく嫌われれば受けて立ち、後ろからでも何でも批判をするという石破さんの人間性がそうさせるのかもしれない。
 たしかに、海産物の輸入規制が解除されるなど、中国側の歩みよりは見られるが、一方では先島諸島上空で日本の警戒軍機に50メートル近くまで接近したり、経済水域に複数の軍船が入れ代わりで入り込んだりと、防衛的観点からの中国の強気姿勢は度を越している。

 そして選挙戦だが、5日に石破さんが埼玉入りした。川口や川越など主要都市の駅前での演説会は自民党総裁の常だが、同時にさいたま市では大宮駅前というのが通常。ところが、今回はなんと東武アーバンパークラインの七里駅が総理凱旋の場に選ばれた。大宮駅であれば全国でも有数の不特定多数の駅利用者が多いというので納得もいくが、七里は大宮駅からローカルラインで4つ目、春日部からも4つ目と、地域住民以外の駅利用者が少ない地区である。どうして?とふと考えてみたら、すぐにその理由が理解できた。自民党県議団団長の地元なのだ。つまり、県議団の要請に自民党本部が満願の対応をしたということになる。
 LGBTQ法案、子どもを家に一人にしたら虐待だとする条例、そして選択的夫婦別姓など、保守自民党イメージを千変万化させる方向に舵を切ることで、全国の自民党員から、そのいぶかしさを論じられるのだが、肝心の本部も石破政権になって、こうした問題を容認というか、LGBTQなどは法案成立寸前までの状況になった経緯がある。

 その総理凱旋の場での団長演説でこんなことが・・・参政党は日本ファーストというが、日本ファーストをずっと守ってきたのは自民党です!と。
 私はこの話に大きな疑問を感じるのだ。政治は、とくに選挙ではそれまでの主張と180度異なることを言っても許されるところがあり、有権者は過去との比較など出来る材料自体が無い。
 何が言いたいかと言えば、さほど古いことではないが、自民党県議団はLGBTQに反対した県議を除名した経緯がある。もちろん除名の理由は別なのだが・・・。その除名された今は無所属の高木公介県議が先月、川口で社会問題化しているクルド人問題で現地視察をした際、クルド人たちに執拗に追い回され、出てこいと車の窓を叩かれるという間一髪の事件があった。しかし、大野知事も川口市も、また同地区の自民県議・市議たちも、この問題に政治的解決の道を積極的に探るという姿勢が感じられない。おそらく複雑な問題があるのだろう。
 ならば、先の団長の演説はどうだろう。今自民党県議団のトップにある政治家として日本人ファーストに整合性はあるのだろうか。クルド人問題は、今や川口、いや埼玉、いやいや全国的な外人容認問題となっており、まさに選挙公約に謳う政党もあるのだ。

No.3837 選挙公報から

2025.07.10

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 こめ騒動、物価高対策・・・国民に密着したテーマが参議院選挙でさらにデフォルメされる形で、消費税廃止もしくは減税、または現金給付といった家計支援対策が目玉となって真夏の演説合戦が行われています。
 たしかに、最新報道では実質賃金がダウンし続ける状況だと聞かされ、毎月末には明日からありとあらゆる生活物資が値上げされるというニュースを見せられると、私たちの生活防衛精神はヒートアップするばかりです。したがって、今回の選挙戦は野党主体のバラマキ公約で国民の節約意識を高揚させるという狙いがはっきりしているのは間違いのないところです。石破自民も財務省による消費税保護により現金給付でこれに乗ってしまったのです。
 しかし、今朝折り込まれた選挙公報に見る各党の公約の中には、国を破滅させるつもりなのか!と感じるような財源無視公約の選挙戦といった様相を施している。その前に、まったく聞いたこともない政党会派があることを初めて知りました。それらの政党の多くが消費税減税か廃止を唱えている。つまり国民の投票意識にからめて消費税は減税すべきであり、出来るものなんだというムードになっているのはメディアのせいもあるでしょう。
 そして、立憲民主党(旧民主党)の全国比例候補者には、あの悪夢の民主党政権下で、名が知られた候補者が複数名を連ねている。芝居じみたオカルト政党のれいわ新選組はいったい国をどうしたいのか理解しがたい。安倍政権に嫌み皮肉たっぷりをネットでつぶやき続けた芸人を公認した社民党。
 今、支持率が上がっていると話題の参政党は、昨年の国民民主党の「手取りを増やす」が有権者の選択に繋がったが、それに近い形でわかりやすいという意味で「日本人ファースト」というキャッチコピーが受けているという。しかし、公約を深堀すれば驚く内容の公約もあるのです。15歳までの子ども一人に教育的見地から月額10万円支給するというのはヤング世帯の心を揺さぶるのだろうが、それが本当に子ども為になるのかどうかは不明です。使途規則が付帯した現金給付ならわかるが、そこまでのことは出来るはずも無く、真に子どもの為になるかどうかと言えばあり得ないというのが結論です。おそらく親の都合で使われることになるでしょう。さらに、この参政党は人口減少防止対策として「多妻制」を主張しており、皇室典範に関連することとして、お世継ぎ論に関わり「側室制度」の復活を3年前に唱えた経緯があります。これはダメでしょう! それは今ひた隠しにしている様子だが、神谷代表はこうした発言が過去にみられる政治家なのです。政務活動費の使途についても疑義が問われる状況もあり、元党員がそれを訴えてもいるのです。この政党の実態は外国人排他ではドイツのネオナチに近いものがあるように思います。
 国家論的には理解するところがある百田・有本さんの日本保守党がどれほどの支持を得るかわかりませんが、今回の選挙は総体的に見方によっては面白い選挙戦とも言えるのかもしれません。一つ言わせてもらうなら、参政党は危険な政党だと私は感じています。多妻論、側室論は現代哲学に入り込む余地はありません。
 いずれにしても、石破政権も自民党内リベラルの集まりで、それがゆえに親中政権という見方が世界から問われている現状です。関税交渉が厳しいのは当たり前です。これからは防衛費論もかさにかかってトランプの口撃がくるやもしれません。
 そもそも、あの顔が嫌だとか、目つきが嫌いといった言葉を自民党支持者からも多々耳にします。残念ながら、石破イメージが自民離れにつながっているのは間違いないところです。有権者の目は厳しくもあり、単純でもあるのです。中間予想?自民敗戦が現実になりそうでしょうか???

No.3836 メモリー

2025.07.08

 昨日の七夕は、年月日が7並びの特別な日ということで、自分にとっても大切なメモリーデーでした。というのは、母の旅立ちが平成22年の7月7日、御年88歳でした。このぞろ目揃いの命日に令和7年が加わることとなり、数字がもたらす奇縁というか奇遇というのか・・・奇妙な感覚から特別な気持で迎えた七夕だったのです。そもそも自分が2月22日というぞろ目生まれなもので、数字についてはとても想い入れが深いものですから。
 数字へのこだわりというのは、ほとんどの人が生活のいろいろな場面で意識しているはずで、代表的なのはマイカーのナンバーとかパスワードなどがそれではないでしょうか。
 私も車には1186というナンバーを指定しています。これは我が家にとって大切な家族となったミックス犬でハローという名の愛犬がいました。幸手に越して間もない日のこと、当時小3の二男が西公園でダンボールに入れられた数匹の子犬の中から持ち帰ったワンちゃんでした。帰るなり、お風呂だご飯だ、名前はどうすると両手の平に乗るほどの愛くるしい子犬をダイニングテーブルの上に乗せて騒ぐ二男。確かに愛くるしさといったらハンパなかったことを覚えていますが、その時、その子犬を見るなり、家内が「いらっしゃーい」と言ったことで、追いかけるように、私が「ハロー!」と続けたので、二男は私が名前の候補を言ったものと勘違いして、その瞬間にハローとネーミングされたのです。女の子なのに!
 実は、その時マイカーのナンバーがすでに1186だったのです。というのは平成11年8月6日は、息子二人が揃って運転免許を取得した日ということで、以来これをナンバーにしていたのです。ついでに言えば、8月6日は二男の誕生日でもありました。くどくて申し訳ありませんが、私の名前もキ86なんですが、どうでもいいことですね。
 つまり、時期的に早いのは子犬のネーミングの方でしたが、因果関係はゼロだったこともあり何の意識もしていませんでした。しばらく経って近所の奥さんがハローの存在を知って、可愛い可愛いと頭をなでながら車を見て「あら枝久保さんの車のナンバー、ワンワンハローじゃない」といったのです。パンと膝を叩いたかどうかは記憶に残っていませんが、頭に閃光が走ったような感動をいただいたものです。以来、何度か買い替えることとなっても1186を変えることはなかったのです。
 これには余談があって、6年程前にホンダの中古車に買い替えた際、車名がグレイスという私が好きな女優さんの名前だったことから、そのグレース・ケリーの誕生日をナンバーにしたのです。1112でした。
 すると、息子たちから抗議不満の言葉が届くやら、近所の方々からは1186に親しみがあったのにどうして変えちゃったんですかーと言われるやら・・・この時のナンバー変更は、私の犯した人生の5大過ち?の一つとしてトラウマになったのです。もちろん、今はまた1186に戻っているのは言うまでもありません。
 そして、平成18年、家内の膝の上で18歳で天寿をまっとうした長女ハロー。その命日7月12日がまもなくです。

 話としてはこちらを先にするべきですが、令和7年という年に結び付けた関係ということでお許しいただきたいと思います。というのは、今日8日は尊敬してやまない安倍晋三元総理が凶弾に倒れ命を落とされた日です。2022年のことでした。あるはずの無い演説時暗殺が安心神話世界一の日本で起こった日です。その後は、狙撃犯に絡み話が違う方向に進んでしまい、政治自体も安倍さんが目指した日本の道筋とは異なる方向に進んでいるように感じるこの頃です。参議院選挙の結果次第で、あの悪夢の3年半が再現してしまうのかどうか。ともあれ、酷暑の中で候補者や運動員の皆さんが体調を落とされないよう祈ります。
 すみません、七夕ぞろ目がこんなややこしい話になって。
 最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。

No.3835 党首討論・・・いよいよ告示

2025.07.03

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 時の経つのは早いもので、前号から1週間が過ぎました。いよいよ参議院選挙が今日告示となる時節となりました。
 昨日行われた8党首による記者クラブ主催の討論会の報道がにぎわっています。互いのバラマキ批判合戦に終始しているということですが、はたしてどうなのでしょうか。私は自民党員ですので地元選挙において真っ先に自民党候補の当選を願う立場ですが、かたや現政権のまったくといっていいほどの外交力の無さは、東アジアの不安定にまっしぐらといった感じで不安が隠せません。
 盟主アメリカの大統領によって世界が翻弄される状況ですから、今こそ真の国家論に基づくジャヤパニーズアイデンティティーを示さなければならないのに、それが感じられない対中お辞儀外交に不安を感じずにはいられません。
 ところがです・・・党首討論は互いの国民迎合バラマキ批判の熱戦が中心だったようです。自民党の現金給付論は論外、なにを考えているのか石破さんといったところ。しかし各野党の物価高騰対策と称する減税公約もさして差の無いバラマキで、財源の違いやその財源の穴埋め対策などに新鮮な対策が見られないといった様子です。
 しかし、消費税をゼロにするという理論はどうにも理解に苦しみます。また、食料品について消費税をゼロにするという立民などもどういかなと。これで失う15兆円の財源は、年金、介護といった福祉の未来に不安はないのでしょうか。ひそかに面白い存在と感じていた参政党や保守党も、この点ではどうなんだろうという疑問は隠せません。
 とくに参政党の公約の中に、ゼロ歳から15歳までの子どもがいる世帯に、教育費補助として月額10万円を支給するという内容があります。これについては、対称が何人いるとか、期間はいつまでとか、総額いくらになるといった肝心な数字は不明です。私が調べたところでは、対称は1365万人いますので、一年間続けたら2兆円近い額になります。しかも支給方法も明示されていませんので、無条件給付であれば、それがどのような使われ方をするかという問題が残ります。かつての国民一人10万円給付の際も、遊技場が繁盛したという話がありました。それとなにより、自治体事務が煩雑化するのが問題です。
 個人的には、世帯対象に水道料金の基本料金1年間ゼロ、企業にはその規模によって率を設定する方法。水道料金は自治体の特別会計項目ですから、ここに政府からの補助金を入れる仕組み。これならまず完全とは言わないまでもある程度の公平性が保てるのではないでしょうか。保てない面は、自治体によって水道料金がまちまちだということはあります。
 教育費については、高校までの授業料が無償化するわけですから、大学進学者がいる世帯に奨学金の在り方システムを再考して、より一般化することを模索したらどうかと思います。その前に人口減少が確実な中で、やたらと大学と称する法人が増える現実を抑止し、統合する政策を政府は構築すべきではないかと思います。ここに無駄な補助金がかなり出ていると思うと尚更です。
 一市議ではありますが、一国民でもあるので、国政に関心を持つのは当然ですし、今の日本の政治的国情のていたらくさを情けなく感じている者として、以上のようなことを考える次第です。まだまだスパイ防止法に関わることや諸々感じるところはありますが、日本の政権はいささか弱含み過ぎて、しっかりとした国家論に根付いていなことを嘆く日々です。

No.3834 健康に関する特別講演のご案内

2025.06.25

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 掲題の特別講演のご案内を! 多くの皆様のご参加をお待ち申し上げます。

 日 時:6月27日(金) 午後2時30分開会
 会 場:蓮田市総合文化会館ハストピア
 テーマ:いつまでも健康な足腰を!
    ロコモーティブシンドロームと骨粗鬆症の気をつけ方
 講師紹介
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No.3833 都議選自民敗北はやはり・・・

2025.06.23

 都議選で自民党が敗北し、再び第一党の座を都民ファーストに明け渡すこととなった。主な会派の当選数は・・・
自民21(30-42)
都民31(26-37)
公明19(23-22)
共産14(19-24)
立民17(12-20)
国民 9(0-18)
参政 3(0-4)
( )内数字は、左が選挙前勢力、右が立候補者数)
といった結果だったが、47人が女性候補者だったのが最大の選挙特徴だったと言えるかもしれない。自民党は立候補者数に対して50%の当選率で女性の当選者はわずか1名で、共産党が14名中13名というのが突出している。

 石丸再生の道も42人の候補者が一人も当選することはなかった。国民民主も18日の立候補者を数えたが、結果は当選9名とゼロからの大幅増とはなったが、衆議院選挙の勢い程ではなかったという見方も出来る。国民の場合は自滅的事情もあったことは小さくなかったものと思う。複数選挙区で助けられた感もある。
 石丸政党の場合は、党としての都民への政策的公約は無く、任期を2期8年とすることを全面に訴えた選挙選だったという。ブームや風と言うものは一定期間が経過すると趣きに変化が生ずるということなのだろうか。
 都知事選の石丸人気にあやかって42人も公募に応じた事実を、東京都民は軽挙妄動と感じたのかどうか。いずれにしてもそのあたりの分析は難しいことではないかもしれない。

 自民党の敗北は、自民党都議連の3800万円の不記載があったことが大きな要因ではあっただろう。ただ、石破政権によるまたか!と思わせる選挙直前の失政が影響してはいないだろうか。それは、現金給付のほうが減税よりも効果があると大見得を切り、国民2万円の現金給付を断言した石破さん、そして通常国会閉会直前にガソリン税暫定税率廃止法案を採決を避けて見送った自公与党。この2つがよりによって選挙本番中から投票前にメディアというメディアを駆け巡ったのだから候補者にとって厳しい選挙戦になったのは間違いない。
 不記載問題は、有権者は選挙はもちろん政治には金がかかるということをわかってはいても、入りも出も不明な金はその額の大小にかかわらず政治不信につながるということを、何時になったら肝に命じるのだろうか。
 参議院選挙は都議選とは性質の異なる選挙とはいうものの、与党にとって厳しい・・・・とくに石破さんの命運がかかる選挙となるのは想像するに難くない。

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