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No.3785 ふやけた発言が過ぎる

2025.01.07

 ここ数日、読売朝刊の社説が石破首相に対して手厳しい。6日は、通常2タイトルに分けて掲載されるのに、石破政権の課題と称して「ポピュリズム横行が目に余る」の大文字が目を引く全面社説だ。その脇に「難局の舵取りを任せられるのか」とあるのだ。6段26行に及ぶ内容は、石破政権の在り方がなんとも不安で仕方がないといった説明に徹している。
 冒頭、政権の維持に執着するあまり、財源の確保を棚上げして減税などの要求を唯々諾々とのんでいたら国力は低下してしまう。そんな政治をいつまで続けるのか。憂うべき事態である。昨年の臨時国会は石破政権の低姿勢ぶりが際立った。
 といった説から入り、「熟議には程遠い国会運営」の小見出しでは、自らの延命目的で野党のご機嫌取りをしているだけのように映る。とても塾議とは呼べまい、という。
 「外交力が問われている」との小見出しでは、多くの課題を抱える外交問題では就任3カ月経っても国家の針路を示せないでいるのは嘆かわしい。国の舵取りを担う資質を疑われるようでは困る。今月末からの通常国会では重要法案が控えており、野党が徹底追及するとする政治資金問題一色の国会論議では野党の姿勢にも違和感を禁じ得ず、と。選挙に関するSNS規制を含めた国会議論は急務だとし、「民主主義の根幹を守れ」との小見出しについても語っている。

 今朝7日の社説では、年頭会見に対して何を目指すのか見えてこない、といきなりの低評価だ。低姿勢を貫いて延命を図るつもりのようだが、石破政権の方向性が判然としなかった、とも。要は「野党と議論を尽くし、国民の納得と共感が得られるように努めていく」との会見内容に対しての厳しい批判となっている。
 私も感じるが、この石破という政治家の発言は、歯の浮いたような綺麗事が多いのは元々のことと思う。安倍総理時代に背中から矢を放つ発言が目立ったが、誰でも言える綺麗事を難しい局面で批判的に口にする人だと感じている。国民を小馬鹿にしてるのかと感じることがたびたびだった。
 「令和の日本列島改造」発言にも具体性がないと社説は続く。東京一極集中防止で地方に国の拠点を移す話も、岸田政権時に文化庁を京都にもっていったが職員数で言えば400人に過ぎず、過去の政策をなぞるだけでは事態改善にはつながらない。外交では、トランプ次期大統領との会談が遅くなっている理由は理由にならない。早く会っていれば、鉄鋼会社間買収問題についても協議は出来たはずだ。衆院解散については、「衆院と内閣の意思が異なった時、主権者の判断を仰ぐのは憲政の常道だ」と発言したが、であるなら昨年の衆院選で敗れた首相が責任を取るのが常道では無いのか。という結びで社説は〆ている。ここまで厳しい大新聞の社説は過去にあっただろうか。
 石破首相の発言が詭弁・希薄・無方向でまとまりのない、ふやけた内容が多すぎると言ったら、それも過ぎるだろうか。
 

No.3778 政治倫理審査会

2024.12.13

https://news.yahoo.co.jp/articles/d1d88568e99269ccfb127caa897028c95195fda8?page=2
 まずは、上記URLにアクセスしてみてください。
 静岡県焼津市議会での出来事ですが、この一件で政治倫理審査会が開催されたわけですが、こと幸手市議会の現実と比較してみると、驚くほどのモラルハザードの落差に驚きます。バッジが持つ権威は、それに目線が向いただけですれ違う人の意識変化が生じることを感じるほどのものがあります。だからこそ、私は好みませんが議員を先生と呼称する市民が少なくないと思われるのです。しかし、こうした事象が地方議会のあちこちで発生している現状からは、まさに議員は先生などではないということです。
 そして、焼津市のこの議会対応を考えると、幸手市で起こった不祥事への対応は、それこそ検察に書類送検されるまでに至った事件ですから。政治倫理審査会が開催されてもおかしくないと感じた次第です。
「モラルってそれぞれの感覚」というこの焼津市議の発言も問題です。人間界にも、もちろん政治の世界にも最低限の共通モラルはあると思うし、それがすべて個人の問題であるとしたら、ハラスメント事件などすべてが許されてしまいかねません。
 我が議会では、辞職勧告決議案に賛成した議員も、今では検察の結果が出るまでということで議会自らが何らかのケジメを示すことには消極的で、市民要望が出されても議員間の話し合いの場を拒否しています。そして、当の本人は私の自粛要請を無視し議会出席を続け、一般質問、委員会質疑など行っています。上部機関である全国市議会議長会の見解は、議会に出てきてる以上発言は議員の権利ということで対応した方がいいでしょうとのことです。議会の大勢もこれに対して容認状態ですので、私の立場としてはそれ以上の対処は出来ませんし、何かを発しても徒労に終わるだけと思います。
 ともあれ、他の自治体との比較という意味で、我が議会の実態をあらためて感じるニュースではありましたし、何度も言う様に、議員は先生などと呼ばれる職制職種ではないということです。
 さて、今日は常任委員会の最後で建設経済常任委員会が行われます。市内施設の利用料金改定議案は管轄部署の違いで負託される委員会が異なりますが、市民の目から見れば同種の内容ですので、総務や文教等の委員会も合わせて後日報告したいと思います。結論としては、私だけが賛成という結果です。
 そして、昨日の天神の湯の早期再開を求める請願ではなんとも言いようのない重い議論がありましたから。

No.3767 ペルソナ・ノン・グラータ

2024.11.28

https://news.yahoo.co.jp/articles/5941d2b34f50e3c4a825ffd1ca2f579543ffc1a6
 在大阪の中国総領事が、先の衆議院選挙でXに投稿した内容が国会で取り上げられています。その投稿内容とは「比例はれいわ新選組に」という投票誘導に当たるもので、これを無所属の松原仁議員が問題視して質問主意書を投じているというのです。なぜ、中国が!?というのが単純明快な疑惑です。
 れいわ新選組は、代表のやまもとたろう氏独特のエキセントリックかつ耳ざわりのよいパフォーマンスが話題の方です。いろいろと問題の多い党というのが私の認識ですが、一番は消費税廃止という公約です。これで国家運営が出来るのだろうか? レーニン主義のソホーズ。コルホーズ政策を希求しているのかと思えてなりません。ともあれ、共産党以上に極左思想とも言われている党でもあるので、中国の選挙支援があったということなのでしょう。
 そして、今回の選挙で比例復活当選者を数人輩出し、衆参合わせて13人の議員を有する政党となっています。たとえば、埼玉第13選挙区で高井たかし氏が比例当選していますが、小選挙区では三ツ林裕巳さんの半分ほどしか獲得していませんでした。この人がれいわ幹事長として、一昨日に行われた与野党7会派による政治資金改正に関わる合同会議出席者7名の一人として出席していたのも納得がいかない思いでした。この議員は、コロナ時にキャバクラ遊興をして立憲民主党を除名された過去があります。
 議員数から推測すると政党交付金はおそらく10億円はくだらないと思いますが、ヤマモト氏の独断でこの金が使われることになるでしょうから、2大政党制どころかますます政党が増える現状で、まさに私たちの血税の政治に対するあてがわれ方に憂慮する状況です。
 ましてや、アメリカ大統領選でも全回、今回とロシアや中国の介入があったとされる問題が、手口が同じかどうかは不明ですが、日本でもあったということは、今話題のSNSもそうですが、煽情的印象操作に私たちが誘導されない意識が大切だと強く思う次第です。
 添付記事をご覧いただければわかりますが、タイトルの意味は「外交上好ましからざる人物」という意味だそうです。

No.3765 藤沼議員の一般質問について

2024.11.26

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 市議会ホームページを見た市民から次のようなコメントが寄せられましたので、議長としてお応えしておきたいと思います。
「9月議会の一般質問をホームページで確認しましたが、藤沼議員が一般質問を出していたのを見て驚きました。なぜ藤沼議員が一般質問を出来るのですか。職員に議場内で暴力をふるい、警察の捜査を受けた上に検察に書類送検された議員が、堂々と議会に出席すること自体が異常なのに一般質問をするなどいったい幸手市議会はどうなっているんですか。犯罪容認の議会でいいんですか」

 というご意見でした。これまでにも市民団体からは3月と8月に辞職や解職を求める要望書が届けられました。それに対して、私が要望書について話し合う目的で全員協議会を案内するも、多くの議員は検察の結果が出るまでという理由で、その開催を取りやめるよう要求してくる状況でした。結局、その協議会に出席した議員は4人だけでした。
 こうした経緯もある中、私は2度にわたり書類送検されたままの現状ゆえ議会への出席は自粛するよう藤沼議員に文書通達をしましたが、藤沼議員は9月議会を全日出席しています。もちろん、書類送検されたままに変わりは無いので、12月議会も私からの通達は継続しているという考えでいましたが、一般質問を通告したことには私も驚いた次第です。その情報が入った段階で私は「議長として出席自粛願いを通達している議員からの一般質問を承認したら整合性に欠け、矛盾することになるので、それは受け付けるわけにはいかない」と事務局に表明していたわけです。そこで事務局が全国市議会議長会に見解を確認したところ、「出席している状況では議員の権利である一般質問を剥奪するのはいかがなものか」というのが上部組織である議長会の見解だったもので、承認は出来ないものの、あくまでも本人の考え方の問題であり、それをさせないという判断は難しいということになりました。これから日が進むにあたってホームページを見る方も増えてくるのかなと思いますが、内実はそういうことですのでご理解賜りますようお願いいたします。

No.3764 斎藤知事の公選法違反

2024.11.26

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 何かと話題に事欠かない兵庫県の斎藤知事ですが、選挙コンサル会社社長のSNS投稿によって公選法違反を問われる窮地に追い込まれています。いわゆる一般的に影の存在であると認識されていた選挙コンサルが、圧倒的なSNS戦略で大逆転勝利を勝ち取った内情を暴露するという皮肉な形です。おそらく。この女性社長は今回の大成功の結果を自らの宣伝にし、今後の選挙でクライアントが増えることを意図して存在を知らしめたかったのではないかと思います。
 これにより、県百条委員会も公益通報関連からこの新たな疑惑にも向けられる可能性もあるようです。これには、数多くのコメントが見られます。テレビでもおなじみの若狭弁護士や住田弁護士は公選法違反の可能性に言及し、捜査対象になるだろうと発言しています。
 25日に全国知事会への出席で上京した斎藤知事は早速インタビューの嵐に見舞われたようですが「公選法違反には当たらない」という簡単明瞭な発言で対応しています。この発言は、斎藤知事の人間性を標榜するものではないかと感じます。常にクールで無表情に近い対応・話し方をしますが、なぜこうも鉄仮面の雰囲気でマスコミ対応できるのかと感心するほどでした。しかし、今回の自らの発言に説得力が無いのは明らかです。また、立花氏の当選を考えない立候補というバックアップ問題や県議への脅し、暴言も取りざたされている現状は、出直し選挙に勝利したものの県民の判断理解に微妙な変化が芽生えないとも限らず、兵庫県がいつ落ち着きを取り戻すことが出来るのだろうかと思わずにはいられません。

No.3761 兵庫県知事選の衝撃

2024.11.19

 兵庫県知事選挙は、不信任決議を受けて出直し出馬の斎藤元彦候補の大逆転勝利となりました。前評判を覆した力がどこにあったのかは、今ネットでもいろいろと投稿されており、コメンテーターも独自理論を語る状況にありますが、ただ、誰が何を言おうと数字は正直だと思います。
 投票率が14.55%も前回をクリアしたという事実は、昨今の選挙ではきわめて稀なことです。票数にして25万票増えたわけですから、それぞれの選挙本部も此処迄は予想し得なかったでしょう。多くの選挙がその都度前回を下回ることが民主主義の危険領域とまで言われ、選挙権を18歳まで下げざるを得ない事情の中での今回の結果ですから驚異的な結果だったのは間違いありません。。
 この投票率アップの原因を分析すれば、巷で言われているSNSの影響ということになるのでしょうが、たしかにSNSが選挙戦における驚異の戦術になったことが証明されたと感じます。実際、そうなりつつある最近の選挙事情ではありましたが、この選挙でそれが完全なものになったと思います。とくに大きな選挙ではそれが顕著になってくるものと思います。
 更に、関心を引いたのは不信任決議を受けた候補者の動向です。まさかと思うことが起こったのは間違いありません。先の衆議院選挙において、マスコミによる風をもたらす目的の煽情的投票誘導に問題意識を感じた人は少なくありません。しかし、知事選でのSNSでは風とか煽情的という以上に、そこで語られる内容が真実正論だと理解した県民有権者が多かったわけですから、言い換えれば大マスコミより見ず知らぬ人のSNS投稿が人の心を変えるという事態に発展したのです。これが衝撃的と感じるゆえんです。
 これから、斎藤知事はまだまだ難局が待ち受けていると思いますが、いち早く不信任決議に賛成した維新県議団は協調路線を打ち出しています。考えてみると、維新県議団は知事選に独自候補を出し258,000票余りを獲得し3位という結果でした。2位と3位の票を足すと斎藤候補の票数を12万票あまり上をいくことになります。斎藤候補にしてみると維新が独自候補を出してくれたことは大いに好影響だったとも考えられるのです。このあたりに選挙の難しさというか面白さがあると思えてなりません。

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