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No.2126 生活保護が財政を駆逐する

2011.12.13

 国会活動をストップして、個別議論に入った内閣と、その議論内容を批判する政権民主党。どこかおかしな国政だ。この12月国会は攻める自公と逃げる民主といった図式だっただけのこと。しかも題材は2閣僚の追求と問責といった場面ばかりで、これをまたマスコミが主体で取り上げる。これでは、ますます既成政党とはなんぞやという声が上がりそうな雰囲気だ。
 大阪の橋下さんは、いい時に出てきたと思う。誤解のないように願いたいのは、けっして橋下さんに期待しているとか言うことではありません。私自身は少し問題を感じる政治家ということであって、あくまでも橋下さんが目立ち、有権者受けしている時期に、国政もひどい状況だというのは恵まれているという意味です。
小沢さんに褒めまくられ、保釈された鈴木さんにはエールを送られ、来年あたりは政界激震といったものがありそうな気がしてならない。
 
 掲題のテーマは市議時代から、膨張する扶助費という点で最も注目していたものだが、とうとうメスが入ることになりそうだ。
 世の中には年金が月に5万円前後しかなく、貯蓄(ある人はです)を取り崩しながら生活をしている単身生活者が多い。とくに独り身の女性に生活困窮者が多いと最近の報道記事があったが、たしかにそうかもしれない。

 国が75%、自治体が15%を拠出負担して認定対象者に支給されている生活保護費は、今や国家財政に大きな位置を占める段階にまできた。200万人超・・・とうとうここまで来たか!といったところまで来てしまっている。国民がその点をどのように認識しているかも大きな問題だと感じている。蕨市などは激増している現状だし、他もおおむね増加傾向にある。
 厚労省は求職支援の職業訓練の受講を拒否した場合、生活保護を打ち切ることを検討している。もちろん、働かざる者食うべからずというわけではないだろうが、生活保護の輪が全国的に増加傾向にあることが最大の原因だ。
 生活保護者の実態として、遊技場ざんまいの人や、高級車を乗り回している人がいると聞く。
 なんとかしなくては大変なことになりますね。
 

No.2125 提案型の質問には説得力がある! 

2011.12.09

 前2つのブログで思いつめたように理屈をこねてしまいました。読み直してみてくどい内容だったと反省しています。言いたかったのは、国政の歯がゆさと有権者意識が変わったということだったのですが・・・。
 
 今日は一般質問の2日目。真夏の被災地ボランティアへ共に出かけた蕨市選出の須賀議員が登壇しました。名の通り、とてもスガスガしい雰囲気を議場にもたらしてくれましたが、そのほんの一部をご紹介しましょう。

メディア漬けの子どもたちの将来を憂い、それはすなわち国の未来にも影響を及ぼすということで、アウトメディアの問題を親の責任という観点から考え、県として側面から対処策は講じることはできないか。
 この解決はなかなか難しいものがありますが、親子間の愛情の保ち方が私達が育った時代と今とは幾分違いますので、なんとも歯がゆいものがあります。
AEDは自治体が積極的に公的施設に配置したことで、数年前と比べて飛躍的に増加しているが、一刻を争うといった場面を考えると、その配置が万全とはいえない。理想的には半径200m以内が望ましいとされているが必ずしもそうなっていない現状から、設置場所としてコンビニを新たな対象に考えてみてはいかがなものか。
 24時間営業という点を考慮しても、なかなかのアイデア質問でした。
埼玉県では20年ほど前に、当時あったフルマラソン大会を廃止しているが、埼玉県を元気づけ、県民に励みとなるフルマラソンの復活を考えてはどうか。
今、県職員の川内選手がロンドンにいけるかどうかで頑張っているところで、埼玉県はフルマラソン復活への機運が盛り上がっていると思われる。

 まさに同感ですね。川内選手は復活大会のシンボルかつイメージキャラクターとしてうってつけです。根性、努力、実直といった面からも子どもたちの良いお手本になる人財だと思います。
 知事の答弁の感じでは、ひょっとすると近いうちに彩の国マラソンが復活するかも・・・。

 なお、県議会ホームページで録画中継を見ることができます。 

No.2124 有権者より多くなった捨権者

2011.12.06

 上尾と朝霞の市議選が4日にあった。両市ともに約4%程度前回より投票率がダウンした過去最低のようだ。我が幸手市でもそうだったが、象徴的なのはどの選挙も、どこの選挙もこの1年最低投票率を記録したことだ。埼玉知事選にいたっては4人に一人弱しか投票しない全国最低の数値だった。大阪だけは別格で大阪都構想がかなりの要因になっていると考えられる。
 思えば、平成の大合併では全国どの地でも住民の関心は高かった。合併の相手、合併後の名前などへの興味は、今の選挙戦で目の前にぶら下げるバラマキ公約とは似て非なる次元で、投票率をアップさせる効果があった。合併と選挙の投票は意味が異なるとは思うが、残念ながら、おそらく今後の選挙戦での投票率低下に歯止めをかけることは難しいと思う。

 議会、議員が国民から信頼を失っていることが投票に行かない傾向の最大の要因だと言う人が多いが、投票したい候補者がいないとか見分けにくいというのも原因だろう。しかし、しっかりと良識の活動をしている議員も少なくない(と私は回りの日常から理解している)のだが、たしかにわかりにくいとは思う。
 くどいようだが、政治の低下傾向は、政治、政治家の体たらくさによって選挙に行かない有権者が増えているからなのか、政治に夢が持てず、政治を志す人材が生まれにくい社会背景が問題なのか・・・どちらも正解だと言う人もいるかもしれないが、何か事があると、有権者の立場からは政治貧困、質の低下が原因だという。その論理に若干疑問がないではない。

 少し角度を変えてみて、公約そのものが昔は日本列島改造論を代表に、高度成長をバックにした公共事業を全面に出せる時代があった。まさに躍進日本の最盛期であった。今は、財源論を脇において生活支援を訴えるバラマキマニフェストが選挙での優位性を持つ。そこには、いわゆるエセ・マニフェストに翻弄される有権者の姿が見える。このままいくと、少し極端かもしれないが、生活保護の額を増額しますとか、保護申請を簡略化しますとかいう公約さえ生まれかねない勢いではないか。
 国も地方も財政窮状という現実からは、財源もないのに美味しいニンジンをぶら下げる集票選挙戦術に乗ってはならないのだが・・・現実はそうではない。 

 そもそも、ハコモノで国の借金が増えた責任がすべて政治だとする風潮は、よく考えてみると、全国各地がそうした方向性を求め、要望かつ支援をした有権者の姿があったことも原因のひとつだと思う。そうした意味では政治家も支援者兼有権者に迎合せざるを得ないとはいえ、どこか早い時点で相互に自制するべきだった。

 今また話題になっている政治資金集めや、選挙戦の在り方で、結局は国民の信頼を無くし、政治不信を招いている政治家はどうしたものだろうか。政治家は少々ワルのほうが大物政治家らしいといった論理が横行するが、低迷経済下においては危険すぎる思考だと思う。それは高度成長時代には通用した論理かもしれないが、それでも正しい論理だとは私には思えない。
 そして、多くの有権者が捨てている投票という権利。このブログを読んでいただいている人には、そうした捨権者はいないと確信している。

 

No.2123 本当に党員資格停止処分中?

2011.12.05

 吹く風邪が冬らしくなってきた。だからということでもないが、数日前からの星空はなかなか魅了させてくれる。あまり見上げていると首が痛くなるのでほどほどにだが、こころなしか相当★の明度が良くなった気がする。 

 ここのところ、新聞をつぶさに見ていると小沢一郎さんの記事がけっこう紙面をにぎわしている。やれ原田議員に国会内で会って意見調整したとか、愛知の大村知事とどうだとか・・・いわゆる政権与党の一員でありながら、野田さんを牽制している内容だ。TPP推進や消費税増税などで党内調整が厳しい状況下で、小沢さんお得意の首相ゆさぶり活動が活発化している様子だ。 
 もともと増税論者の小沢さんなのだが、自民党を離れてからの小沢さんは、政権獲得志向に専心しているので、日本の国をこれからをどうするべきかという論点は脇においてでも、有権者から嫌われる方針には徹底的に反対する傾向が強い。 
 もっとも、最近の選挙では出来るはずがないと思える公約に、有権者の気持がくすぐられる傾向がある。他力への欲求が強い有権者は実現の可能性に期待感が膨らむということなのだろうか? 比較的まやかしの方が多いとは考えないのだろうか?
 いずれにしても公約実現には財源の問題がからむので、無理な実現には財政圧迫がともなうということで行財政改革などとても無理な話になってしまう。国政がその見本になっているのが、なんとももはやだ。飽食の時代に生まれた無党派層の投票意識はますます政治の貧困を側面支援する可能性が高いが、そこを見透かしている小沢さんは、勝利のための選挙戦術として心理作戦ありきのスタイルを変えずにいる。政治の質が低下することなど興味がないかのように。

 ところで、小沢さんは現在係争中、民主党党員資格停止の身ではなかっただろうか。政界ルールも、この人だけには適用が甘くて良いということなのだろう。そうとしか思えない。最も、彼と気脈を通じている政治家は誰かということを教えてくれるだけでも、こうした記事も大いに参考になると理解している。
 しかし、天空の★と比べたら、透明度においてかなりの違いがあると・・・私は感じているが、読者の皆さんは??

No.2122-2 前号続きとカット数点

2011.11.30

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ファイル 60-5.jpg といった感じですが、テレビでも伝えきらない現地現状ですので、私ごときが撮ったもので、その実態がおわかりいただけるかどうか。
 警察官舎の屋上に引き波で戻されて乗っかった車はまだそのまま、ボロボロになった車の置き場は仙台も南三陸町も写真の数倍あるでしょうか。仮庁舎、警察、保健所、議会といった公施設は市営テニスコートに2階建てプレハブ、もちろんトイレは仮設用が数台設置されているといった状況です。

No.2122 遅々として進まぬ現地復興

2011.11.30

 月曜日から宮城県の視察に出かけた。自民党県議視察団代表一員としてのものだが、まず、仙台市宮城野区蒲生地区に設けられているガレキ搬入場と被災後に造られた焼却場現場を視察。写真の通り、まだまだ未処理のガレキが種類別に見上げるような高さに積み上げられたままだ。車、家電、木材、根っこごとの生木、タイヤ、瓦、その他分別不能ながれきの山、山、山。すべてが処理されるまでには途方もない期間がかかるそうだ。あくまでも仙台近郊の範囲の話である。
 それでも、仙台は政令都市でもあり、財政は他の被災地に比して恵まれているので、市内被災地区を一通り巡察した限り、一定のペースで復興の兆しは垣間見えた。しかし・・・

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翌日は南三陸町にお邪魔した。県議仲間と三人でお盆の時期にボランティア活動でおとづれ、わずかばかりだが「心をひとつ」に出来た町だ。2度目の今回はどれほど街の回復が見られるかと期待していたのだが、およそ、目に入る光景は当時と変わってはいなかった。あれから約100日、政府の緊急復興対策は現地に光を与えることなく、時ばかりが過ぎていると、状況説明兼意見交換の場で、悔しさをにじませて語る佐藤仁町長。あの、最後まで避難放送をして亡くなった女子職員がいた防災対策庁舎の屋上にいて、津波に飛ばされた場所の違いで、たまたま助かったという。      
 県警本部警備部長は、遺体の収容に関して困難な中での活動状況について、顔を歪ませて報告してくれ、南三陸町の現状から先の選挙への出馬を見送った同町住人の元県議は、先の選挙では準備をしていたが、急遽立候補を見送ったという。
 ただ、救いは内湾に3ヶ月前にはまったく消失していた養殖いかだが、かなり浮かんでいたことだ。私たちが作ったいかだ用のオモシ土嚢も役立っていると思うと嬉しい反面涙腺がゆるむ思いで見つめ続けた。そして志津川漁港と市場も再興し、水揚げ場には銀ジャケやタコなどの名産が並んでいた。

 町長の説明では、7割の家屋が壊滅、電気に3ヶ月、水道は5ヶ月復旧に要し、9500人にも及んだ避難所生活は、「水も電気も情報もプライバシーもない生活だった」という。
 また、「処理すべき事象が山積みの中、熟慮の上の決断が出来ず、その場その場で処理せざるを得なかった」こうした状況下では、なによりも情報の素早さが大切なことであり、防災計画としては、災害発生後の行動計画が重要だとの認識を新たにしたと・・・。さらに「復旧・復興は長く険しい道のりだ」と言い、比較写真で見られる旧市街地に住民が住むことのない「職住分離の高台移転」を進めるという。旧市街地は今だに家屋の基礎だけが残るノッパラ状態だった。しかも土地全体が下がったので満潮時に大潮だと海水が100mほど内地に流れ込むそうだ。

ファイル 59-5.jpg現地ではまだボランティアの姿があり、彼らのテントもいくつか張られたままだった。これからの季節、さぞや凍れることだろう。
 もとより、再度現地ボランティアを!との思いがあったが、今回の視察でさらに気持が奮い立っている。

(南三陸町の写真は次号に・・・・1ブログで5カットまでなもので)

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