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No.3540 国際秩序と国連の崩壊

2022.02.24

 予想通りロシアはやってはいけない軍事侵攻の道を選んだ。侵攻の為の準備に準備を重ね、実行の為の理屈を練り上げてウクライナの一部を独立承認して即の軍事侵攻だ。プーチンは当初からこのシナリオを描き、実行したのではないかと思う。
 東京では号外が出たというが、30年ほど前に湾岸戦争の号外を新宿駅で手にしたことを想い出した。しかし、今回の一方的な軍事侵攻は湾岸戦争とは比較にならない出来事である。なぜなら、侵攻した国が湾岸ではイラクだったが、今回はロシアであり、元々は冷戦時代にマルクスレーニン主義に基づく国家統一全体主義国家だったわけで、付随することとして核保有国だという事情もある。現にプーチンは、世界で数少ない核保有強国であると口にした上で脅威感を与える戦略に出ている。驚くのは「ウクライナで行われているジェノサイドを止めなければならない」ととんでもない言いがかりを侵攻の理屈にしたことだ。ジェノサイドはここで使うワードではないし、それを喜ぶのは習近平ではないかとさえ思う。
 それにしても、いきなりウクライナ全土を対象に、特に首都キエフにミサイルを撃ち込んだ意図は尋常ではない。ウクライナ空軍の能力を制圧し、制空権まで略奪する戦略と思われるが、おそらく自国ロシアの経済事情も考慮して、短期決戦でウクライナ制圧を目論んでいるとしか考えられない。ウクライナさえ白旗を上げればそこで決着、西側諸国の経済制裁もそれ以上長くは続かないと読んでいるのではないかと思う。
 読売新聞21日のコラム編集だよりに「独裁者の好むキーワードは不屈、嫌うワードは自由」だとある。言い得て妙に納得するものがある。なるほど、不屈の野望は相手を屈服させたいということにもなる。自由イコール民主主義とするならば、今のプーチンロシアはスターリンに近づいていると言えるかもしれない。
 それにしても野望露骨な心汚れた策略者だ。
 北海道に対してもクリミアどころかウクライナと同じような未来志向を持っている可能性はぬぐえない。少なくともその状況条件は整いつつある。クナシリにはミサイルが配備されているという。ノサップ岬から見えるクナシリは異様に近い。伊豆半島から大島程度の距離しかないのではないだろうか。そこにミサイルがあり、軍事訓練を重ねていると聞けば尋常ではない。

 第二次大戦以来、各地で小競り合いはあったにせよ、1991年の共産党解散を持ってソビエト連邦が崩壊し、本格的な世界平和が到来したかと感じさせた。ソ連崩壊で冷戦時代に終止符をうったことがディープインパクトになったことは間違いない。ところが、それとほぼ並行して自由主義諸国の経済理念が中国の安い人件費に向かった結果、世界のサプライチェーンよろしく中国共産党が力をつけ台頭した。1989年の天安門事件で民主化寸前までいったかに見えたが、鄧小平による紅衛兵発動で民主主義化は退けられた。この後の中国の台頭はおそらくロシアを刺激したことだろう。プーチンの心にあった野望が徐々に目を覚ますことになったはずである。
 中露の変節は、アメリカによる世界安定外交の希薄化がきっかけにある。対フィリピン同盟解除、アフガン撤退をはじめとするアラブ対応における各地でアメリカは関与を弱めたタイミングがポイントだったと言える。

 国連は為政者が治める全体主義国家が常任理事国の2席を占める。もともとはドイツと日本を侵略国家と定義し、それを管理することが世界平和の維持とする国連だと考えると、既に数年前から国連は機能していない。
 この時代に、これほどの為政者が出現するとは思わなかった。マルコス、チャウセスク、フセイン、カダフィ、アミン・・・為政者たちの末路は惨めなものだ。

No.3539 明日の議会

2022.02.23

 世界の目がウクライナに注がれている。身勝手な独立承認で国連の緊急会議が招集され、グテイレス事務総長もさすがにロシアを非難した。しかし、5つの常任理事国のうち二つが非民主主義覇権全体主義国の中露だというのでは、何も決められない国連の実態を感じるだけである。ロシアは着々と侵攻の設定作りを整えている。なんとも狡猾なプーチンではないかと思う。

 さて、幸手市議会は明日一般質問の最終日で、私をトップバッターに、木村議員、武藤議員で今議会の一般質問は終了です。傍聴ご遠慮いただいている関係で、後席の寂しさは否めませんがネット傍聴は可能です。10時から開会ですのでよろしければということでお願いしておきます。

No.3538 22222

2022.02.22

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22222 
今日は不肖私の誕生日ということで、この号は全面的に私事ということで失礼いたします。
 寅年生まれの年男72歳という年でもあるのですが、それがなんと西暦2022年というめぐり合わせですから、ある意味奇跡に近いかもしれません。ともあれ、なかなか無い数字並びです。元号では平成22年2月22日というのがありました。これもそれなりにメモリーな年ではありましたが、生まれが昭和25年ですから22年生まれの方にはかないません???

 西暦で2の数字並びは、古くは22年、222年、未来は2222年で200年後になります。ということは、2002、2022を加えてもこれだけしかありませんので、この2022年がいかに2月22日生まれにとって命ある間の貴重なスーパー並びの機会であるかということになります。
 そもそも、同数字並びの誕生日自体が1月1日、11日、2月2日、22日、3月3日、4月4日、5月5日、6月6日、7月7日、8月8日、9月9日、11月11日の12通りしかありません。200年後の2222年はまさに超々スーパー並びで、2以外の数字の並びははるか昔もしくははるか彼方ということになります。
 こんな数字遊びで我が誕生日を喜べるのもゴロの良い日に生んでくれた母に感謝しなければなりません。その母のことも以前書いたかと思いますが、誕生日が西暦1922年の大正11年3月30日、命日が平成22年7月7日、享年88歳でした。そして、生きていれば今年は100歳ということです。なんとも笑えるほどゾロ目やキリのいい数字が好きな母だったのです。
 息子2人から㊗のメールがきましたが、上の息子は22時22分に送ってくるというこだわりの気遣いを。二男には「いよいよ人生終盤に入ってきたよ」と返信したら「人生後半でしょ」と返されました。それもそうだなと感心感謝ひとしきりです。ということで、おやすみなさい。

No.3537 ウクライナ危機

2022.02.22

 予測された通り、北京五輪の閉幕をもって親ロシア地区の独立をプーチンが承認したことで、ウクライナ情勢が予断を許さない緊迫した状況となっている。おそらく中国と共同でアメリカの威信低下を意図しているプーチンは、ウクライナ侵攻を実行するのではないかと感じている。。
 経済制裁なんのそのと米欧との交渉決裂の結論を下すのではないかと思う。ここで引く訳にはいかないというのが、こうした覇権侵略思想の持主の考え方の原点だろうと思えてならない。ここ数日の動向に注目する。
 これはのほほんと構える人が多いであろう日本にとって、けっして対岸の火事ではないはずなのだが・・・。今の岸田政権の外交対応はてぬるいとしか言いようがない。英米独仏の首脳が究極に近いプーチンとの交渉を続けているが、まるでよそ様の出来事のような国会情勢である。湾岸戦争の時もそうだったが、基本的には金は出すがそれ以上の努力は控えるという日本的紳士な対応なのだろう。
 プーチンと習近平。時代の違いはあるが、このタッグはロードウォーリアーズいやヒトラーとムッソリーにより危険な兆候を感じる。

 

No.3536 中国共産党の二つの善

2022.02.19

ファイル 1457-1.jpg 添付の記事に関する件は、多くの方がすでにご承知のことと思うが、中国、いや中国共産党が持つ多面外交のひとつにこうした弾圧に近い嫌がらせがあることにおぞましいほどの嫌悪感で震える。
 西側民主主義大国に対しスパイ容疑で拘束する人質外交は遠慮ない。この記事を読んでも、長年に及ぶ拘束状態はいったいどういった処遇をされているのかさえわからない。
 一党独裁で公正な司法が確立しているはずもなく、証拠さえ不明瞭なままほぼ有罪判決が必然の国家。それが中国共産党の独善性と言えるものだ。善は善でも種を異にする善だ。西側自由民主主義連合に対する疑心暗鬼度は半端なく主張も結末も常に独善的なのである。内政干渉? 足元を省みることなく矛盾を承知で言い切るところがすごい。
 もう12年前のことになるが、尖閣諸島付近の日本の領海で操業していた中国漁船に警備中の日本の巡視船が退去を伝えたところ、体当たりをしてきた事件を覚えておいでと思う。民主党政権時のことである。結果は、中国の抗議を受けて6日後に船長を除く船員全員が釈放送還され、漁船自体も変換した。船長は起訴方針が固まったのだが、またもや中国の強硬な抗議を受け、処分保留で釈放された。彼は事件発生後わずか18日後に中国のチャーター機で石垣空港から悠々と帰って行ったのだ。
 この時の双方の言い分は「尖閣諸島は中国固有の領土である」と中国が言えば、「船長の行為に計画性が認められず、日中関係を考慮した」と日本が対応した。この時の対応が影響して中国は以降固有の領土を主張する傾向を強くし、今365日のほとんどで領海侵犯入しているのだ。この時、この無罪放免を容認する決定を下したのが仙谷由人官房長官だったというのだが、これには裏話がある。菅総理が中国に忖度する意向が強く、外務省には癇癪を起し、外交に無関係の那覇地検の判断があったことにして仙谷さんにすべてをかぶってもらうことにしたとの後日談である。
 故人とは言え、政治家の功罪が永遠に問われるのは常だが、この仙谷さんの発言で有名なものに「自衛隊は暴力装置」というのがある。しかし、この事件の2年後に発生した東日本大震災や熊本地震で自衛隊が防衛とは異なる意味で国民の命を守る組織だという認識がそれまで以上に感謝と共に広がった。

 この体当たり事件の1年前の12月15日には習近平が国賓で来日し、天皇陛下と会見するという国事があった。鳩山総理の時である。天皇陛下が外国要人と会見する場合、依頼のお願いは1ヵ月前にするという決まりがあるのだが、外務省が申し入れたのが11月26日だったことから宮内庁は当然断った。そこで再度政府側が直接申し込んだが、宮内庁長官はルールは曲げられないとまた断った。そこで出てきたのが駐日大使からせっつかれた小沢幹事長だった。そこまで断りたいなら辞めてから言えと恫喝したという。そして、天皇陛下は習近平と会見することとなったのだ。民主党政権の外交が土下座外交と揶揄されたのはこういうことが起因しているのだ。今だから思うに、中国に何らかの理由で忖度したい状況が党か個人化は別にしてあったのではないだろうか。今の自民党にも一つの例をあげれば太陽光発電機器の日本国内の普及に関して中国との絆を持つ議員がいることと同じだ。

 さて、話が横にそれたが、今の中国の話に戻ろう。二つ目の善・・・偽善外交の顔である。
 経済的な不安定さから国民の不安を煽る形で非民主主義国家が各地で生まれる傾向にある。そうしたお国事情に密接に関わり、軍事政府や革命政府樹立の手助けをし、その後多額の出資供与するなど救いの手を差し出すものの、最終的には軍事基地の設置や資源の搾取につなげるという外交方針は現中国の特徴だ。これこそ偽善の顔である。ワクチン外交もその一つだ。
 地政学的に、本土を囲む形で南モンゴル、ウィグル、チベット、インド国境地区、香港、そして台湾といった問題地域があるが、これらに対する中国の方針は憎悪の意図があるかのように冷酷かつ残酷なもので寒気すら感じる。漢民族の優位性や毛沢東思想が原点にあるものと思う。
 本年が日中友好50周年とは言うものの、友好の道を探るかのような日本の紳士的外交が通じるはずのない中国。実際、中国が日本との未来関係で対等な関係を思考しているとは思えない。
 岸田政権の中露外交が弱腰に感じられてならないのだが、毅然とした外交姿勢を示してもらいたいものだ。
 憲法審査に対する左派野党の対応もそうだが、国民投票の実現に向かうのが国民に対する誠実さの所以だと思うが、審査会議論に背を向けて時計の針ばかりを進める手法は国民に対して誠実な政治姿勢とは言えない。
 最後にこの号の〆を! 中国が反スパイ法の元に拷問や死刑の正当性を外国人に適用するのであれば、日本でも早期のスパイ防止法を制定するべきである。民主主義大国で関連法律が無いのは日本だけである。少なくとも、スパイの水際作戦が軟弱過ぎる状況では国の未来も国民の命もおぼつかないのではないだろうか。

No.3535 明日議会初日

2022.02.17

 この2日間、春めいてきたぞと感じたのにまた今朝は! なぜ今冬はここまで寒いのでしょうか。地球温暖化の現実を疑うほどです。このところの数年は雪も少なく、スキー場の廃業が相次ぐ状況でしたが、新聞のスキー場積雪情報を見ると3m前後のスキーリゾートが少なくありません。北陸から山陰の雪景色映像を見るほどに当地では暮らし向きも大変なことだろうと思います。

 いよいよ明日から3月定例会が始まります。159億4千万円の新年度予算審議が中心の議会です。初日は議案説明、その後一般質問3日間を経て、議案質疑、委員会付託議案質疑といった流れで進んでいき、3月18日の最終日に採決となります。
 こうした形で予算審議をすることは大切ですし、例年、4回行われる定例会の中でも3月議会は執行部も議会議員側も最も緊張する議会と言えます。ただ、予算に関わるという点では同じことなのですが、人口減少問題を起点にすると、すべての施策がそこに絡むことになると考えるべきです。そうした観点から思いを巡らすと、今の地方自治体は予算がいくらあっても足りないと言っても間違いではないくらい、喫緊及び当面の課題が多岐に渡ります。
 例えば、街づくりに直結する土木建築関連の大事業として(県事業も含む)次のようなものがあります。
■幸手駅西口区画整理事業の進捗
■権現堂第二公園整備事業
■惣新田幸手バイパス整備事業
■産業団地増強整備事業の具体化と既販売造成地の早期建設工事の具体化
■新庁舎建設計画の具体化
これらの事業は、義務的経費といった範疇に入らないことと、巨額を伴う事業なので、国や県の補助金があるからといってすぐにというわけにはいきません。さりとて予算が厳しいからといっていつまでも後回しにも出来ません。執行部にとって悩ましいことこの上ない課題なのです。早期にクリアして幸手市変貌を実現するために知恵の絞りどころです。
ファイル 1456-1.jpg 写真は1月に撮影したものですが、幸手市惣新田地区の江戸川右岸堤防工事の様子です。国家事業として進められているわけですが、これも始まってから相当の年月が経過しています。実に気の長い事業ですがどれもが国民の命を守る事業であり、街の未来を構築する事業です。

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