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No.3663 性善説の崩壊?

2023.02.02

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 寒いのが当たり前なのに、寒いデスネーと挨拶するほど寒い朝。今日は結構な風もあったせいか、子どもたちにもいつもより明るさが足りない感じでした。
 そんな厳しい陽気でも、通過する車の中からお辞儀をしてくれたり、窓を開けてご苦労様でーすと声をかけてくれる人が気持ちを暖めてくれます。
 会話や握手だけが人の交流ではないと、正直思います。

 そういう意味では、根っから悪い人などいないなどと口にすることがありませんか。
 ところが・・・
 今、ネットでは回転寿司での行き過ぎた行為が大騒動になっています。人間は概ね性善説によって倫理道徳観を互いに保証していると思います。今日、令和4年度の刑法犯罪件数が約60万件との報道がありました。他の年度と比較は出来ても、いったいそれが多いのか少ないのかは一概に評論は出来ません。
 今回の回転寿司騒動、いや事件と言ってもいいですが、飲食店では人の性善説によって安心して商売が出来ていると改めて感じました。と言うのは、今回の回転寿司での「悪さ」はひどすぎますが、回転寿司だけの話ではなく他の飲食店でもテーブルの上にある箸や調味料など、すべからく非常識な行為の対象になるのではないかと思います。これまで、そうしたことが無く、ほぼ安定永久的に守られてきたのは性善説の上に成り立っているということです。その神話に近い状況が壊されたわけで、回転寿司文化の崩壊まで憂う意見がネットで見られます。しかし、これに追従する非常識行為が続くのであれば、それは正に性善説の崩壊ともなり、外食産業のみならず多くの業種でも同様のことが起こりかねません。試着厳禁の下着を試着するヤカラが出ないとも限らないのです。困ったものですどころの話ではないかもしれませんね。
 私が議会で多く発言している児童生徒へのスマホがもたらす影響は増幅する傾向にありますが、実は、このスマホ社会が抱える問題は、すべての人間に見られるということです。それは、今回の回転寿司ではっきりしましたし、家庭教育や子育てとの関連も指摘できるところです。
 海外を見れば、クーデター等の政変や民衆デモにおいて群衆心理の煽動拡散ツールとして使われています。世の中は便利さとの引換で、それと同等かそれ以上の変質をしているのは間違いありません。