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No.3237 スピーディーな対応は国会から!

2020.01.27

 今号コラムは「政治は生きている」である。
 死亡者80人を超える・・・まさに、急速に拡大の一途をたどる新型コロナウィルス被害から在中日本人救出作戦は一刻を争う状況となっている。
 昨日、安倍総理が早期にチャーター機を向けるために中国側と交渉すると宣言し、明日28日早朝5時台に武漢に飛ぶことが発表された。これこそが政治は生きているということだろう。フィリピン、マレーシア、アメリカなどでも詳細は異なるが、新型肺炎防衛対策を明らかにしている。WHOのテドロス事務局長が対応を協議するため今日北京に到着し、同時に同西太平洋支部の葛西健事務局長も北京に入った。
 今後、どういった展開になるのか想像もつかないが、習近平中国にとって多国間連携を含めてパンデミック防止に向けた非常態勢を組む事態も予測され、まさに正念場となりつつある。遅ればせながら、武漢市長が情報公開が遅れた責任を認めたという。これにより、情報操作が国家の指導で行われたことはあきらかとなったと言える。なぜなら、武漢市長が勝手にこうした趣旨の発言をするはずがないからである。中国はここに及んで相次いで波状的に対策を講じ始めた。
◆日本への大型客船寄港のとりやめ
◆春節連休を延長して企業活動を抑える
◆李克強首相を武漢に派遣
といったところだが、まだまだこうした対策が発せられるものと思う。なにしろ、当の本国の認識が遅れをとっているのだ。10日で病院を造ると称し、広大な土地にブルドーザーがひしめく状況を世界に打電するなど、いかにも中国らしいが、感性として理解しがたい面が中国という国にはあるのは間違いない。

 ところで、日本の国会は相変わらずだ。それどころか、今度は野次に対する追及が新たに加わった。国民玉木代表の野次への対応も大人げない。野次が国会論戦の対象になるような受け方を野党党首がしたことによって、反日メディアがまたまた差別だと当事者と思われる人物を追い回す。相手が議員だからといって、こうした形で画面にさらすのはいかがなものだろうか。小生はメディハラという言葉を贈りたいと思っている。最近のメディアはこの種の追いかけは執拗に過ぎる。かくして日本の国会は重要案件を協議も共議もすることなく、スキャンダル論戦国会と化している。いや、あけくれているという表現のほうが適切のようだ。

No.3236 コロナウイルス

2020.01.24

 災害にもいろいろあるが、細菌性災害となると自然災害とは違う恐怖感が走る。武漢発新型コロナウィルスは時が進むにつれて、発せられる数値が跳ね上がる。春節の連休で例年だと中国人がこぞって海外へと旅立つ時期で、日本にも40万人の訪日が予定されているとされるがインバウンド需要を喜んでばかりはいられない。フィリピンでは500人近い武漢からの旅行者を強制送還したという。とにかくネットを開くたびに跳ね上がる被害数値に驚きが隠せない。外出禁止エリアも広がる一方で、北京ではすでに現実となっているそうだが、中国全土が日本製マスク姿の人人人で埋まるのもそう遠くはないかもしれない。
 ウィルスの元が何かの報道を見て、恐怖以上の戦慄といった感覚に襲われた。大きなネズミという話があったかと思うと、コウモリが持つウィルスが科学的に近いことがわかり、そのコウモリの天敵であるヘビ、つまりコウモリを捕食したヘビが原因だとする説が報道されたのだ。そんな馬鹿な!と思うのは日本人として自然の思考だと信じたい。しかし、中国では不思議なことではない。小生がかれこれ25年ほど前に上海の路上市場でヘビをネットに入れて売っている露店商を数軒見た。買う意志を示すと何匹か長い棒で取り出し、大きさによって購入対象が決まる感じだった。実際、中国では犬、猿、爬虫類の類いは普通に食の対象だ。よくは知らないが、高級食の部類かもしれないのだ。
 今回のヘビについてはアカマダラヘビやタイワンコブラという種名まで報道され、武漢の生鮮市場で普通に取引されているという。さらに、こうした日本人の感覚でゲテモノと言われる爬虫類は「精がつく」とか「体力復元」または「病根治癒」といった目的で食すことが多いとも。スッポンのコース料理で、最初にミニグラスに入った生き血を呑む風習は日本にもあるが、スッポンまではどうにか理解するが、ヘビとなると次元が一気に変わる。

 罹患者にとどまらず死者はまだまだ膨れ上がりそうな気配で、中国全土が戒厳令状態になりそうな勢いである。日本でも対岸の火事などと暢気なことは言ってられない。そもそも情報統制国家の中国のことゆえ、地球規模の問題になりかねない病原問題を小出し状態にしていたきらいがある。現実を理解する上で、当事国の隠蔽主義や国営メディア支配統制の実態に合わせるためには現状の数倍規模をベースに対応する必要があるかもしれないのだ。逆に、情報及び医学後進国の中国がすべきことは、医療先進国の支援の手を正直に求める姿勢ではないかと思うが、はたしてどのような事態になるのか想像もつかない。日本では、インフルエンザ対策を家庭単位で、あるいは個人単位で対処しようと訴えているタイミングなので、意識としては新型コロナウィルス肺炎も頭に入れながらうがい、消毒をと思う今日この頃です。災害対策の基本的思考は「明日は我が身」ですから。

No.3235 幻の立国同盟

2020.01.21

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 注目された立憲民主党と国民民主党の合体論は双方徒労に終わった。国民側の事情から予測されてはいたが、どちらの言い分も盟友になるべくリスペクトする感じは見られなかった。とくに、立憲の上から目線の支配的理論をかざす枝野発言に国民の慎重派がより慎重になったのではないかと感じる。そもそも、幹事長レベルでの協議自体合併成就には難しい顔合わせだったと思う。立憲の福山氏は数年前までは委員会採決時のダイブ担当議員で穏健派タイプでない。したがって、枝野党首以上に冷徹な話し合いに撤したのではないかと推測できる。であれば、国民の平野幹事長と阿吽の呼吸など生まれるべくもない。時流によって野党第一党の幹事長になった福山氏の幹事長起用はその時点から立憲のイメージダウンにつながっていることを立憲首脳陣は理解出来ていないのだろう。
 枝野党首にしても同様のことは言え、大学時代の学生運動の関係で左翼過激派の革マル系労組から献金を受けたり、国旗国歌法案制定時の採決で反対した政治家である。学生同士で血の抗争を続けた左翼過激派。いわゆる排他・排除の精神を学生運動で具現化していた人間だったのだ。何を今更と言われるかもしれないが、政治家とはそうした思想形成過程の過去が現在の政治活動に密接に影響しているものだ。友愛の情をもって、まずは政権打倒に力を合わせようとはおいそれとはならなかったということである。 
 あの薩長同盟には、坂本竜馬という有能な触媒が存在した。今回は、後ろではやし立てるという意味では、小沢一郎、中村喜四郎、野田佳彦、安住淳といった面々がいたとされるが、誰も両社の間に割って入る調整役にはなっていない様子だった。いや、なれなかったと言うのが正しいのかもしれない。
 金銭や選挙目当てが透けて見える野合の新政党に国民の理解が得られるとも思えない。立国同盟は幻と終わったのである。

 通常国会はおそらく建設的議論が進むことは考えにくい。安倍政権はメディアの支援を受ける野党・朝日連合の攻撃にどう立ち向かうか。桜とIRと公選法違反の3つにどう対応するのだろうか。野党側にも初鹿議員のように性的犯罪に問われている議員が存在するなど問題皆無ではないが、反政権メディアの多くは、これに報道の継続性を見せず沈黙した。
 そして、今通常国会はなんと言っても憲法改正発議国会にならなければいけない。安倍政権には憲法改正はさせない。ならだれが総理ならオーケーするのか。いやいやそれ以前の問題として、国会で発議しても国民投票という国家事業があるのだ。逆に言えば、憲法改正をするかしないかは国民が選択権を有している。それを認めないという段階が、今の国会の理論になっていることを安倍総理は強く訴えるべき時期に来ていると確信している。つまり、改正反対政党は、国民投票になると改正が実現してしまうと理解しているということではないか。だから国民投票はさせたくないのだろう。民主主義とはいったいなんたるやがよく問われるが、これこそ非民主主義とは言えないだろうか。
 9条改正は戦争を肯定するものだとする夢想的理論。逆に侵略戦争への歯止めと主張する現実的国防理論。言えることは、今の9条を守っていれば、中国も北朝鮮もロシアも永遠に日本に攻め入ることは無いとする思考ほど怖いことはないということである。そんな生易しい国ではないのは明らかなのだから。
 

No.3234 逆説的面白さ

2020.01.20

 降雪予報一転して昨日、今日と初春を感じさせる陽光に、野鳥のさえずりも喜んでいるかのように聞こえます。今日は大寒というのを微塵も感じない中、泣くに泣けない営業中止を各地のスキー場が表明していますが、四季の折々の変化がもたらす恵みは、日本の素晴らしさにつながっていると思うと、冬は冬でしっかり寒さを示してくれないと困る一面もあります。
 困ることと言えば、寒くないと出来ないことが出来ないということもあります。たとえば、葡萄の剪定などは、こうした陽気で実行すると切り口から樹液がしたたりすぎて良くないそうです。まして、我が家の葡萄はガレージの屋根直下にありますので、糖分を含む樹液が車上に落ちるのは別の意味でも困ることになります。

 困ることもう一つ。初場所大相撲は昨日8日目になってようやくテレビ観戦しました。だらしないというか、協会もファンもなめているとしか思えないグータラ横綱にあきれて見る気が起こりませんでした。やはり最高位にあるものがたゆまぬ努力と品位を伴って土俵に上がってこそ国技大相撲と言えるのであって、髙い料金を払って一般席で観戦しているお客が、土俵入りも見ることが出来ないのはファンあっての興行とは言えないでしょう。桟敷席や砂被りのお客の中には毎場所来られる方もいるようですが、人生で数えるほどしか観戦の機会がない人にとって見れば、せっかくの生観戦で土俵入りは見たいだろうなと我が身に振り返り思う次第です。
 身体だけでも見るものを圧倒する物珍しさと、会社組織ですべてが運営されNHKの放映という強力なバックアップが確保されている大相撲は、そうした運営環境に協会があぐらをかき、年季を経た横綱がそこに甘える構図があると思えてなりません。厳しい指摘と言われれば甘んじて受けますが、まさに堅忍不抜の横綱の登場を期待する思いです。大関陥落力士やカド番大関の多さにも残念な想いしか残りません。

 
 ところが、元気な横綱の存在が相撲の面白さの原点にあるはずなのに、今場所は徐々に盛り上がりを見せていると感じるのですがどんなものでしょう。中日で1敗が3人、2敗が4人、3敗多数という群雄割拠の状態が星のつぶし合いとなって、それぞれの力士のファンの応援熱を高めているからなのでしょう。たとえば、昨日の取り組みでは、えんどう対えんほう、朝の山対正代といった一番には館内も最高潮に沸きました。抜きん出た強さの横綱の存在が大相撲の原点と当たり前のように思いこんでいたのが大間違いであることに気づかされた初場所。まだ7日もある後半戦、いったいどんな戦国時代を展開してくれるものか。横綱二人には引退してもらってもいいと思っていたのですが、逆説的面白さがそれを言い当てているとしたら横綱ファンに怒られそうですね。

 実は、あきれて見る気もしなかった中で、唯一関心を持ってスポーツ欄に目を向けていたのが十両西13枚目の照ノ富士です。上り調子で絶頂にある頃、コマーシャルで見る笑顔が癒しの一面を感じさせてくれた力士ですが、2017年9月場所で大関陥落、そのまま序二段まで落ちていました。あの日馬富士暴行事件の現場に同席していたことも話題になりましたが、その影響かどうか極端な低迷状態に陥りましたが、一年近い休場により膝の持病と糖尿病を克服して十両まで戻った照ノ富士。なんと中日8日目に全勝の勝ち越しです。巨体ゆえ常に膝の不安はあるはずですが、抱え込みが特徴の相撲に活力が戻ってきたものと思います。
 成せば成るを体現した不屈の闘志で再び、地デジNHK総合画面に雄姿を見せてもらいたいものです。

No.3233 阪神大震災25年

2020.01.17

 今朝のメディアは阪神大震災から25年が経過したことに関した鎮魂及びあらためて学ぶといった報道が大半のようです。
 1995年1月17日午前5時46分。我が家でも柱にぶら下げてあった木製の温度計がカタカタ揺れる音をたてるので、何だろう?どこかで地震だなくらいに思っていたのですが・・・それからまもなく画面に地震を伝えるテロップが。その場所を知ると同時に温度計が揺れることとの関連で、こりゃあかなり大きい地震かもしれないと。それからは、昼夜無く神戸市内をはじめとする各地の被災の実態がこれでもかというほど目に飛び込んでくる状態となっていきました。
 なにより、大都市中心地のビルや阪神高速道の倒壊に目が釘付けとなり、路面が無くなった先に車体の半分近くを出して止まっているバスに、現実とは思えない恐怖感に身震いした記憶があります。上空高く黒い煙をあげて燃え盛る長田区を中心とした火災現場では、時が経過するとともに、勢いを増す炎が漆黒の夜空に真っ赤に映る様はこの世のものとは思えませんでした。
 と、そういった状況が未だによみがえるほど唖然とさせられた記憶は四半世紀も前のこととはとても思えません。朝刊を見てさらに新たな驚きを持ったのは、命を奪われた6434人のうちの7割が圧死で、行方不明のままの方がまだ3人いるということです。25年経ても見つからない方がいる・・・家族の想いはいかばかりか。
 東日本大震災は、死者が阪神の約3倍にあたる19638人、行方不明者が2529人もいますが、負傷者は阪神が43792人、東日本が6157人となっています。
 被災面積の違いはあるにせよ、地震直後の家屋倒壊と火災が目立った阪神と、想定外の広範囲かつ強大な津波に襲われた東日本の災害状況から、いろいろな観点において防災対策への教訓が込められていることを感じます。
 また、阪神大震災時には携帯電話は普及前でした。今は、携帯電話からスマホへと進展し、さらにAI時代に向かっています。100年から50年に縮まった時代を示す格言も、今や25年ひと昔というべき時代になりつつあるということかもしれません。さすれば、首都直下型や南海トラフといった地震が遠くないと言われる中、底知れぬ自然災害という相手に対する対策もスピード感を示さないとなりません。人知にも底はないんだという無限の力を!

No.3232 学級閉鎖

2020.01.15

 どんよりとした灰色の空が重く垂れ下がる圧迫感はストレスにつながること間違いなし! 
 子どもたちの活力も奪いそうな陽気だと思いながら登校を待っていると、最初の班では、一人の子どもが大きい声でなにやら歌いながら歩いてきます。なんの歌だろうと思いつつ、ようやく内容が聞き取れる距離に近づいて・・・あまり褒められたものではない自作の即興詩だったので、なんだーそれと思いつつ、こんな気候下ではそれも良しかー、他の子どもも大笑いしてるので、おー、今日はやけに元気だなーと応じることに。
 次の班では二人少ないので「どうした?」と聞くと「後から来る。でも〇夫と〇子はインフルエンザじゃないよ」「なに、インフルエンザって?」「〇年〇組が今日から学級閉鎖になりました」と6年生の班長「あれー、そうなんだ。そりゃあ可哀想になー、みんな気を付けないといかんよー」

 長倉小から入った香日向VCスクールガード担当者への連絡によると、インフルエンザ欠席7名、発熱欠席1名、発熱早退1名となり、閉鎖を決定したということです。ちなみに、状況確認と閉鎖基準とはどういうものかと思い、帰宅後学校に連絡を入れたところ、他のクラスにも罹患児童がいるそうで、特に基準は無いもの、新型インフルエンザの場合は2割、一般的には3割の欠席が出ると閉鎖を指向するが、学校医との協議も重ねるということでした。
 連絡には、各家庭での手洗いとうがいの励行を心がけていただきたい旨が書かれていたということです。メディア情報で、帰宅後に消毒液でハンド消毒をするのが効果的だというのを聴いて、エタノールを購入して下駄箱の上に置くようにしたのが昨年末のことでした。予防注射もしていますが、念には念を入れよということで。年齢的に40度にもなる熱にあがらう力も弱りつつありますから。

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