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No.2785 平和の祭典と侵略行為

2016.08.07

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 2016.8.6 日本では広島に原爆が投下された日であり、永遠の平和を願う式典が厳かに執り行われる意義深い日。私的には息子の誕生日ということもあって常に記憶に留まる日でもある。 

 奇しくも、この日にスポーツを通した平和の祭典であるリオ五輪の開会式が行われた。現地の準備遅れや政治不安に加え、治安や環境問題が浮き彫りになる状況に、何も起こらなければよいが・・・という思いが先んじて、今一つ気持が高揚しない感じだったが、サッカー、バレー、女子ラグビーと立て続けの敗戦に、ようやく「頼むぜニッポン!」の感覚がわいてきた。

 試合開始6時間前にブラジル入りしたナイジェリアに、ディフェンスミスも重なり、取った以上に点を取られたサッカーの初戦惜敗。
 同日、在豪韓国人の多いシドニーで初の慰安婦像が立てられてしまった中での女子バレー韓国戦。なんとか勝利してほしかったが思った以上の完敗。
 男女柔道は双方銅メダルを日本初のメダルとはやし立てるが、なんとなくそのまま喜ぶだけで終われないし、選手自身も悔しさがにじむ結果。
 男子体操もミスの連発で、内村選手が種目別鉄棒の決勝に進めないというのは衝撃的という言葉が大げさではないと思える事態かと。

 錦織、瀬戸、萩野、池江、三宅といった各選手たちの活躍に胸躍るものはあるが、ニッポンとしては重苦しい雰囲気で始まった感は否めない。
 毎度のことながら、マスコミによる過度の期待報道も選手にとっては過度の緊張、ストレスにつながっていることはないだろうか。少なくとも、応援する側はそうなることを願う反面、心のどこかで本当に大丈夫か?という不安感も存在する。結果への思いは常にリバーシブルというのが実際である。

 さて、日本にとって内外平和の祭典が訪れたこの日に、中国はまたまた尖閣周辺に軍事訓練を受けたとされる漁船団、その数240隻を送り込むという暴挙に出た。繰り出すコメントも相変わらず我田引水の身勝手な主張に覆われている。
 中国のこうした蛮行を見るにつけ感じるのは、日本の歴史的人物の多くが、論語を教義として精神鍛錬を行ってきた事実が多いのだが、あまりにも論語精神と乖離した中国の自己矛盾に辟易させられるということである。
 ハーグ裁決への対応も国連の立場からはあってはならないことであるにもかかわらず、自己利益の追求一途の共産国家にとっては、国際協調上守るべきモラルもマナーもかまうこっちゃない!の無法者ぶりを意に介さないということなのだろう。

 世界人口の約2割を占める状況を基盤に、他国とくに日本の支援で高度成長を実現した巨大マネーを、経済的関係構築のニンジンに据える中国に、正論をぶつけることの出来ない小国があることも中国の強気な姿勢に加担している。

 なんとも歯がゆい中韓プラス北朝鮮にもう少し政府もなすべきことがあると思うのだが、稲田防衛大臣就任にともなって内政干渉を先行される事態は、それに呼応するマスコミも合わせて怒りだけにとどまらない複雑な感覚を覚える。
 そんな鬱憤ばらしをニッポン選手団に神頼みするオリンピックであってはならないのだが、寝不足確実の状況にあって、スキッと爽やかな思いにさせてくれる我が選手団の活躍を純粋に祈ることとしよう。

No.2784 その地、その時の選挙事情

2016.08.01

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 都知事選挙が小池百合子さんの圧勝で終わった。多くの人にとって興味が異なる埼玉県富士見市の市長選挙も同日選挙の投開票で、保守系星野光弘さんの圧勝という結果となった。
 
 この二つの選挙は、当然のことながら別の形での特徴的なことがあり、また近年の選挙事情の移ろいを改めて実感させる共通項も感じられた選挙であった。


 都知事選における増田氏、鳥越氏の敗因は大方が評論もしくは分析している。私が感じる大きな点は、小池さんを応援したら一族郎党除名といった通達に関することである。都連自民のドンの意向は、小池さんが喧嘩を売ったことへの報復的内容であったことから、自民支持者の心を悪い方向へ揺さぶった。政治の世界のことゆえ仕方がないとか、何でもありなんだろうといった通常前向きな理解者も「それはひどい!」といった党議恫喝に聞こえたのではないだろうか。
 ここでつまずいただけでなく、石原慎太郎爺の余計な中傷があり、その言葉が発せられた瞬間、増田さんは笑っていたというので俄然雲行きが怪しくなって行った。増田氏にしてみれば、かつがれて落されたような感覚に近いと思う。私も指摘したこととして東京一極集中回避論との整合性を欠くというのも確かな痛手となったはずである。

 鳥越氏については人柄すべてに尽きる。反権力オンリーの主張を前面に押し立てた見識も疑うし、週刊誌報道への無責任対応がキャスターとしての過去の言動と矛盾するなどご都合主義な面も垣間見え、いわゆる人柄資質で都知事にしたくないというのが一般論として増幅していった。あんな人だったんだという声が日増しに増えたいったのではないかと推測できる。

 増田、鳥越両氏ともに、他者責任と自己責任の違いはあれど、女性の反発は少なくなかったと思う。

 3週間前の参議院選挙の際、民進党で当選した蓮舫、小川両氏の獲得数が約163万票、共産山添氏が約66万票、社民生活系が三宅、増山両氏で約35万票であった。それに前回の知事選で共産候補が得た票が90万票だったことを合わせて考えると、あくまでも単純分析だが共産社民の票約100万票が鳥越氏に入り、それを下地にして、残り30万票強を民進系や無党派からと考えたならば、いかに民進党支持者が鳥越氏に賛同しなかったかということになる。
 投票日前日の岡田代表の代表選辞退の談話も間の悪さとしてはこれ以上のものはなかった。

 さて、小池新知事の処分を自民党本部は考えているというが、それはするべきではない! いったい、何を考えているのか情けなくなる。選挙の結果で290万人の了解を得た小池さんを党紀によって処分するなど、少なくとも290万人、いやそれ以上に多くの国民を敵に回すようなものだ。
 私も、自民党県議団の一員としての任期中、党紀委員を仰せつかっていたが、その4年間で3人の除名決定が行われた。除名自体がそうそうあるものではなく珍しいと聞いていたので、気持が晴れたことはなかった。

 その時折の都合で、除名だ、処分だ、入党だなどと、やはり最大政治政党の驕りが見えすぎている状況は怒りに近い憂いを持つ。今回、小池さん処分を実行したあかつきには、小池さんとの軋轢は生じるだろうし、自民党離れが加速するやもしれぬ。そんな醜態をさらすことなけれ! ほころびが広がるだけだ・・・と感じる。国と東京の共同作業であるオリンピックも控えているというのに。

 富士見市の市長選挙、前号でも書いた通りです。まずは星野氏の当選にあたり、読者の皆様に御礼を申し上げます。
 まだ61歳という年齢にもかかわらず、2期で清く引退(上田知事とは大違いです)を表明した前市長を引き継ぐ形で立候補した星野氏は驚異的なトリプルスコアで新市長の座を獲得しました。県議の任期を3年残してのチャレンジはまさに故郷を思うが故のことであり、かならずや県西部の発展のために行政単独の枠を越えて広域的発展のために尽力することと確信をし、またエールを送りたいと思います。

 都知事選と富士見市長選の共通項とは・・・?
 それは風や地域特性にもよるでしょうが、自民党という看板は絶対的なものではなくなりつつあることをはっきり感じたことです。
 私は自民党員ですし、数の論理をベースにした議会制政党政治にあって国政を任せられる第一党は自民党しか考えられませんが、地方にあっては、有権者の投票心理をくすぐるものは、かならずしも政党感覚ではないということです。党議拘束や党利党略、驕りから生まれる恫喝、怒声といった独裁志向は厳に慎むべきです。
 国民、とくに増える一方の無党派有権者はスキャンダル嫌いで、見えても見えなくても人柄優先の選択肢に変わりつつあると感じます。

 よって日ごろの議員活動にあっては、モラルを守り、マネーに注意し、ムーブせず、ムードに流されずの4Mで、しっかり腰をすえた活動に努力してほしいと思います。政治の世界は一筋縄ではいかないことは重々理解していますし、悪がはびこる面もあるでしょうが、結局、最終的には人柄が勝つと確信しています。これは、晩節を汚すことなく賞賛と感謝に迎えられるという意味での勝つと申し上げているつもりです。
 生意気なことを申し上げました。

No.2783 星野光弘富士見市長誕生に向けて

2016.07.31

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 さるすべりが満開の真夏の選挙、活動する人にとって厳しいものがありますが、気温の暑さ以上にハートの熱さが上回って関係者全員がヒートアップ気味。

ファイル 688-1.jpg  ファイル 688-2.jpg選挙年齢引き下げ後、県内で行われる初の首長選挙が富士見市長選挙です。
 26日と昨30日の2度にわたり、盟友星野光弘候補の応援に出かけてきました。確認団体の街宣カーに乗っての応援活動は、所々での街頭演説を入れながら、26日は羽生市の諸井県議と3時間、昨日は深谷市の小川県議と2時から7時までの5時間のマイク活動でした。

ファイル 688-3.jpg  ファイル 688-4.jpg
 7時15分からの打ち上げ式での最後の候補者挨拶ではこみ上げるものがあったようで、つまりながらもこらえる彼の姿に感動しながらガンバレ!とつぶやいてしまいました。
 素晴らしい市長誕生に向けて富士見市民の選択は良識な判断をされるものと確信しますが、やはり選挙は最後の最後までわかりません。

ファイル 688-5.jpg富士見市にお知り合いがいらっしゃいましたら、まだ時間はありますので、価値ある1票を無駄にすることなく投票に出向き、星野光弘へのご支援をお願いしていただければと思います。
 よろしくお願いいたします。

No.2782 まさかカラスが!

2016.07.31

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 想定外の事件が発生!
 精根込めて?育てた巨峰の実がだいぶ色づいてきた3日前の早朝、なんとカラスの被害に遭遇してしまいました。
 

 市内の大型店で7年前に購入した巨峰の苗がすくすく育ち、ガレージの屋根下で実をつけ始めたのが4年前。さらに、その翌年からはしっかり甘さを蓄えた房が約50ほど実るようになって今年で早3年目。ダメ元でガレージの柱の横に植えた苗がその後みるみる育って、今は、前を通る人の目にも止まるほどになっていたのですが・・・・まさか。
 カラスがどうやって屋根下の房に食らいついているのか、その姿が想像つかないまま防御策も講じないままでいたら今朝またやられてしまいました。
 

ちょうど夏休みを利用して遠来している孫が「じーじ、紙袋が破られるんだから、布の袋にしたらいいんちゃう」と言うもので、午前中は手製の布袋をかぶせる作業。とは言っても、今年は実りが芳しくないので、残った房15程度の作業でした。それでも収穫の喜びは味わいたいので、孫に手伝ってもらいながら汗だくの作業。上を向いての作業はけっこう辛いものがあるんですよ。
 しかし、孫の自由研究の材料になるんだったらそれも良しと、なんとなく笑みがともなう協働作業になりました。

No.2781 都知事選もいよいよ追い込みに

2016.07.28

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 都知事選狂想曲もいよいよ残すところ今日を含め3日の選挙戦。熱いうえに活動範囲が島しょ部まであり、厳しい戦いが繰り広げられている。
 とは言え、メディアはほぼ3人の候補者しかいないような報道ぶりで、他の18人の存在が見えない状態。

 また、各候補者の問題点を指摘する著名人の極限に近い発言も飛び交い、少々醜悪な選挙となりつつあるのも今回の際立つ特徴か。
 文春や新潮の鳥越候補に関わる記事については、メディアはほとんど触れない。これをどう判断するかは有権者次第だし、下半身問題に大切な都知事選のイメージが侵食されるのも寂しいものがあるからそれはそれでマスコミの見識と理解する。
 こうした記事の中身かどこまでのものかはわからないが、確かに知事の品格としていかがなものかとは思うが、それ以上に鳥越候補の演説に首をかしげる内容を見る。

「伊豆大島は消費税を5%にする。わたしが知事になったら国に交渉する」
「原発は核兵器だ。東京周辺250キロの原発を廃炉にする」

 このような発言はパフォーマンスともとれるが、とにかく国政と都政の区分ができていないこと、原発は他の自治体に関わることでもあり、都知事選の公約に掲げるべき対象ではないこと、国政への反感で知事にという思考がそもそも間違いだと気は付いていないようだ。いくらなんでも、こうした分野に都知事が権限や職能があって、さも出来るかのように口にすること自体問題で、何十年も政治キャスターをやってきた人が政治素人のような実態を見せている。
 推薦している野党4連合の見識も疑うとする声も最もだ。
 どう考えても実現不可能なことを発言することの是非論を、これからの選挙戦の在り方として問題視する時期に来ていると思えてならない。

 最近の選挙でよく言われる「何でもあり」の状況を、これまで政治的発言を糧にしてきたベテランキャスターが見境いなく演説している姿には大きな違和感を感じる。

 鳥越候補については、数年前に自らが発言し、雑誌に掲載された内容も指摘されている。
 「私は巨人、自民党、東京の3つが大嫌いだ。だから、大学も東京大学ではなく京都大学を選んだ」という主旨のものだ。大きな対象への反骨精神は若い時代の私も経験しているが、ならば、若い時から嫌いだった東京を大好きにするために都知事になろうと決心したと演説すればわかりやすいというものではないか・・・。
 巨人や自民党への個々の好き嫌いはそれこそ自由だ。しかし、なぜ東京が嫌いなのかは都知事選にあたって確認してみたいと思うのは普通の思いではないだろうか。私は投票資格がないが、そんなふうに感じてしまう。東京が好きでなければ出来ない仕事をしてもらう人を選ぶのだから。

 都知事選もまだこれから想定外の出来事が起こる可能性はある。最近の選挙事情は当事者を経験した私から見てもその実態に疑問を感じる度合いが深まっているように思える。
 その責任は、今の政治家の根性と、新たに政治家を目指す人間の動機にあるだろうし、政治家を選ぶ有権者の投票心理や行動にもあるということへの問題意識が広まなければ永遠に変わりえない難しさがあるようだ。ましてや今のマスコミもどうにもならない状況ゆえに政治浄化はまさに四面楚歌ともいえる。
 こう考えると、主権者教育どころではないし、いったい誰が教育できる資格を有しているのだろうかと思えてならない。

No.2780 久しぶりにスポーツ考

2016.07.26

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 猛暑がどこぞに消えてしまったのが幸いのように感じられるここ数日。とはいえ、まだまだ水不足が解消に至らず、例年以上に気の重い夏といった様子。

 さて、オリンピックがドーピング問題で揺れている。ロシア選手の参加の有無について、結局、IOCは決定責任を各競技別の国際協会に丸投げした。
 瞬間、私はバッハがプーチンの吠える姿に怯えた結果だと感じたが、今、ことにヨーロッパではそうした批判がメディアを通じて渦巻いているという。
 いにしえに思いを馳せると、あのブランデージだったらどうしただろうかと、つい比較してしまうのだが、間違いなくロシア選手には厳しい判定がくだされたであろうと思うのである。
 WADAも怒りを隠さないようだ。実際はIOCが主体となって設立したWADAだが、その目的と役割は今回の曖昧な決定に関する限りWADA不在という状況と言われてもやむを得ないだけにWADAが怒るのも当然と言えば当然。

 そもそも、日本の代表選手たちには申し訳ないが、今回のリオ五輪はあまりにもケチが付きすぎた。日本でもいろいろ、開催国のブラジルしかり、そして今回の事件。早くから私は興味が半減状態である。
 現地に行くわけでもないが、突貫工事で造られた各施設で観客席が崩壊したなどということのないことを願っているくらいである。
 もっとも、始まるとテレビに向かって叫ぶことになるだろうとも思うが、今現在開催まで10日を切った時点でも気持ちが向かない。
 それよりもイチローの方が私にとって一大事という感じだ。


 そのイチローであるが、地元に戻っての10連戦、3試合続けて代打でヒット無し。マッチングリー監督は選手起用に何を考えているのだろうかとは思うが、けっしてイチローをないがしろにしているとは感じていない。必ず素晴らしい形での出番が訪れると確信している。
 大選手ロッド・カルーが世界一のヒットメーカーはピート・ローズだと発言したことが打電されたが、もうそういうことは個々の判断、評価に済ませればいいことだと思う。この比較論にあえて言及する大選手に残念な思いはすれど、自分の思いがそれに流されるわけもない。

 肉体的に50歳まで可能と言われるイチローだけに、5,000本も夢ではないと思うが、今年大記録を達成した以降、アメリカで選手生活を継続するのは困難ではないかと感じている。それほどアメリカは個人の選手に優しくはない。 
 そこで、思うのだが、再度日本で5,000本を目指すというのはいかがなものだろうか。これにより、精神も肉体も、そして記録もイチローが№1だったとアメリカが感じるならば良し。感じなくとも良しだ。ジャパニーズ・プライドであることには間違いないのだから。

 稀勢の里は惜しいことをした。5敗もする白鵬など誰が予測しただろうか。返す返すも松鳳山戦のバッタリが悔やまれる。千秋楽は、白鵬が日馬富士に勝たなければ優勝決定戦にもならなかった。稀勢の里は勝ち越しがかかる豪栄道ゆえ渾身の一番に集中せざるを得なかった。
 状況は白鵬の相撲に気迫が失せていたし、逆に日馬富士は日に日に上向いていたから厳しいとは思っていたが、豪栄道に勝って12勝3敗とした結果はむなしいということはなく、来場所の昇進に望みを託せる数字は残した形になった。

 
 名古屋場所は、画面に映る客席に自然と目が向く。有名人も多いが、花柳界の方の和装姿が愛知県体育館を華やかにしている。いつも同じ席に座る女性にも感嘆する。九州場所も似たようないで立ちが多いが、名古屋の場合は真夏だけに、尚更和服が眩しく映る感じだ。
 野球のテレビ観戦時も観客席に目をやるのが楽しみだ。

 360度、いろいろな視点からスポーツを観戦することの楽しさは言葉では言い尽くせない。そろそろ高校野球も更に盛り上がるはず。清宮くんの涙は来年への期待としてしまっておくこととしよう。
 オリンピックはとにかく事件、不祥事が発生しないことを願いつつ、やはりチャンネルは回すことになるだろう。
 イチロー3000本がどれだけの騒動になるだろうか。思いは尽きない。
 それでは!

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