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No.3463 続 総裁選挙

2021.09.20

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 自民党のトップ選びがネットも含めて国民の関心度をいつになく高めています。これにはいろいろな要素がありますが、党員票の行方が結果に左右すると言われていることから、国民全体が権利を有しているかの錯覚状態を生んでいるのではないかと感じています。確かに、我が家にも数日前に岸田候補陣営から女性の声で、本日は河野候補本人の録音肉声で投票依頼の電話があったことから、かなり党員票を意識した選挙戦になっています。総裁選は公選法が適用されませんので、戦術アイデアは各陣営が苦心惨憺しているところでしょう。
 最も投票権の無い国民としても、総裁選後には有権者となって国政選挙に参加することになるので、大いに関心をもってもらいたいと思います。
 「枝久保さんは誰を応援しているんですか?」という電話には「ブログにも書きましたが高市さんしかいないくらいに考えています」と答えています。すると「良かったー、同じ考えだったので」と。
 この手の電話が多いのですが、およそ、ほとんどが高市さんで一致するので嬉しい感覚と共に安心感にほっとさせられています。確かにネットも含めて着実に高市支援の声が増えているようです。ただし、前述したように党員かどうかはわからない方もいらっしゃいます。
 「枝久保さんは高市さんを応援しているということですが、高市候補の選択理由はなんですか?」とブログを見た方からの質問メールも少なくありません。それについては、前号で約束していますので、以下に示したいと思います。とはいえ、各局や記者クラブ討論会を画面で見た方が多いと思いますので、ここではいくぶん視野を変えてみたいと思います。
 そう考えたところ、身びいきではないのですが、高市さんの考え方に問題ありと思うところがほとんどないのです。テレビ局や共同通信の調査結果をメディアは使用していますが、偏向性が強いことを指摘しておきます。どの項目も考え方はそれぞれあるので、理屈なしのシンプル形にしたつもりです。とりあえずお読みください。

■憲法改正
 やる!と明言しているのは高市さんだけで、岸田さんは状況が整えば的なニュアンスにとどめています。しかし、岸田さんの地元広島での後援会長が憲法改正は反対と発言しています。どうしたものか。
■靖国神社参拝
 国と日本人の想いとしてやる!と言っているのは高市さんだけです。参拝になんの問題もないと思いますし、中韓の反応はそれこそ内政干渉です。戦後何年経っても永遠に日本を悪者にし、国家成長に対する日本への感謝すらしない両国に言われる筋合いはないのです。
■年金問題
 河野さんが将来の財源に消費税を充てると主張。しかし、これには他の候補者のみならず多くの識者からも疑問の声が発信されています。消費税の本来の制度目的を考えれば、その対象である福祉の切り捨て感につながるということでしょう。
■安全保障問題
 敵基地攻撃能力を保持するために中距離弾道ミサイルの整備を述べているのは高市さんだけです。河野さんはこれを「昭和の概念」として反対しています。昨年、配備地が暗礁に乗り上げていたイージスアショア配備に突然中止号令をかけたのは当時の河野防衛大臣でした。
■原発問題
 河野さんは脱原発と言っていたのですが、討論会では使用期限が来たものから廃炉にすると少々トーンダウン。根はリベラル的なのかもしれませんね。
■選択的夫婦別姓制度
 高市さんだけが反対。日本的家族制度を土台から変えてしまう可能性が高く、国家風紀も変え、日本にはなじまない制度として私は反対ですが・・・。
■台湾有事対応
 今日20日、高市さんは台湾の蔡英文相当と電話対談し、台湾有事問題、貿易問題等々で意見交換したそうです。親日台湾トップが望む候補ということになります。オーストラリアやリトアニアのように中国に対して毅然とした対応をとり、台湾の香港化を防止する外交姿勢が必要だと思います。中国のいやがらせ外交に屈してはならないのです。
■対韓国外交
 河野さんは「河野談話」は継続するとプライムで発言しました。これが原因で日韓関係がひび割れたのではないでしょうか。そして、関連報道した朝日新聞は大々的な謝罪をする結果にもなっています。河野さんが総理になると韓国だけでなく野党も歓迎することになるでしょう。もはや真正保守自民党政権ではなくなります。
■対中国外交
 たとえば靖国に関連して河野さんは「靖国参拝は中国の反発で中小企業などが不利益を被る」 実は、父や弟が経営人に名を連ねる企業が中国にあることがネットで騒々しい状態です。太陽光発電に関わり、かなりの恩恵にあずかっているとのことです。
 高市さんは、中国による各地における民族・人権弾圧に対する先進国のジェノサイド非難決議を即実行するとし、他の候補は躊躇しています。
■選挙制度改革
 野田さんが昼間の番組で「国会議員の男女比を半々にしたい。そのためには比例制度を大いに活用すれば女性議員を増加出来る」と言っていたのですが、夜のプライムでは「比例制度反対」と発言。国民の意見として同制度の廃止を望む声が多いことに反応したのかもしれません。

 過去に2回高市さんにお会いしたことがあります。人を見て言葉を変える人ではなく、気さくな方でした。野田さんにも38歳で郵政大臣になられた時を始め数回お会いしました。務める会社が切手にかかわる会社だったことから、何かのイベントの時に来賓としてお招きした経緯からです。周りがいけないんでしょうけど、だいぶ胸を張ってらっしゃいました。 岸田さんと河野さんにはお会いしてません。

 私は恫喝的物言いで、相手を見下すというか我が身の権威をふりかざす人が大嫌いです。また、そういうタイプが昔から政治家に多いということも感じていたし、企業や役所などでいじめパワハラと言うと、だいたい恫喝話法型か冷徹な無視ネグレクト型が多いと感じています。そうしたタイプをなんとなく河野さんに感じています。岸田さんには選択的夫婦別姓や靖国参拝、安全保障、防衛問題等々で今以上の対応を考えてらっしゃらないところが物足りないところです。人柄には問題を感じませんが、やはり中庸な方だと思うので、平時には向いているかもしれませんが、今が平時かどうかの判断次第ということになるでしょうね。
 まだまだ、29日まで何が起こるかわかりません。すでに我が家の2票は高市さんの総裁選勝利を期して投函を済ませました。
 

No.3462 自民党総裁選挙

2021.09.15

 今週から小学校も通常登校となったが、なぜか子供たちの様子にみなぎる元気を感じない。緊急事態宣言もあって、子どもたちの中には親の判断で登校を休む子もいる。おおむね理解は出来るが、やはり世間の息苦しさを共に感じ、仲間の休校で無意識のうちに不安感が膨らんでいるのかもしれない。
 そんな風潮の中での政権党の総裁選挙は17日明後日が告示である。今回の総裁選挙は自民党の正念場であることをひしひしと感じる。株価という指標は経済の実態を示していないことは明らかなのに、日々の変動に一喜一憂するかのようにメディアが伝える。韓国・北朝鮮のミサイル発射情報、ロシアのクリル諸島での軍事演習や国後島などでの開発に向けた投資勧誘、韓国の徴用工差押え裁判、そしてなんといっても中国である。この国の唯我独尊思考は地球全体の緊張感の原点ではないだろうか。

 ということで、自民党の総裁候補者には地球を俯瞰する鳥の目を持っている?高市早苗さんを一押しします。一言で言えば、国際感覚からもたらされる国家ビジョンがひときわ輝いているように感じられるからで、これは数号前にも書いたことでもある。しかし、朝毎グループは高市はずしの印象操作に余念がなく、選挙は蓋を開けるまでわからないとよく言うが、蓋を閉めてもわからないくらいの混沌状態となっている。はっきり言って、小石河連合には外交も経済面もほとんど期待できないと感じている。
 次回は、もう少し掘り下げてみたいと思う。と言うのは、自民党員の皆さんには高市支持をお願いしたいからで、それにはなぜだという論拠を示す必要と責任があると思うからである。一介の市議ではありますが、国の先行きには大いに関心があるもので。

No.3461 米価低落に悩む農家

2021.09.10

 蝉の声を聴かなくなったと思ったらシオカラトンボの姿が多くなり、夕方から朝方にかけて虫の鳴き声が心地良く響く。そんな陽気にすっかり秋色を感じて、早朝散歩も長袖とスラックスで・・・いやいやまだまだ数分歩いただけでじわーっと汗ばむ感覚は間違いなく残暑そのもの。
 田園風景も一部稲刈りが済んではいるものの、多くは雨のせいもあって今度の土日が盛りになるはず。あまり、遅くなると食味に影響するというから農家の皆さんは台風も見据えて毎年気が気ではない。

 ところで、議会でも出た話だが、今年の米価は1俵8,300円で、今年もまた米価の低落傾向が示されることとなった。1俵とは最近の流通風景ではほとんど見ることが無くなったが、60キロのことである。私たちが通常スーパーなどで見るのは、米袋一袋30キロの玄米か、ビニール袋に入った5キロ、10キロの精米したものがほとんである。その10キロもので3,000円から4,000円の幅、30キロ玄米で8,000円から1万円で、産地別、ブランド別で値段に差があると言うのが、消費者の一般的な米に持つ認識ではないだろうか。
ファイル 1381-1.jpg これが、生産者の立場で考えると、1俵2万円を超えていた時代もあったことを思うと、時の流れを痛切に感じるといったところ。
 いわゆる「米離れ」という食生活が主体になって、世はパン、麺が主流になりつつある。若い世代では炊き立ての白飯を口にする回数は極端に少なくなっているのだろう。当方も麺は大好物だが、やはり食の中心には白飯が無くてはならない派である。子どもの頃、母が作ってくれた塩をふっただけの白飯の美味しさは、今でも変わりなく郷愁とともに味わいたい我が家のメニューの一つである。昨日も塩ふり握りを新米で食したが、米の美味しさの原点がここにあり!といった満足感にひたった。

 さて、米作離農者が増え、圃場は委託で営農者などに米の生産が引き継がれる時代。土地の所有者は一反ぶり300坪に対して玄米30キロが返納される。しかし、実際は組合費、水利費といった維持費がかかるので、差し引き5,000円程度のマイナスになるようだ。それでも農業政策的には、休耕地にして草ボーボーという状態よりはいいということになるので、休耕田が多くならないことが自治体施策としても必要と言える。幸手市でも一反あたり1,000円の補助金を打ち出しているところだが、なにより、お米様様といった感じで米をいただく機会を増やしてもらいたいものである。

No.3460 菅総理お疲れ様でした!

2021.09.05

 9月議会も明日は一般質問の最後、3日目となります。これまで10名の議員が登壇し、残すところ3名ですが、私が6日月曜日のトップバッターで10時開始、その後、武藤、藤沼のベテラン議員お二人が質問します。今議会は最後まで傍聴が出来ませんので、お時間の都合次第でネット中継をお楽しみください。いや、楽しいというものではありませんかね。

 さて、号外まで出た菅総理の退陣発表。前日までの雰囲気とは真逆の状況となり、政治の裏側を推測する動きが活発です。
 しかし、菅総理はそんなに批判されるべき総理だっただろうか? 
■携帯料金の値下げ
■原発処理水の海洋放出決定
■不妊治療費の保険適用
■重要土地規制法
■ワクチン確保に外交ルートから尽力・・・国民の半分が接種完了はすごい!
■韓国に対する毅然とした対応
■日本学術会議にメスを入れる
■2020オリパラ開催
個人的には、国民目線のそうそうたる施策を実現したと感じています。

悔やまれる点では
■五輪では、反対していながら始まった途端に国民向けのお祭り報道に浮かれたマスコミだったが、終わるや否や開催したことを批判。この部分のマスコミの朝令暮改はあまりにも極端でした。
 それが証拠に、パラ閉会式がオリ閉会式より素晴らしかったという評価がネット上で広がっている直後、ヤフーのトップ扱いの記事に驚きを隠せません。毎日新聞の(おそらく社説扱いかも)の記事がそれです。
「新型コロナウィルスの感染拡大で1年延期されたが、感染は収束せず、東京オリンピック同様、史上初の原則無観客となった。開催の賛否が割れる中、日本勢が過去2番目に多い51個のメダルを獲得し、一定の盛り上がりを見せた一方、五輪を含め両大会で増大した大会経費の検証が今後の課題となる」
 というものです。パラ閉会式直後の記事ですから、メダル獲得など一定の盛り上がりを評してはいるものの、その嫌みな内容はタイミング的にも節操の無さが際立ち、盛り上がり全体に水を差すものでしかありません。盛り上がった大会の余韻をこうも素早くかき消す思考はいかがなものかと感じる次第です。
開催賛否が割れたことも今さら持ち出すことはないでしょうし、反対は主に立憲民主党と共産党が主体となってプロパガンダに利用していたものではないかと。つまり、政党支持率で行けば賛否真っ二つだったわけではないはずです。大会が終わり、菅総理の退陣で政局が混沌とする中、選挙を意図した左派応援メッセージであるかのようです。国家観から申せば、スポーツを政局にまで持ち込み、政権批判につなげる政党もメディアも、その存在は決して国の為にはならないと思います。
■分科会の尾身会長がパラリンピックに再訪したことに対して「銀座はもう行ったじゃないか!」と越権発言。別に銀座を再訪するために来たわけではなく、オリンピック同様にパラリンピックの開催責任者として再来日したと考えるのが普通。このバッハ会長への尾身発言が総理批判の印象操作に使われたように思います。
■やはりコロナ感染者が増えたことやワクチンの不安を煽動報道するマスコミ、これに乗って批判する野党といった図式が日々の日本の代表的印象になってしまった。上にあげた実現項目などコロナで消滅したかのよう。
■疲労感があきらかに顔に出ていましたね。目力が感じられなくなりましたし、自らの意志で発する言葉が迫力に欠け、徐々に少なくなっていったようにも感じました。
 本当は、強烈な芯の強さをお持ちの政治家だと思いますし、官房長官としての仕事ぶりは信頼感を感じさせてくれました。弁論ベタと言うと失礼かもしれませんが、冷静沈着を基本に、気取ったり、形容詞が多いしゃべりではないので理解されるのに時間がかかるタイプかもと言うのが私の菅総理感です。
■総務省と息子さんの関りは、タイミング的に不幸なことでしたが、これも左派系職員による内部通告としか思えませんし、スキャンダル探しのマスコミと野党の作戦にはまった感じです。

 菅総理お疲れ様でした。まだ任期がありますし、自ら発言されたように、コロナ対策に全力であたってください。私はあと2ヶ月で日本の快方が右肩上がりに変化するような気がしています。
 さて、次の総理は誰か? 政治は一寸先は闇が現実であることを知らしめたばかりですから、なんとも言えませんが、私の一押しは高市早苗衆議院議員です。なんといっても国家観が今の日本にとって真正面から向き合っている感じがします。初の女性総裁とかは別に関係ないのです。善い人であれば、どんな世界でもどんな組織でも男女の別はありません。あまり過剰に女性の社会進出を!などと叫ぶ必要はないと思っています。進出したい人が進出すればよい。それは男女にかかわらない。そう思いませんか。

No.3459 月替わりから定例議会

2021.08.31

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 1日も、1週間も、1ヵ月も・・・ほんとにアッと言う間に過ぎ去る感覚。おそらくこの1年も過ぎてみれば「早かったなー」といった感想しか残らないのだろうか。
 月刊誌等書籍、新聞、それに議会資料に目をやることの他、何をしたかと思い出すほどのものがこれといってない。そう考えて想い巡らせば、週末のソフトボール、毎日のメダカ管理と早朝ウォーク、そうそうスマホと仲良くする時間が俄然多くなったことは間違いない。今や、銀行や保険会社とのお付き合いもスマホが関わる時代。ついていくのが精いっぱいといったことだからして、頭がそれに追い付かないなどと言ってられない世の中になっており、一度は敗者になることを覚悟しながらも、そうはならじと敗者復活戦に挑む自分がいる。結局、そのたびに人の助けを受けながらまだ置き去りにされることなくデジタル21世紀の中にかろうじて残っている感じ。
 とは言うものの、議会活動にあっては自民党幸手市議団を結成して最初の議会が明日からということで、活力的には心身共に気合は入っている・・・ん、まっそんな思いで明日に臨むこととしよう。
 一般質問は13人が通告。私は11番目なので、5人、5人、3人のバランスで3日間行われるとした場合、3日目のトップが私の出番ということになる。通告したのは次の3点です。
1.住みやすい街づくりについて
 防災公園の整備、子育て環境の向上、休耕農地の有効利用等々
2.新庁舎建設資金の考え方
3.「いじめ」に対する(教育委員会の)見解
 コロナの関係で45分の定例持ち時間が30分に変わっており、どこまで深く切り込んだ質問が出来るかと思うと少し欲張り過ぎなのだが、一問一答形式は組み立て次第で調整可能なのでなんとかなると思っている。
 市政の一般質問は地域要望はあまりなじまず、それよりは執行部との丁々発止の議論の中で、確認と提案、さらには市政の方向性に対する提案を主とする発言を心がけているが、満足感で満たされることは滅多にない。これは、執行部の対応にということではなく、自分自身にに感じるということである。
 9月議会は1日から29日までを会期として行われます。一般質問は2,3,6の3日間、各委員会は2日間づつで、9日から16日までとなっています。
 今議会、傍聴は出来ませんのでネット中継もしくは録画中継での視聴をよろしくお願いいたします。
 

No.3458 多様性の理解の仕方

2021.08.28

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 2020オリパラのテーマに多様性がある。ダイバーシティなどという表現は最近つとに見なくなっているが、個人間や集団間に存在するマイノリティー感や性差といった価値観に左右されない社会という定義だそうで、五輪の開閉会式を観た限りでは、何がそういったことを示しているのかはっきりわからなかった。それ以上に、復興五輪という一方のテーマは、一部競技を福島で行ったことだけだったのかと感じている。
 
 私は、多様性が人種・民族間融合、男女均等といった内容を意味する表現であるならまだ理解できるのだが、今ひとつ、現実の世の動向に整合性を見いだせないでいる。と言うのは、このテーマが差別を無くすという原点の思考を訴えるあまり、別の差別を生んではいないかと危惧するからである。左派系もしくは全体主義といった主義思想が国家を征するとどういったことが起こるかはあえて言うまでもない。それは世界の歴史において、戦争自体は最大の悲惨だが、進軍勝利者によっては人の命に価値を持たない勝者の無慈悲な理屈がまかり通る。このことと現世の多様性を同等比較は出来ないが、寛容性を求めながら非寛容社会になってはいないかと思うのである。

 昨年11月、DHCの吉田嘉明会長が在日コリアンに対してヘイトに値する発言をしたとNHKが報道した。これに端を発し、つい先日のことになるが同社の化粧品のキャラクターとして使われているムーミンの管理会社が契約停止を決定したという。理由はオンラインによる署名運動によって本家本元のムーミンキャラクターズ社に抗議の声が届けられたことで、同社が契約打ち切りを決定したのである。さらに、この運動が国内の大手販売店などに及び、コンビニによっては商品撤退が進んでいるというのだ。恐ろしいことではないか。
 何が恐ろしいかと言えば、同社を徹底して排除排斥することは民間会社抹殺運動ともいうべき事態を意味するからだ。この会社には約3,000名の社員がいる。家族も含めれば1万人近いし、関連会社もあるだろう。
 人種差別だ人権問題だという社会正義が別の人権や差別問題を生んでいると言えないだろうか。いや、生んでいると私は思うし、そういう逆差別問題があまり問われることがないのも考え物だ。
 問題は発言した社長にあるのであって、個人を問題視する運動を起こすのであればなんとか理解できる。しかし、商品の不買運動は逆差別と言える面があり、危険な社会への変革につながる可能性もある。

 
 これもわずか数日前の話だが、韓国の地下鉄に次のような広告が出されたらしい。「日本人を殺せ」
 韓国は五輪の時も選手村宿舎のベランダから反日運動と思われる垂れ幕を流したことで顰蹙をかっている。本国からの指示ですぐにとりはずしたようだが、反日のすさまじさは徹底しているし、正に非多様性、非寛容国家言える。
 ここで、感じる問題がもう一つある。この二つの出来事に対する日本の報道は、前者DHCには各社が一斉に批判的報道を、後者は伝えるメディアが少なかった。DHCのようなナイーブな問題は、国会で野党が政権批判の為に利用するパターンが相場となっている。
 平和な現代に投げかけられる多様性の理解の仕方では、戦争ほどではないにしろ、一種のいじめ、虐待、差別が、排斥や抹殺運動という形で起こっているように思えるのと、SNSは恐ろしい情報ツールだということをつくづく感じる昨今である。

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