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No.2948 今年話題をかもした女性政治家たち

2017.12.20

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 今年ほど女性政治家が急流を流れ落ちるがごとく凋落した年はなかった。蓮舫、小池百合子、山尾志桜里、豊田真由子、上西小百合といったところが上げられるが、ことに頂点を極めながらも運営戦略といった点での感性が不足していたことから党代表の責務を全うできなかった蓮舫と小池百合子の二人は特筆ものである。
 蓮舫氏は民進党代表に大塚耕平氏が就任するやその政策批判に走り、立憲民主党への入党を思考するかの言動を展開している。たしかに衆議院選挙だったことで参議院の彼女はその成り行きを見つめていたのはわかる。前代表として簡単に民進党を離党するというのは信義にも劣ると考えたのであればまずまずのものである。しかし、選挙が終わって1ヶ月足らず過ぎたところでの代表選後の即反発であるからその思考と腰の軽さには驚くしかない。国籍問題で逃げまくり、野田幹事長に続投を拒否され党運営に行き詰まったことから辞任をし、その後代表になった前原氏の希望の党合流方針から民進党解体にまで発展しそうになった大元の原因に自分があることはすでに脳裏に残っていないようだ。新代表の大塚氏をしばしバックアップする心があればその人間性も少しは見直されるのかもしれないが、この世界にそうした思考は不要だと考えているようにしかみえない。大事なことであるのだが・・。
 小池氏はすでに東京都知事としても行き詰まり感を見せている。都政自民党はもとより友党と認めた公明党からも厳しい質疑がなされ、その対応に苦戦が続き謝罪に追われる場面が多いという。問題点の指摘や新たな方向性を打ち出す小池氏ではあるが、言ったきり姿勢が指摘され、ほとんど結果が示せていない実情は責められても仕方あるまい。国政のモリカケ問題を安倍政権の情報公開不足だと揶揄し、それを自らの改革方針の一丁目一番地だと表明するも、実際は率いる政党にだんまり戦術を打ち出すなど独裁者としてのイメージを披露したのは戦略ミスであった。市場移転問題は今夕来年10月11日の移転が決定した。しかし、いまだに安全対策工事の入札不調が続いている中、15ヶ月間の混乱を招いた結果はいったいなんだったのか。本当に移転問題のすべてが解決するのだろうか。築地再開発もぶち上げただけでまとめられずに立ちつくしている状態のようだ。攻勢過ぎたがゆえに守勢に回された時の典型的パターンに陥っていることは間違い無い。国政から都政に進出し、人気が全国的に広まったと見るや都知事のまま国政を牛耳ろうと画策した姿は、政治的野心をあからさまに見せた人間としての評価しか私には感じられなかった。一兎を得たものが追った他の一兎は明らかに大き過ぎたとは言えないだろうか。
 野党第一党の政調会長の座をわずか2期で射止めた山尾氏についてはもはや空いた口がふさがらないほどのふてぶてしさと傲慢さしか感じない。相手とされる倉持弁護士を政策顧問に起用したことへの記者質問にも無言を通している。彼女が自公政権、安倍総理に昂ぶりの詰問をした説明責任とはいかなるものか。少なくとも、政策顧問料に税金である報酬の一部が使われているのであれば説明責任はないとは言えない。後援会長の辞任にまで発展したこの騒動、当選すれば好き勝手し放題という短絡的な思考を示していることについては、知能、学力に秀でた人間がすることとはとても思えない。態度、物言い、表情全ての面で一般的な女性にはないサガの強さを感じさせ、加えて検事の経験が為せる猛々しい鉄面皮な性格が夫と子供のある政治家の身でありながら、特定の異性と議員への執着を一途にさせるのだろうか。
 豊田、上西のお二人はあらためて詳細を語るほどのことでもない。とにかく強気でエキセントリックな女性の典型であり、もとより政治家に向いていたとは思えない。人として足りない面がかなりあったということだろう。
 いずれにしてもこうした方々の政治姿勢や発言が国民の心を動かすには相当の時間がかかると思われるわけだが、忘れやすいという意味で寛容な日本人の理解を得るのは時間がかからないことも考えられる。
 人間、強い時こそ真摯かつ控え目にが基本だと強く感じるし、そういう意味で正に反面教師である。

No.2942 市政報告会の意義と首長の外遊

2017.11.20

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 先週土曜日、会派先進の中村、松田両議員それぞれの市政報告会が行われた。この会派を創った立場として出来る限り毎回出席するようにしている。
「民意と共に」という会派のキャッチフレーズも当時のままに、まさに定例議会のたびに報告会を行っているのは今の市議会でこの二人だけではないかと思う。それでこそ民意と共になのだ。なぜなら議員は最低限、負託していただいた支援者が多いはずであろう地元地区に対して議会の詳細を報告し、意見交換をするのが理想的な活動だと思うからである。いや、理想的というよりは当然のことと言ってもよいのかもしれないが、およそ市町村議員で定例議会のたびに実施するというのはなかなか出来ないだろうし実際に少ないはずである。私も市議時代はなんとか実行していたつもりだが、その原点は住民の方々と接する機会を喜びに感じていたからにほかならない。

 さて、そのお二方の報告会で少し驚く報告があった。というのも先進のチラシに書かれていなかった内容なのだ。どういうことかと言うと、ある別の議員が市長の外遊に関して議会で質疑した際、その回数についてこれまで2回と答えていたものが、その後にあった議会日の冒頭、市長から訂正発言があったという。その内容は昨2016年は2、5、8月の3回、今年は2、5月の2回出かけているとのこと。行き先はフィリピン、台湾、ベトナム、タイなどだそうだ。もちろん、現幸手市にそうした国々に視察で出かける対象があるとは思えず、視察であれば公費となるが、あくまでも私費で3から4泊の旅のようなのだ。 去年、今年のことであるのに5回を2回と答えたのは、よほど記憶力が薄れているか、一瞬多いとまずいと思ったのか・・・いずれにしても議会での発言であるから虚言の形を残したままではいけないと感じ、あえて訂正したものと考えられる。
 かの質疑議員はパスポートの開示も求めたそうだが市長は拒んだという。しかし、回数も行き先も正しく口にする覚悟を持ったならばパスポートを開示するのが最も合理的であり、納得性を高める回答だと思うが、さてどうしたものだろうか。私は一緒に行った方が誰かにも興味がわくが、それは個人情報の関係もあるので難しい要求かもしれない。ともあれ、市長はASEAN諸国が旅先としてお好みのようだ。もっとも、どこに出かけられても構わないが、市長1期目の時、外遊時に幸手市が大雨による水害に遭ったことがあり、当時も議会や市民間で問題指摘されたことがあったと記憶している。
 総理は「国民の命と財産を守る」立場であり、市長は「市民の命と財産を守る」立場であると言っていいだろう。外遊がいけないとは言わないが、やはりわきまえるべきはわきまえるという姿勢を保ち、市政に励んでいただきたいものだ。

No.2939 あきれた裏事情

2017.11.10

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 前号の続編的になるが、あくまでも条理常識という範囲で倉田真由美さんに賛同をされる方が多いようだ。政治的能力だの民主主義まで持ち出す無茶ぶりに近い応援はいかがなものかという意見が大半である。しごく当然のことと思える。この記事の事後報道として小林よしのり氏の考え方にあることが原因していることが伝えられた。
 山尾シオリ議員の不倫相手である弁護士は、小林よしのり氏が主宰している私塾の師範顧問だそうだ。であれば、山尾氏との個人的な付き合いもあったと考えるのは妥当なところであろう。そして、小林氏はこの二人の関係を認知するかのような発言もしているようだ。その上で、山尾氏の能力を高評価し、政界に必要であり民主主義に欠かせない存在だとこれ以上ない持ち上げ方をし、挙句、あえて政策顧問としての起用をアドバイスしたものと思われる。一著名人が問題を抱える候補者にここまで熱い応援言動をするのは尋常ではないと思っていたが、やはり利害が絡む人間関係が裏にあったようだ。傲慢との評判高い山尾氏には同タイプの小林氏がフィクサーとして存在していると考えれば善悪は別にして理解はできる。
 こうした顛末を知るに付け何故かむなしさが残って仕方がない。

 さて、今日は希望の党の共同代表を選ぶ党内選挙が行われる。現時点では平和安全法制に賛意を示す玉木議員が有利とされている。議員の皆さんには申し訳ないが、私は希望の党に期待をしているという意味で関心を持っているわけではない。その後の野党の動きにどういった影響をもたらすかという観点で中道対左派系の通常有り得ない代表選に注目している。

No.2938 選挙後の顛末

2017.11.08

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 この度の衆議院選挙は今までになく特異性が多発した選挙だった。いろいろと回想反省することで政党も議員も、そして有権者も今後の糧にすべき点が大いにあったのではないだろうか。
 野党第一党民進党の議員が二つの新党と無所属にタモトを分ち、結果的に同党は解体同然の状況となった。ほとんどの議員が民進党に愛想を尽かし、当選目当てで小池新党のバリュー頼みで合流をしたり、排除にあってやむなく新党を立ち上げたり、それによって自民党に有利性が働き、共産党は共闘戦略にほころびを生じた。議員個々に見ても悲喜こもごも、多くの著名議員が落選した反面、立憲チュルドレンがあちこちで誕生した。
 明日、希望の党の共同代表選が発表されるということだが、平和安全法制に賛成か反対かが問われるようだ。しかし、反対候補が勝利した場合、小池代表が合流に際し求めたあの排除の踏み絵は一体全体何の意味があったというのだろうか。希望の党が立憲と共闘にでもなれば小池さんの野望・欲望にもとづく政治理念は選挙によって藻屑のごとく消え去ることになる。もはや理念の異なる共同代表制になるのだから。これについては、まだまだ野党が蠢くであろうからしばらくは落ち着かない状態が続くものと思われる。

 ところで、かの山尾シオリ議員だが、自らの不倫疑惑を説明もせず離党して選挙に無所属でのぞんだ。結果は共産党が候補者を取り下げ、自民党との一騎打ちを互いに8万票以上を獲得しての約800票の差で勝利した。入党はせず立憲と統一会派の形で活動をしていくという。そして、不倫の相手として名前の上がった弁護士を政策顧問として起用するという。政治家として疑惑を有したままその疑惑相手を・・・まるで社会に挑戦状を突きつけるがごとくの謙虚の欠片もない強気な姿勢を見せたのだ。
 これについて下の青字の文をお読みいただきたい。ネットニュースからの抜粋である。あなたはどちらの説に賛同されますか。文中に出てくる民主主義という言葉の使い方が間違っていると私は思います。

「不倫疑惑報道直後から山尾氏を応援してきた漫画家の小林よしのり氏(64)は、山尾氏支持を表明した。自身のブログで「むき出しの好奇心になど“屈しない”と宣言している。それでいい」とつづった。不倫疑惑報道後は、能力があり、国会で追及できる山尾氏のような人が民主主義には必要だと主張。衆院選中には個人演説会にも応援に駆け付けており、この日のブログでも「政治家はこういう人物ばかりならいいのだがめったにいない。男の政治家も見習ってほしいくらい、信念を持っている」と持ち上げた。
 一方、漫画家の倉田真由美さん(46)は「当選して強気になるのは分かるが、(不倫を)疑われた人と関わるのは、公的な立場の人間としてどうかと思う。常軌を逸しているとしかいいようがない」と指摘。「普通は、この選択はできない。面の皮が厚いと感じる」とも。山尾氏が疑惑について、しっかりと説明していないとし「政治家として、みんなが納得するように説明してほしい。多くの人が同じように思っているはず」と話した。」

No.2918 処変われば唇寒し

2017.09.08

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 前号で書いた民進党出直し直後の問題勃発は、なんと山尾しおり議員の不倫事件が真相だった。感心してる場合ではないが、文春の取材手法はいったいどんな具合で行われているのかと思う。当人近くに張り付いていないとあそこまで細かな描写を報道することは難しいと思うのだが・・・政治家、文化人、芸能人、スポーツ選手などなどいったいどれほどのカメラマン記者を雇っているのやら。
 それにしても山尾議員が報道の内容は否定しつつ、騒がせたと侘び、離党届けを出すことで決着を図ろうとしているのが昨日までの動き。一気に議員辞職という線もというニュースもあったが、結局全国3ヶ所での補欠選挙を考慮して離党にとどめたようだ。本人が辞職を望んだというのであれば、政治家としてではなく女性としての道に人生の重さをみたのかもしれない。それはそれで理解出来ないことではない。
 しかし、安倍総理に説明責任を求め、稲田前防衛相には辞任して済む問題ではないと陸自日報問題で追求した人が、自らの問題には過去のガソリン問題も、今回の件でも説明責任は果たしていない。それどころか、今回は離党表明の説明を終わるやいなや記者質問には耳を傾けることなく姿を消した。
「責任を求めるが責任は取らない」「口撃は強いが守りは弱い」「他者に厳しく己に甘い」といったフレーズが政治を続けていくとするなら永遠に彼女のサブキャッチになるやもしれぬ。
 いろいろな面で日本の社会が劣化していると感じるが、政治家の質も豊田議員のような人は過去になかった。市議・県議の政務活動費の不正も神戸市氷山の一角でこれからも出るだろう。国会議員の文書交通費は報告の義務もないわけで、今回の場合、不倫現場である高級ホテル代に使われていないとは言えない。こうした事件から生じる人間評価は、当人の経歴が高いほど下落の幅は大きいことになるのはやむを得ない。
明日は我が身??いやいや反面教師にしてもらいたいものだ。

No.2901 政務活動費の不正がまたも

2017.07.13

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 埼玉県議会自民党県議団の議員の不正が明らかになった。兵庫県や山形県、富山市といった事件の先例があるにもかかわらず、それらを反面教師とすることなく自ら不正に手を染めてしまった議員。すでに一昨日自民党県議団を除名になり、昨日本人が辞職を届け出たという。自民党県連としても何らかの処分をすることになると思われる。
 彼、沢田力氏は残念なことに我が現職時代の同期議員である。つまり2期生ということになる。残念以上にくやしい!といった感じがする情けない事態になってしまった。早稲田の弁論部出身で弁舌は同期の中でも群を抜いていた。政治を志した年齢もその時代であったろうから、50をすぎて友人に政治への道を勧められた私とはおよそ天と地ほどの差がある。それがこうして自らが目指す道に自らブレーキをかけてしまうとは・・・。
 同期の中でもなぜか孤高のタイプで、彼と個人的な付き合いをしている人は県議団全員を見てもいなかったし、今もいないのではないかと想う。人生観がまったく異なる感じでそういう意味では常に上を見ているような感じもあり、政治の道は同じでもどこか相容れない違和感を持たれるタイプとして遠い存在であったことはたしかである。
 今回のことは昨日のワイド番組でも取り上げていた。当然とも思えることとして政務活動費のあり方以上に存在を疑問視する声が出ていた。調査では意味するところのエリアが狭いということで活動という言葉に変わってまだ間もないのだが、これほど身近なところで発生した不正にショックは隠せない。

 
 現役時代、自民党県連の党紀委員に選任され、通常ほとんど有り得ない除名決議の場に何度か立ち会った経験がある。厳しい意見や庇う意見など決するまでは修羅場に近い状況も生まれ、何度か招集された記憶がある。今回の事件は県議団では全員一致で除名が決定したというから、県連党紀委員会でもすんなり処分が下されることになるであろう。
 想像を絶する言葉の暴力で人格欠如が露呈した豊田真由子氏にも驚いたが、金銭問題で人間性にミソをつけた沢田力氏には、よく知る同期議員だっただけに返す返すも残念な思いである。
 議員は先生と呼ばれるが私はそれが好きではなく、ことあるごとにその呼び方はやめて欲しいと言っている。国会で先生と呼び合うやりとりはどうにも異様に映ってならない。議員と呼べばいいではないかと。政治家は先生であるかのように感じているからだとしたらどこか違うものを感じる。そういう姿に崇高な目で応じる有権者にも問題がある。
 足尾鉱毒事件解決に人生を費やした田中正造。清貧な政治家の見本として今に語り継がれているが、地域のために天皇陛下への直訴まで実行しようとした傑物である。こうした身近な史実を頭のスミにでも置いて政治活動に日々邁進すればいいし、それほど難しいことではないはずである。時代が時代だけに溜まるストレスはかなりのものがあるのは理解するが、それも自分なりの正当な解消策を駆使すればいいことである。
 

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