記事一覧

No.3866 大山鳴動直後に何が?

2025.10.24

アイコン

 あの異常な暑さが一気に遠のき、銀杏は色づき、陽射しが有難いくらいになってきました。行き交う人と「秋が短くなりましたねー」が挨拶の常套句になっているのも最近の傾向です。

 さて、前号で大山鳴動した後の関心事として4項目あげましたが、やはりいろいろあるようです。
 その前に、女性新閣僚の記者会見の詳細がYouTubeで見ることが出来るので是非ご覧いただければと思います。マステレビでは一部しか報じませんが、片山さつき財務大臣と小野田紀美経済安全保障大臣の説明は全編しっかり見ることが出来ます。明瞭でわかりやすくこれまでとの違いを力強く感じさせてくれるものです。
❶ 政権樹立後の支持率
 想定していた通り71%と高い数値を示しました。ただ、マスメディアも大手新聞もこの数値を確定しているのですが、真っ先に報じた共同通信は64%としていました。共同通信とは、あのTBSサンモニで多く存在する偏向コメンテーターが関わる日本の基幹通信社ですがリベラル左派で知られる社です。
 そして、今朝の日テレでは、発足時の支持率が高かった政権は短命に終わると報じていました。うん、このタイミングで言うことか? 
❷ 閣僚人事
 知らない議員もいますが、やはり二人の女性には目を見張るほど改革精神を感じました。赤沢大臣の継続はトランプ来日に配慮したのかと思えますが、裏では石破政権全面排除のイメージを避けるためかもと感じないでもありません。小泉さんについては、これもYouTubeでなるほどと思わせる論説を見ることが出来ます。私は、この人が歩く姿にどことなく育った人生での甘えの構造が見えるのです。言葉で感じるほど謙虚さは無いのかなと。早く言えば大丈夫かなと。高市さんは、コバホークに追い付け追い越せ的な育成感覚を小泉さんに配慮したのかもしれません。もとより総裁選のライバルは全員働いてもらうと明言してるので、働いてもらいましょう。
 林さんの総務大臣は、維新との確認事項である議員定数削減の管轄大臣ですから、ハードルが高くならないかと思わせる起用だと感じます。若手が多い中で重量感は与える方ですから「安倍晋三は国賊だ」と言った前村上総務大臣との比較では納得できますね。
❸解散の有るや無しや
 総理は「今は物価高対策に全力を挙げることが優先でそんな余裕はない」としています。ただ、臨時国会次第ですが、この2カ月で何がどこまで決まるかによりますが、1月に解散あるやもしれないと思います。野党は、そのために高市政権の手柄を臨時国会で立てさせない戦略を練ることになるはずです。
 すでに、ガソリン暫定税率廃止を年明け1月とし、年内は補助金で1ℓ25円の減額補正をするとのことですが、廃止案を年内にするのが3党合意だったと反発しています。一庶民からすると中身はどうでも25円減額され、年明けには廃止されるというのであれば、補助金原資に齟齬が無ければさして問題は感じないのですがいかがなものでしょうか。
❹議員定数削減
 維新の吉村代表が「共通する政策は多いので一緒に政策実現に向けてやりましょうよ。議員定数削減は維新の1丁目1番地でこれも大事だと思っています。賛成してくれますよね」と問いかけた際、玉木さんは維新に出し抜かれたことが不満のようで仏頂面でしたが、それでも「賛成しますよ」と明言しています。しかし、私はこれはほぼ間違いなく変節するとおもっていました。
 案の定です。ネットでも叩かれまくり、榛葉幹事長とイメージ解消に躍起ですが、玉木さんの言動における政治センスの希薄さが、この大山鳴動する中ではっきり感じたのは私だけではないことがわかりました。一度言葉の軽さが露呈した政治家が、そのイメージを挽回するのはなかなか時間のかかることです。とくに、玉木さんの場合は、自らの私的問題を軽く終わらせ、先の参議院選では批判が多くなった山尾志桜里さんの公認を告示直前で取り消すという優柔不断かつ自らに甘い一面を見せました。
 おそらく、議員定数削減についての吉村さんからの問いかけに対して即断れば批判は免れず、出し抜かれたという不平な想いの中で遠距離対談する場で、ついつい賛成と言う言葉を発したのでしょうが時間の経過とともに比例が対象だと自党に不利かもしれないと考えたはずです。公明党と政策協力することで合意したことでもあり、定数削減には言葉とは裏腹で実現への「壁」になる可能性もありますね。

 リベラル左派の政治家のみならずオールドマスメディアに出演するコメンテーターは、同じベクトルを持つクライテリアーばかりで、客観的評論を正しく発することは無く、自分の思想信条もしくはギャラを払うメディア側の思想に忖度した内容を主体的に語るのが実態です。
 先の田原総一郎氏の発言は表現の自由を唱える報道の在り方が、最低限の人格が問われる問題で情けないと感じるくらいです。これはテレ朝玉川徹氏にも通じるものがあると思っています。
 サンモニ出演者は言うまでもありません。法政大学元総長の田中女子しかり、ネットで物騒なことを言う同大学の教授もいます。「安倍晋三をたたっ切る」の山口二郎、安部さんが凶弾に倒れた際、実行犯に対して「よくやった」と言った島田雅彦などなど。
 こういう発言は犯罪に近いものがあり、表現の自由の範囲として許されるものではない。これを垂れ流すメディアは高市政権を極右とまで言うのもあるが、安部元総理の死後、目に見えて左傾化が台頭した自民党が国益に沿っていたかどうかに疑問を持つ国民が、本来普通の中道保守である高市政権に大きな納得と歓迎をしていることは間違いないところである。
 靖国参拝を極右と批判するのは他国への配慮を優先する自虐的、贖罪精神に冒された心の結露でしかない。戦後80年も経過していつまで引きずるつもりなのか。それを示すかのように、10月10日に発した石破80年所感(談話ではなく所感扱いです)は全くといっていいほど話題にならなかったではありませんか。歴史と記憶に残したかったパフォーマンス性が為したこととして、さすがにオールドメディアの注目度も低かったようです。
 今や、国民がオールドメディアに真実を見出すことが難しくなっている現実に、いつオールドメディアが気がつくのか、それともそれらと対峙したまま反高市リベラル発信を主観的に続けるつもりなのか・・・そうしたことも逆の心理を生むこととなり高市政権の発足によって日本を変える、改革するという期待感がマグマとなって噴出しているのです。

No.3865 真の大山鳴動

2025.10.21

アイコン

 今回、自民党総裁選の結果が生んだ激動の国政ドラマは、2時間ドラマの何本分にあたるだろうか。いや、それほど国民の目は画面に、スピーカーに釘付けになった政治の流動化であったように思う。自分も普段見る機会を持たないネット画面の面白さを認識することになったほどだ。もとより変更切り抜き報道だらけの地デジ報道番組には辟易することが多かったので、ネット番組を見てこれが近代選挙戦の原点であることも理解出来た。

 今日21日の臨時議会で高市総裁の首班指名が決まるという「真の大山鳴動」は決定的のようですが、その後の流れで真っ先に関心がわくのは次の4点ではないかと思います。
1.高市政権の支持率・・・昨日の株価急騰で期待が感じられますが・・・。
2.閣僚人事・・・誰がなるかに加え、断る人が出るかどうか。
3.解散の有るや無しや・・・必ずあると思うがいつになるのか。
4.議員定数削減・・・与党野党の攻防の中、国民玉木氏は本当に賛成するか。
 臨時議会の日程は12月17日までで予定されているので、この短期間で何が起こるか、国民の関心は上昇一途になることは間違いないでしょう。
 ただ、はたして議員を減らすことが必要かどうか。何の為の削減かが明解に理解できないのです。歳費削減が1丁目1番地なら、まずは常に問題視されている旧文書交通費の撤廃、膨大な政党交付金の削減、議員の歳費1~2割カットなどを優先対象としてもいいのではないかと思っています。
 さて、今日の首班投票で高市さんに何票入るだろうか。無所属有志連合会派群からは、つい先日維新を除名になった3名が。それと日本保守党の島田洋一議員、更に過去にも書いたが無所属の松原仁議員などが考えられる。
 逆に自民からの造反があるかどうか。船田、鈴木、村上、岩屋といった反高市を鮮明にした議員たちはどうするだろうか。野次馬的関心事かもしれないが、こんなところにも注目してみたいと思います。
 ところで、昨日ネット画面を見ていて日本経済新聞も高市批判が強烈なことがわかりました。そして田原総一郎氏が討論番組で福島瑞穂や辻元清美議員たちに「(高市さんに)死ねばいいと言ってやれ」と発言して、言われた二人もさすがにそれは無いと応じたとか。放送倫理規定に抵触する発言で、代表的ジャーナリストとして名を馳せた田原氏自ら言論の自由の行き過ぎを見せる姿は国家的報道問題ではないかと感じた次第。まさに偏向報道の極みだ!

 ところで、幸手市議会も今日は職員から起こされている訴訟事件に関わる件で臨時議会が開催されます。

No.3864 フェイクドラマの1週間?

2025.10.15

自民 196(100)
立民 148( 42)
維新 35( 19)
国民 27( 25)
公明 24( 21)
れい  9( 6)
共産 8( 7)
有志 7
参政 3( 15)
こども 2
日保守 ( 2)
沖縄  ( 2)
無所属 6( 9)
総数 465(248)

 衆議院と参議院( )内人数ですが、数合わせでの過半数可能性を考えると、国民民主の榛葉幹事長の発言の意味がなんとも微妙だ。昨日、榛葉幹事長は記者会見で「玉木が総理になっても順調な政権運営が出来るとは思えない。なぜなら参議院が簡単に過半数とはならないし、れいわや共産党と一緒にとは思わない。そんなリスクがある連立を簡単に受けることはない」といったことを発言している。
 そもそもネットでは立憲民主党ならぬ立憲共産党と揶揄する内容が多い状況もあり、20日深夜までの各党間交渉が注目だ。連合はもとより経団連や支援政治団体などが裏技の仕掛けをしないとも言えない。つまりなんでもありの政局が1週間も水面下で行われるわけだが、立民の安住幹事長は前号で私が使ったドラマを口にしている。ただ、私はメイクドラマと書いたが、実はフェイクドラマの1週間ではないかと思っている。

 立維国に公明が加わっても107で参議院は過半数に届かない。実態が不明だが無所属の9名を足しても116。したがって、榛葉幹事長が言うところのれいわと共産とは相容れないとなると不可能になる。自民が中心であれば過半数到達の組み合わせは広がる。公明党は斉藤代表が「個人的には、2者の決戦投票になった場合、野党候補でまとまることは考えられない」と発言している。あくまでも個人的にはという点が意味深い。当として自民党との決別をはっきり示すならこれだろう。それとも高市さんだから決別なのかどうか? さらに言うと、公明は関西で維新の影響を受けて議員が激減した経緯があり、地区内関係はぎくしゃくしているとも言われている。衆議院無所属の中に立民を離党した松原仁さんがおり、想像だが高市さんに投じるのではないかと思う。保守精神は筋金入りの方と認識している。

 やはり安定政権の為には衆参過半数が望ましいのは当然だが、想像の範囲で唯一連立野合政権で玉木首相が誕生するためには、玉木代表が榛葉幹事長を説得して榛葉さんが妥協するかどうかだろう。総理になる覚悟はあると早くから口にしているのはその意欲があるからだろう。ただ、それでも維新の選択次第なのだが、影響を持つ橋下徹氏は高市批判の先頭集団にいる方なので連立入りは大いに考えられる。そうなると政治家を志した人間にとってこれは確かに千載一隅のチャンスでしっかりモノにしたいと玉木氏は考えるに違いない。ところが、そんな思考で生まれる政権は間違いなく異種野合の政権であり、砂上の楼閣間違いなしである。
 あまり言いたくはないが、今年初めだったかの不倫騒動の主が我が国の盟主になることに女性の見る目は厳しい。次期総選挙で自民どころか国民民主自体が砂上の楼閣にならないだろうか。わけあって5年前に分かれた立民と国民が元のさやに戻るのかどうか。 覆水盆に返らずということわざもあるのだが。
 大切なことは、脆弱政権が国家国民の為になるのかということであり、今の混迷動向はまさに国家益、国民益の無視も甚だしい。同じことは自民党内の反保守リベラル議員にも言える。石破、岩屋、村上、船田、鈴木、松山、野田、稲田などなど理念変節、恩義忘却(鈴木宗男さんは復党させてくれた石破さんへの恩義を感じているものと思われる)の議員たちが高市さんに投票しない可能性は十分あるし、党の分裂も視野に入ってくる。
 何度もいうが、政治家の発言は真実性に疑問は残るし、オールドメディアの切り抜き報道の引力に抗する精神力で国の未来像を描かないと反保守勢力の言論に打ち勝つことは出来ない。今がそのターニングポイントにあるということだ。

No.3863 政治がバラエティー化する

2025.10.15

 前号に複数の賛同をいただきました。ありがとうございます。このところ、政界で何かあると私のブログ書評への関心が高まるのか、アクセス数が多少増える傾向を有難く感じています。

 さて、公明党の政権離脱以降、面白おかしく政権交代の可能性をバラエティー的に伝えるオ-ルドメディア群。総裁選後の株高は高市トレードへの国民の期待の現れだったはずだが、今では公明党離脱の責任は高市総裁にあるとし、円安で更なる物価高に見舞われるなどと巧妙な高市批判で国民の不安を煽る。ますます政治が崇高な国の舵取役であるという高貴なものであることからかけ離れる感がしてならない。SNSではかなり正当な論評も見られるがそれに準ずる地上報道は少ない。
 議会は過半数という数合わせの世界だと、あの小沢一郎氏がよく口にするが、その過半数論理は今や公明党の政権離脱によって総理大臣が誰になるかの騒動となって国民の前に晒されている。その論理の中に「国益」という意味合いが感じられないのが異様でもある。耳にする各政党の発言には真実の不安定さと国民をダシにした党利党略しか見えてこない。
 この3ヶ月、遅れている能登復興対策が置き去りにされ、毎月1日を迎える度に高騰する物価対策に為すすべがない石破政権を問題視する論調は野党にもない。
 それどころか、自民党内では船田元、鈴木宗男といった議員たちが、ひとまず石破総理を続行してはどうかといった党員感情無視の発言をしている。安倍晋三元総理を国賊だと言い切った村上総務大臣は公然と高市批判を口にするなど相変わらずの権力争い。先の総裁選での党員票の実態を時も経ずして忘れたかのようだ。石破総理の復権などを現実化したら自民党自ら民主主義を放棄したのも同然で、次期選挙で解党的大敗を期するのではないか。

 我が長嶋さんが発した表現を使いたくはないのですが、オールドメディア群は政権交代をメークドラマ化的扱いで偏向報道を続けている。玉木首相の可能性を期待するかのような論調もある。玉木さんもチャンスとばかりにやりたくて仕方がないようだ。これについては次号で書こうと思うが、野合政権はいずれ瓦礫のように崩壊する運命にあるのは歴史が証明している。しかし、反保守メディアの論調は先にも書いたがとても巧妙で、その意図を読み解くのは難解な面もあるが、わかりやすい実態が発覚した。前号で書いた「評判が悪くなるような写真を使ってやる」とのたもうたカメラマンがいるということが全てではないかと思う。これは時事通信社の人間のようで上層部による謝罪があったが、共同通信や時事通信は日本の報道体系の上位に位置する機関であるから、この下部で情報を得るメディアは軒並み右へならいの傾向にあるのは仕方がない。これらが発信する民主主義を脅かす報道・発言に国民は一喜一憂させられていることになる。とくに共同通信社の出身コメンテーターや、それ系の報道機関には目に余る自民保守系思想への毛嫌いコメントが多い。安全保障が国益を護る観点からいかに重要な思考かわかりたくないのだろう。
 ともあれ、野党については次のブログに譲るが、自民党員の思考が安倍本流の高市総裁・総理に期待する結果であったことを軽く論じてはならない。

 

No.3860 総裁選で続く奇妙なこと

2025.09.30

 総裁選で小泉候補陣営によるステマ事件が取りざたされている。ここでまったく表面に出てこない選対本部長である加藤勝信議員。広報担当のデジタル大臣牧島かれん議員の上の立場にある方がまったくメディアも取り上げないことに奇妙な感じがしている。まして、この加藤議員は元安倍派の6人組とかの重鎮議員だった方だ。信念が変わる政治家は後を絶たないが、やはり石破政権で閣僚をいただいた時点で、この議員は、はっきり言って寝返ったというのが今回確信的になった。
 こうした部分については、地方政治家ではある自分としては、この世界の最も嫌悪感を持つ点ではある。恩義も何も無くす輩が良くも政治をできるな、語れるなという情けなさとでも言うのだろうか。

 そこへ来て、またまた小泉陣営で異様な行為が表面化した。それは、彼が支部長の神奈川県で総裁選投票用紙が826名分も届いていないというものである。しかも党員の多くは高市候補支持と言うのがわかってのことだと言うのだから穏やかな話ではない。曰く、勝手に離党させられていたというのだから、これが事実であれば、やることなすこと小泉という政治家は姑息で、敵を絞り上げる手法の汚さ、醜くさが過ぎるということになる。確かに総裁選の敵ではあるが、元をただせば自民党仲間なのだ。まるで郵政民営化に固執して仲間に厳しくあたった父親に似ているようではないか。少しずれるが、この時民営化に反対した郵政大臣経験者の野田聖子氏は徹底的に絞られて自民党を離党した経緯がある。ところが、この野田氏は今回の総裁選で小泉候補の推薦人になっているのだからよくわからない。怨念をいつまで持つかはは人にもよるのだろうが、何も推薦人にまでならなくともよかろうにと考えるのだが、けじめをどこでつかせているのか不思議である。小泉首相になった暁には閣僚人事の中に名前が見られることにでもなるのだろうか。
 更に、皆さん記憶に新しいと思うが、昨年の総裁選で首班指名を受けた直後に石破さんが解散をして、自民党の選対本部長に選んだのが小泉議員だった。その小泉選対本部長の進言で実現したのがパーティー資金の割り戻し分を記載しなかった安倍派議員の非公認の取扱いだった。選挙戦を有利にするために「味方を切る」提案をした点は、親譲りなのかと思わせたが、結果は自民党惨敗という結果に終わったのだ。あの出来事は石破さんと森山幹事長の仕組んだことだとするメディア報道が中心だったが、実のところは、提案者は小泉議員であり自らの責任を口にはしたものの、とくに森山さんを責任の標的にすることで示しをつけたのだった。

 それにしても有権者が呆れるほどていたらくな総裁選ではないかと思うのだが、日本をリードする自民党国会議員たちはこれがわかっていないのか、メディアもコメンテーターもこの稚拙さになびいてああだこうだとスキャンダライズにかまびすかしい。もっと清潔感にあふれた国家のトップ選択選挙にしてほしいものだ。

No.3785 ふやけた発言が過ぎる

2025.01.07

 ここ数日、読売朝刊の社説が石破首相に対して手厳しい。6日は、通常2タイトルに分けて掲載されるのに、石破政権の課題と称して「ポピュリズム横行が目に余る」の大文字が目を引く全面社説だ。その脇に「難局の舵取りを任せられるのか」とあるのだ。6段26行に及ぶ内容は、石破政権の在り方がなんとも不安で仕方がないといった説明に徹している。
 冒頭、政権の維持に執着するあまり、財源の確保を棚上げして減税などの要求を唯々諾々とのんでいたら国力は低下してしまう。そんな政治をいつまで続けるのか。憂うべき事態である。昨年の臨時国会は石破政権の低姿勢ぶりが際立った。
 といった説から入り、「熟議には程遠い国会運営」の小見出しでは、自らの延命目的で野党のご機嫌取りをしているだけのように映る。とても塾議とは呼べまい、という。
 「外交力が問われている」との小見出しでは、多くの課題を抱える外交問題では就任3カ月経っても国家の針路を示せないでいるのは嘆かわしい。国の舵取りを担う資質を疑われるようでは困る。今月末からの通常国会では重要法案が控えており、野党が徹底追及するとする政治資金問題一色の国会論議では野党の姿勢にも違和感を禁じ得ず、と。選挙に関するSNS規制を含めた国会議論は急務だとし、「民主主義の根幹を守れ」との小見出しについても語っている。

 今朝7日の社説では、年頭会見に対して何を目指すのか見えてこない、といきなりの低評価だ。低姿勢を貫いて延命を図るつもりのようだが、石破政権の方向性が判然としなかった、とも。要は「野党と議論を尽くし、国民の納得と共感が得られるように努めていく」との会見内容に対しての厳しい批判となっている。
 私も感じるが、この石破という政治家の発言は、歯の浮いたような綺麗事が多いのは元々のことと思う。安倍総理時代に背中から矢を放つ発言が目立ったが、誰でも言える綺麗事を難しい局面で批判的に口にする人だと感じている。国民を小馬鹿にしてるのかと感じることがたびたびだった。
 「令和の日本列島改造」発言にも具体性がないと社説は続く。東京一極集中防止で地方に国の拠点を移す話も、岸田政権時に文化庁を京都にもっていったが職員数で言えば400人に過ぎず、過去の政策をなぞるだけでは事態改善にはつながらない。外交では、トランプ次期大統領との会談が遅くなっている理由は理由にならない。早く会っていれば、鉄鋼会社間買収問題についても協議は出来たはずだ。衆院解散については、「衆院と内閣の意思が異なった時、主権者の判断を仰ぐのは憲政の常道だ」と発言したが、であるなら昨年の衆院選で敗れた首相が責任を取るのが常道では無いのか。という結びで社説は〆ている。ここまで厳しい大新聞の社説は過去にあっただろうか。
 石破首相の発言が詭弁・希薄・無方向でまとまりのない、ふやけた内容が多すぎると言ったら、それも過ぎるだろうか。
 

ページ移動