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No.3684 建設経済常任委員会の顛末

2023.03.10

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 啓蟄の春よろしく、議会も明るいまとまりを見せて互いの慰労をしつつ、新たなスタートに臨めるものと考えていましたが、どうも幸手市議会は醜い政争に明け暮れてしまったかのようです。
 WBCが開幕し、プラス思考の私としてはそちらに自然と気が入るので救われる感じですが、それにしても次元の低い、三文芝居にもないような展開を特定の議員たちがプロデュースする流れは、議会全体が市民の皆さんにお叱りを受けても仕方がないでしょうね。
 実際、マスク問題が起きてから「何やってんだ議会は、もっと他にやることあるだろう!」的言葉をいただく状況で、木村議員の辞職勧告決議案を共産党が提出し、それを可決したのですから市民の怒りもごもっともです。
 前号で建設経済常任委員会の初日の異様さを書きましたが、2日目で更に・・・はっきり言って異様を越えて異常です。委員会は本議会と違ってその内容は市民に確認できません。したがって若干の感想も含めながら、記録の意味も含めてその実態をつまびらかにしたためておこうと思います。少し長くなりますがお付き合いのほどお願いしておきます。

“建設経済常任委員会の2日間の流れに見る議会の暗部をまとめて”
🔳初日 
 私が登庁し、議員控室に入ると共産党大平議員の座る席を囲むように6名ほどの議員が談合中。ここがまずおかしいところで、合議体の委員会で調整事があれば全員で行うのが筋なのですが、委員長辞職勧告について時間を合わせて集合していたと思われます。私が入ると声が小さくなりました。そこに居合わせなかったのは私と藤沼議員、それと共産党の海老沼議員でした。
 そして、朝日新聞の記者が傍聴に来ていたのですが、委員会傍聴に新聞記者が来たのは合併問題にぎやかかりし頃以来のことです。委員長辞職勧告決議案を記事にしてもらおうと連絡した人がいたものと思われます。

●委員会開会と同時に木村委員長が体調不良で欠席の旨が報告され、海老沼副委員長が委員長代理となる。
●共産党大平議員より木村委員長に対する委員長辞職勧告決議案が提出される。紙面には賛成議員の名前は記載なし。既に可決するシナリオが決まっていると考えれば、いつもいつも共産党議員に同調しているわけではないという迷彩に過ぎません。議員辞職勧告と委員長辞職勧告の意思疎通の実態は同じと考えるのが妥当でしょう。
●提案理由について私と藤沼議員が提案者に対し次の質疑を。
(質疑)新年度予算の付託議案審議という重要な委員会でこれを提出しなければならない理由があるのか? 
(答弁)先の本議会で木村議員の議員辞職勧告決議案が可決されたので、その議員が委員長を務める委員会では審議に応じられないので委員長辞職勧告をすることにした。
(質疑)この問題は、届けられたマスクの箱に貼られていた荷札ラベルの送り先として木村議員の名前があり、その荷札の写真がどういうわけかネットで拡散されたことに端を発している。新聞では公選法に抵触するとの記載もあったが、警察関係は一切調査もしていない。その後1年近い執拗な弁明追及をし、今に至っているが、木村議員も数件の区長宅にマスクを届けたことは本議会で発言し、詫びている。悪意で嘘をついたわけではないと思うが?(このあたりで、議案に対する質疑からはずれているとの野次が入る)
(答弁)そもそもマスク問題を問うているのではない。議長に対して嘘をついたことを問題視している。嘘は罪だ。

 ここで、罪というなら法律で裁かれる対象だが、そうではない。撤回を求める!と藤沼議員と私が発言。 ここで少々大平議員がひるむ感じがあったせいか、暫時休憩を求める声が出て休憩。宮杉委員(議長)がいきなり退室し、戻るやいなや大平議員の脇に座りスマホを見せる行為。これを見て大平議員がこれを印刷して配布してもらいたいと言ったことで、その準備がされることに。休憩中のこととはいえ、異例の流れであることは疑う余地がない。ネットの内容を印刷して配布すること自体が異例なので、私は配布を拒否、後で聞いたところ藤沼議員も拒否したという。
 実は、嘘にも種類があり、必ずしも悪い嘘ばかりではないという解説が多数ある。それよりも、嘘は罪だとの大平発言を補佐するかのような議長の即座の対応が不思議であり理解できなかった。結果として大平議員は撤回しないままだった。その意味では嘘と決めつけ、なぜ木村議員が嘘をついたかの本意を確認することをせず、いきなりの辞職勧告であったことも問題だったと今更だが感じている。/span>

(質疑)嘘をついたことに対する対応ならば、議長による厳重注意、それで不足なら問責決議案という段階的なものがルールとしてあるが、いきなり辞職勧告とはどうしてか。この理由が議員資格の剥奪に値するとは思えないし、それほどの権利が議員にあるとは思えないが?
(答弁)充分辞職に値すると考えている。 
(質疑)部長をはじめ執行部職員が30人近く居並ぶ中で、審議をストップさせてまで提出する理由があるのか?
(答弁)提案理由に書いてある通り、議員辞職勧告が可決されたわけだから、その議員が委員長を務める委員会の審議には応じられないということだ。
(質疑)議会運営については委員長の代理として副委員長が務めることで審議は進めることができるとされている。海老沼委員長代理がいるのだから、スムーズに審議に入れるし、入るべきではないか。当の木村委員長は体調不良でいないのだからそうすべきではないか?
(答弁)提案に対する賛否が先だと思うので、採決をお願いしたい。

 ここで、採決となる。
賛成:大平、青木、宮杉、本田、四本
反対:藤沼、枝久保
退席:武藤
 既に多数派工作が出来ていたことは朝の流れから間違いないと思われる。
 こうしたやり取りの後12時となり休憩。

 
 午後1時、休憩直後の再開で、青木議員が木村議員の連絡があったかどうかを事務局長に確認。一瞬、その意味が解らなかったが、事務局長から「木村議員に委員長辞職勧告が可決されたがどうしますか? 1時までに連絡くださいとの電話を入れたが現時点で連絡は貰っていない」との報告が。青木議員から「であれば、今日のところは解散し、延会を提案する」との発言があり、これを採決。
賛成:上記5名に武藤議員が加わる
反対:藤沼、枝久保
これにて本日の解散が決定。執行職員はこの間誰一人言葉を発することなく職場復帰となったのです。辞職に賛成した議員は木村議員がこれに応じなければ委員会審議には応じないと当初から意見調整が為されていたのでしょう。

🔳2日目
 この日も、私が控室に入ると前日同様の密談場面に出くわしました。
●開会・・・海老沼委員長代理から木村委員長より委員長辞職願が出されており、これを議題とすることに意義ありませんか?の発言。全会一致でこれを承認。
 (委員長を辞職しないと委員会審議は入らないという、予算審議を人質のようにされる状況では、市民に申し訳ないと木村議員は判断し、前日委員長辞職を申し出たとのこと)
●(ルールにより)新委員長を互選で決めることが了解される。
●新委員長の互選方法は?の問いかけに宮杉議員から指名でとの声。異議なく指名による互選が決定。
●委員長代理が指名。海老沼委員長代理が発した名前は・・・
「枝久保喜八郎委員を指名いたします」
 「あれ?」とか「ちゃんとやろう」という不思議な声があり。はなから打ち合わせしておいたものではなく、海老沼委員長代理が間違えたかのように迷彩を施こす言葉と思われますが、そこまでやるかという細かな茶番シナリオに腹立つよりも笑いが出るほどでした。
 悪意か、それともおふざけか・・・「どうして私なのか?」「こうした重要人事案件は事前に根回しや打診があってしかるべきだが唐突な指名はどう理解したらよいのか?」という質疑をぶつけようかと思いましたが、これを質疑しても答弁相手が海老沼委員長代理ではせん無いことと思い質疑はせず。
 なぜなら。このシナリオの談合に海老沼議員は加わっていないことが私には推測できたからです。共産党思想の持主であることは間違いありませんが、この人は純朴そのもので憎めない人柄だということをこの4年ずっと感じていたこともあります。
 ということで、質疑せずに「その指名は辞退させていただきます」と発言しました。私がそう応えるだろうとの想定も出来ていたようです。なぜなら、次にほとんど間を置かず海老沼委員長代理が「それでは青木議員を指名いたします」と委員長用読み上げ原稿を読んでいたことからも明らかです。
 辞退理由は至極当然。私は木村委員長の辞職には反対しているわけですから、その代役となる新委員長を受ける理屈が成り立ちません。ならば、なぜに私が指名されたのかと言えば、これも多数派で好き勝手やってるわけではないよという迷彩と理解するしかありません。枝久保にふったという流れを作り、どうせ断るだろうから、その後に別の議員を指名すればいい。そういった思惑で青木議員が新委員長におさまるシナリオになっていたと考えるのが自然です。
 これをもって委員会審議はようやくスタートしたのです。
 いったいこんな茶番劇のようなことをやっている場合か!と怒られそうですが、これが実態です。議会とは、常に政争の場であり、その為には大人の社会の常識すらも置き去りにする暗闘の世界。国会も同じかもしれません。

 県議時代にはもっと大きな観点から仕事が出来ましたが、幸手市議会に戻っての4年、常にちまちました政争事が多いと感じています。改選直後の議会人事が原因と思っていましたが、それはそれとして、以前から感じていた幸手市議会特有のものがあることも一因かもしれません。それは例えば、共産党議員を中心にして談合の輪がたびたび見られるということです。この実際に見られる輪が、本議会や委員会で自民党会派の議員に対して執拗な追及を続け、あげくに共産党議員が提出する辞職勧告決議案を連続的に可決してしまうのですからどうにも理解できません。
 思い起こせば、合併ならずの残念な結果直後の議会で、議員定数削減案を出した私に共産党議員から懲罰動議が出され、可決されました。それに対し市民に怒りの声が広まり、当時の新聞も私に好意的な論評を書くなど、議会の異様さを取り上げたものです。賛成した議員のほとんどが繰り出す私への質疑は3時間半に及びました。この雨あられの質疑に応じ、自らの正当性を主張し続けた当時の私は新人1期目だったと思います。議員も25人定数の時でした。
 結局、懲罰内容も決定せず、告げられずで、何もないまま終わりましたので、私に懲罰という過去は残りませんでしたが、その時、議長が自民党議員、副議長が共産党議員というおよそ全国的に例の無い議会人事構図だったことも幸手市議会ならばこそだったのでしょう。
 議会は議論の場であり、街のための政策論議かつ議案チェック機能を持つ二元政治の一局ですが、それだけに終わらない醜い精神戦の議会内政争は疲れることこの上無しです。今国会で数年前の文書を持ち出し、真実なら辞職するかとせまる立憲民主党の手法は、まさに戦国時代の首獲りと何ら変わりありません。真正保守の誉高い高市さんのイメージダウンを企む論調は国のために何の役にも立たず、これを煽るメディアがあるのもやるせない状況です。既に時期総理に石破氏を推薦するかの報道すらあります。余談で失礼しました。
 誤字・脱字ございますればお許しください。見直し修正して今5時になってしまいました。お休みなさい。