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No.3628 早朝のJアラート

2022.11.03

 今朝のJアラートにはさすがに驚かされた。朝刊に目をやっている7時50分頃のこと。いきなり北朝鮮がミサイルを発射したとし、新潟、山形、宮城の危険及び非難情報を伝えるアナウンス。念のため、すべての主要チャンネルを確認してみると、画面構成こそ違うもののテレ玉以外皆同じ緊急放送。緊急報道ゆえ、5分程度で終わるかと思っていたら、局によっては報道特別番組化するところもあり、思い空気に包まれる感じだった。
 読売新聞は1、3,7面で昨2日のミサイルについて関連記事を載せていた。

 なんといっても、長い時間には及ばなかったが、東北新幹線やJR在来線が運転を取りやめたのだから、このJアラートはかなり衝撃的に受け止めた国民が多かったことをうかがわせた。通常は通勤タイムだが、祝日だったこともあり、自宅でじっと画面に見いった方が多かったものと思う。昨日の23発は誰も想定しない数だったが、今日、日本の東1100㌔の太平洋上に落ちたICBMも性能が向上していることを見せつけるものだった。(この通過情報はその後防衛省が無かったと訂正しているが、こうした誤情報は本来あってはならないことでしょう)
 あっ、またテレビはこの時間になってミサイルを発射したことを伝えている。

 憤怒の言葉を発するしかないうちに、北朝鮮はミサイルの高度化を確実に実現させているはずで、戦術核を乗せたミサイルがグァムなどの米軍主要基地や日本の空港や港湾などに突然飛んで来ないとは限らない。性能向上には迎撃不能という側面もあることから、反撃能力を向上させない限り日本は手をこまねくばかりと語る識者もいる。 

 ロシアが戦争を起こしていることに威を借りる蛮行と指摘する向きもあるが、米韓共同軍事訓練「ビジラントストーム」に対抗したものと言うのが大方の考えのようだ。金正恩の怯えか、脅しか、それともどちらも複雑に交錯した精神状態にあってのことかは不明だとも。彼の精神がどうなのかというのは今更想像するには及ばないと思う。さりとて、岸田首相の「断じて容認することは出来ない」というコメントもいつもの域を出ない、標準的な発言だ。何度も繰り返される状況は容認しているのと変わりない、かといって、反撃すれば金正恩だけでなく、プーチン、習近平がほくそ笑む顔が想像できる。日本の対応は難しい。いや、米韓もこの点は同じであろう。
 
ファイル 1555-1.jpg ミサイル対応を早期にすべきと思うのは、今日のアラートで一層つのったのは間違いない。しかし、ミサイルに安全に対応できるシェルターが日本にどれだけあるだろうかということだ。数日前の新聞によると、石垣島や与那国島などの先島諸島には一つもないという。本土でも1,200以上あるというが、その多くは大都市の地下が主体なのだろう。頑丈な建物がそうそう身近にあるものではないし、窓の無い部屋に避難をと言われても、そんな住宅があるだろうか。
 防衛反撃力もそうだが、ミサイルに対応できる安全なシェルター増設にも予算を加えるべきだと強く思う。そうでなければ、自然災害は別にして、Jアラートは国民にとって恐怖を伝えるツールという面が大きいと思うがどうだろうか。

 先ほど書いている途中で耳に入った22時頃のミサイルは、3発の短距離弾道ミサイルだったと今伝えている。狂気の国家指導者が心変わりすることが無いとするなら、いったい、日本の安全保障はどのように対処していくべきなのだろうか。
 国会は統一教会やSNS発言問題で時を費やしているが、それでいいのかどうか・・・今朝のJアラートは国会の現状に警告を発した部分もあるのかもしれないと、こじつけてしまう自分です。