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No.2506 子どもを守らねば!!

2014.06.06

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 いよいよ梅雨に入ったらしい。先日の北海道の歴代最高気温には驚かされた。しかし、一般的に史上最高と表現されるのではないかと私の頭は理解しているが、歴代最高とはいかなる所以? それほどすごいと理解すればいいだけのことか。テレビに映る動物たちを見て、さすがに差し伸べる手がないことが理解できる。なにしろ37.8度の北海道なのだ。

 子どもの被害が後を絶たない。
 神奈川の我が子5歳児放置事件。この父親は白骨化した我が子にどんな思いでいるのだろうか! 5歳ともなれば自己主張もするようになり、自らが冷蔵庫などから食べたい物を取り出すことが出来る年齢だ。水も与えないまま餓死させるというのは、それだけではない、もっと激しい虐待があったはずだと思えてならない。そんなむごい行為をするに至った動機が離婚した後の女性問題にあったとの報道。離婚の原因はそれぞれ理由があるだろうから、なんとも言いようがないが、無責任に結婚し、無責任に離別する件数が、昔と比べて多くなっているのかもしれないと勝手に頭がはたらいてしまう。

 栃木の小学女児惨殺事件も8年がかりで犯人逮捕となった。詳細はこれからということではあるが、およそこうしたいたいけな女児を襲う動機は不純なものだろう。騒がれて、自分の背丈半分ほどの小さな子供をメッタ刺しにするという心理はまったく想像することができない。だいいち、刃物をもっていること自体が不思議でならない。刃物との関係で想像するとしたら、女性ならだれでもの心境でブラッと家を出て、たまたま行き合わせたのが有希ちゃんだったのかもしれない。犯行後の周到さが報じられているが、聞けば聞くほど憤怒が増す。

 心からお二人のご冥福をお祈りいたします!

 少し話が変わって、東京女子医大の内部抗争問題、いったい使用禁止の麻酔鎮静剤を投与されて死亡した子どものことはどうなっているのかと思う。
 教授側が記者会見を開き、禁止剤投与の事実を発表した。その行為自体が大きな問題なのに、その記者会見は正式なものではないと反論する運営側の学校法人。どちらに責任があるかのなすりあいなら双方だけでやればいい。どうしてそんな治療が行われたのか、治療を受けた子どもたちのその後はどうなのかといったことが論じられているのかどうかが問題ではないのか。
 国でもトップクラスの頭脳を誇る人間たちの醜い争いごとなど表に持ち出さないでもらいたい!

 命を守る可能性にかけて禁止剤を打ったということも考えられないではない。日本の薬剤認可システムのスロースピードもよく話題にはなる。しかし、今回その犠牲者が出ているという事実は重い。いずれにしてもその被害対象が少子化の中の子どもであるというのはなんとも辛い。

 私は、児童虐待やいじめ問題を常々議会でも取り上げているが、県内児童相談所7か所で受け付けた児童虐待の通告件数が、増加傾向にあるというのも憂うべき内容だ。「児童虐待が社会問題化して関心が高まり、積極的な通告が増えている」との担当見解は、理解はできるが、本来社会問題化するのが遅すぎたと私は感じる、今になって、何をのんきなこと言っているのかだ。議会でも再三発言されてきてようやく今に至ったということか。
 まあ、「喝」よりはそうした通告が増えつつあることは良いことだと考えることにしたい。
 ともあれ、2013年度5358件で前年より589件増えているのだ。そのうち虐待が無いと認められたのは1248件あるが、残りは虐待があるという事実に気が重くなる。実母による虐待が2931件で最多。実父1710件、義理父333件、義理母36件となっている。
 また心理的虐待は2372件、身体的虐待1506件、性的虐待110件。対象は小学生が1768、3歳から就学前が1357。

 通告先は警察が多いということで、私が3年前、県議最初の一般質問で問うた時、県の問題としては児童相談所を抱える福祉部が責任所管部署であるとのことだったので、児童虐待は「犯罪」であり、実態は潜在的な部分もあると考えられることから、より警察が関与できるようにすべきだし、するべきだと要望した経緯がある。だからということではないが、警察との連携が強化されているという。3年前とは徐々に変わりつつある児童虐待の対応と感じている。
 県が作成した対応マニュアルを基礎に、市町村も本年中にマニュアル策定をすることになる。
 社会全体で子どもを守り、育てよう!