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No.2676 小学校の一つのスタイル

2015.11.26

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 行政課題も各種あるが、国の未来を支えるという観点においては「教育」が最大のポイントであろうと、私は考えている。そしてまた、こうした考え方に意を同じくする方と、これまでの政治活動を通じて懇意にさせていただけるようになった。ひたすら子どもたちの健全なる成長と学力の向上に向けて、教壇に立たれてきた方々である。

 そうしたことが原点となって、一昨日のことになるが埼玉県議会の文教常任委員会の委員長を含む3名の議員がさいたま市のある私立小学校を視察訪問した。私が紹介する形だったことから私も同行することとなった。
 校長先生と教頭先生による親切丁寧な説明を受けた後、校内施設と放課後カリキュラムの見学もさせていただいた。

 一言で言えば、公立小学校とは全てにおいて違うということになる。視察の目は、どうしても行き届いた施設に向くが、授業のあり方にも独創性豊かなシステムが仕込まれている。また、教諭の数の多さとそこから生まれる余裕等々、言い尽くせないほど異なる姿があることに驚かされる。
 確かに、データ的にも学力の高さがはっきりと示されている。

 私立であるからエリア限定通学制度でないのは当たり前なのだが、通学範囲は群馬県や栃木県にまで広がっており、それを苦にする子どもたちは皆無だという。それどころか友達に早く会いたいという気持ちから登校時間は早いという。夏休みなどでも喜ぶどころか友だちに会えなくなることがつまらないといった様子だという。したがって不登校も限りなくゼロに近い。

 もっとも、こうした高質高度なシステムは授業料の高さによって維持されているとも言える。だいたい親の年収が700万円程度は必要のようだ。そうした無粋な話とは別に明るく元気に学校生活をおくっている子どもたちの姿は純粋この上ない。
 カリキュラムで目に止まったのは、右脳開発のため実践しているピコ算盤なる授業があり、英語では、卒業までに大半の児童が読む、書く、話すことについては一定のレベルに到達するそうだ。したがって、公立の中学校に進学する子がどうしても少なくなるという。
 英語はセカンドランゲージとしてではなく文化として教えるという。つまり多言語ではなく多文化のひとつと認識させて授業に当たる。3人いるALTも固定化されており、リーダー格の人は日本人と結婚し、ローンを組んで家を購入しているそうである。授業のあり方について積極的にアイデアを提示してくるという。

 私がもっとも関心をもっているのは、自然や土と親しむ教育を心がけている点だ。ミニではあるものの水族館があることにびっくりしたが、それはそれとして、課外におけるネイチャーカリキュラムの実践は、教頭先生の考え方が生かされているものと思う。
 この教頭先生は、県東部の自治体の教育長を務められた方で、この先生を慕い、尊敬している現役の校長先生も数多くいる。そうした方々の話を伺う機会を持たせていただく中で、教諭たちとの接し方に独特かつ素晴らしいものがあることが理解出来た。

 番外の私にも質問する時間をいただいたので、校長先生に教頭先生のリクルートについて聞いてみた。曰く、人事異動が無いに等しい私立において、新鮮な息吹を取り込むには、常に圏内広くアンテナを張り巡らしているという。
だからといって、引き抜きをするわけではなく、この教頭先生も教育長から引いた時点でのトレードだったそうだ。
 数日前に、どこぞの小学校でイヤナヤツ+イヤナヤツ=ミナゴロシなどと掛け合わせで教えるとんでもない教諭がいた。反日プロパガンダを実践する教諭がいるのも現代学校現場の実態である。
 有能な教育者はそうそういるものではないが、確かな経験に裏打ちされた理想の教育現場づくりを実践されてきた、この教頭先生に私は注目している。まだまだお元気な方なので、本来は地域から手放してはいけない方だったのではないかとさえ感じている。