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No.2392 おかしいものはおかしい!

2013.11.05

 前号の反響が大きい。ほぼ私の書き込みに賛同の声ばかりで、やはり「おかしいものはおかしい」のです。
 ネットでは、ありとあらゆる理屈が奏でられている。中には天皇制論、天皇論にまで言及するものもある。しかし、どうだろうか? 山本太郎議員が為した行為そのものをどう判断し、評価するかだけの話だと思うのだが、やはり世の中千差万別、人それぞれということか・・・。

 
 私も愛してやまない足尾鉱毒事件の田中正造翁との比較論もされている。正造翁に匹敵するという賛美論がある。しかし、その内容やいきさつはまったく異なるものであり、はっきり申し上げて正造翁に大変失礼な話だ。
 当時は直訴は御法度のご時世であった。彼は、国会議員になり、まず議会でこの問題について切々と訴え、発言を続けた。しかし時の内閣はこれを取り上げようとはしなかった。そこで、彼は議員でいる意義がないと判断して議員を辞し、一市民に戻って鉱毒がもたらす悲惨な現状を訴え続けた。その中で起こった直訴事件だった。自らの命を賭して実行する直訴は、当然のこととして身内を不幸な道に導くとの判断から、直訴前に彼は妻に離縁をも申し入れている。

 昨年、結婚後わずか数ヶ月で離婚していた山本議員は、今夏の参議院選挙でその事実を隠し、母と妻は海外に出かけていると説明していた。その実、その参議院選挙の投開票日の7月21日に原発反対運動で知り合った女性との間に授かった子どもが誕生していた。否定しきれず、これを認めた山本氏だったが、この時も少々開き直り気味だった。生まれた月日を考えれば、この相手と知り合ったことで超スピード離婚を選択したと理解されても仕方のないところだ。
 これが正造翁に匹敵するなどとどうして言えるだろうか。結婚相手を幸せにするどころか、簡単に裏切る男。女性にしてみれば浅き夢見しもいいところである。

 現代版直訴事件は、議員の立場にある者の大パフォーマンスであり、あえて政治家倫理を持ち出さずとも、一般社会の常識を著しく欠いた行為でしかない! 結局のところ、彼は年齢は大人であるもの未成熟な大人であり、前号でも申し上げたが有名人としての奢り高い人物と言える。彼を利用しようと目論む層は擁護するだろうが、純粋に言葉を信じて彼に投票した人の中には怒りを感じた人もいるはずだ。
 いずれにしても、彼を国会議員に押し上げた有権者は大いに反省しているかもしれないし、してもらいたいものだが、現代選挙の投票心理が人物本位には必ずしもなっていない事情は投票率の低下とともに憂うべき問題である。ただ、人の名前を書けばいいというのでは、政治は育たないという点について「現代選挙の投票心理の無責任化」は大いなる問題なのだ。
 この問題はこれで終止符とします!