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No.3842 シナリオが過ぎる石破さん

2025.07.25

 まさに政治は生きているを強烈に感じさせる選挙後の自民党。もちろん裏政治という観点からのことです。党員として消えゆく自民党論まで出される状況には、何とも歯がゆい思いがしてなりません。
 8月1日が期限と言われていた関税交渉でしたが、選挙後あっさり相互関税25%で妥結したのは驚きです。赤沢大臣のそれまで7回も渡米していたのが、8回目で期限1週間以上残して突如の妥結。選挙大敗予測の中で創られたシナリオだったのではないかと思いたくもなります。
 しかも、提示したニンジンが80兆円の投資とあればトランプも喜ぶことでしょう。それこそ国家間での袖の下交渉という表現もできるのではないでしょうか。しかもそこから生まれる利益の90%はアメリカに帰属するというのですから、交渉成立を手放しで喜ぶわけにはいきません。逆にアメリカの自動車業界はトランプに怒りを隠さないという報道もあります。

 この関税交渉の妥結結果を受けて、ほとんどの左派系野党から石破続投期待論を発信されはじめました。党員として情けなく思います。反安倍で知られるラサール石井が、石破さんは今までの総理で一番まともだと言ってる状況は、現政権が左派思想に一歩どころかかなり踏み入ったことを象徴する事態です。安倍総理にことあるごとに矢玉を撃ち続けた石破さんですから、その時点で保守精神の高い政治家ではないとわかっていたことですが、総理になってここまで堕落的延命策で居直る人であったとは・・・呆れました。過去の選挙で、自民党が大敗した際、野党から時の総理が続投を期待されることなどありませんでした。それだけ組みしやすいと言われているようなものですし、中露朝を意識した国守国防意欲が薄いのもどうかと思います。

No.3841 石破政権継続自体が停滞

2025.07.23

 参議院選挙の結果が結果ゆえかメディアでもネットでも総括コメントがあふれています。石破さんの続投理由に政治は一刻の停滞も許されないとの発言がありますが、石破さんの続投そのものが国政停滞になるだろうと思います。いや、思いますというかそう確信していると言ったほうが、私の考えとして素直なところです。大連立か、政策連立かなどとの説も飛び交いますが、そうした話の前に石破さん退陣を願いたいということです。

 さて、選挙後はメディアを通じて石破さんの次に参政党神谷代表の存在が誰よりも際立って多いようです。私はこの政治家を知ったのは15年くらい前のことですが、政治への向き合い方はエネルギッシュな若者だなあと感じました。当時から龍馬プロジェクトという組織を立ち上げ、ネットでの全国アピールをされていたものです。吹田市市議を経て、自民党から衆議院選に立候補したこともあり、そこまでになったかと感心した記憶があります。しかし、ここ数年でどこがどうなったのか、今回の選挙で訴えた方向性にはある種の危険性を感じています。独自の憲法改革案もその一つですが、ネット選挙が肥大化する現状でそうした内容にまでチェックが届く状況にはないというのが昨今の選挙の現実でしょう。
 そうしたことの具体性は今後問われていくことになればそれはそれで必要なことと思います。

 選挙総括であまり語れない部分として、今回の自民党比例で二人の候補者が「特定枠」とされており、選挙公報では「この候補者の名前は書かないでください」というう表記があったことに触れてみたいと思います。
 この二人とは、舞立昇治、福山守のお二人で前者は現職、後者は新人となっていました。福山さんの場合は徳島県議会議長を経て衆議院議員を3期務めた経緯があります。
 この特定枠とは、鳥取島根、徳島香川という合区となった選挙区にあてがわれたということなのですが、よくわからないというかいびつな制度と感じるものです。そして、この二人は共に石破グループの一員です。政治のきな臭さはそこに身を置く自分が言うのもなんですが、選挙制度の不可思議さもなかなか理解に及ばない部分があります。
 福山さんは第2次、第3次の安部政権で期は若いにもかかわらず内閣府政務官と環境大臣政務官という重職を2度にわたり兼任された過去もあります。それでいて2015年に石破派に所属した方です。また2021年の衆議院選挙に落選した後、昨年4月の徳島市長選にチャレンジし落選。この時国民民主党の推薦を得たことから玉木代表が応援演説するという、よくあることではありますが、政界の不思議な結びつきが見られたということです。
 さらに、参議院の比例候補には70歳という年齢制限を設けているのですが、特例措置として特定枠から当選したのです。

 多くの真保守系議員の比例候補が落選しましたが、これも安倍思想の一掃という石破さんの口には出せない目的が、衆議院選挙から功を奏しているのではないかとまで私は感じてしまいます。どう考えても、衆議院選の投票3日前の2,000万円問題、巷のの批判をはねのけての2万円給付などおかしなことが多すぎます。
 古川俊治候補の当選は胸をなでおろしましたが、矢倉克夫候補と比例の佐藤正久候補の落選は残念でなりません。
 矢倉さんは日本の外交には欠かせない方であり、とにかく能力にプラスして人柄が素晴らしいと感じる方で、約24,000票の差でした。参政党の勢いに涙をのんだ結果ですが、捲土重来矢倉さんにはしっかり充電されてパワーを貯めていただきたいです。
 ヒゲ隊長は、日本の国守国防精神をしっかり発揮していただいていた方です。中国の脅威に厳しい姿勢を持つ候補者が多数落選しましたが、国防だけではなく国土を守るといおう観点んまで中国の脅威は新党しつつあるという意味において絶対当選して欲しかったヒゲ隊長。矢倉さんほどではないにしても、ヒゲ隊長も政界ではまだまだ若い方ですからエネルギーを積んでいただきたいと思います。
 まだ政局が混迷し、どうなるのかわからない時点ではありますが、顔も見たくないし、話も聞きたくない感覚にまでなった石破さんには早晩辞任していただきたい。日本の代表だとして世界に出て行って欲しくはないと、選挙を通じて更に感じた次第です。こんな考えの方が自民党員に多くなっているのではないでしょうか。

No.3837 選挙公報から

2025.07.10

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 こめ騒動、物価高対策・・・国民に密着したテーマが参議院選挙でさらにデフォルメされる形で、消費税廃止もしくは減税、または現金給付といった家計支援対策が目玉となって真夏の演説合戦が行われています。
 たしかに、最新報道では実質賃金がダウンし続ける状況だと聞かされ、毎月末には明日からありとあらゆる生活物資が値上げされるというニュースを見せられると、私たちの生活防衛精神はヒートアップするばかりです。したがって、今回の選挙戦は野党主体のバラマキ公約で国民の節約意識を高揚させるという狙いがはっきりしているのは間違いのないところです。石破自民も財務省による消費税保護により現金給付でこれに乗ってしまったのです。
 しかし、今朝折り込まれた選挙公報に見る各党の公約の中には、国を破滅させるつもりなのか!と感じるような財源無視公約の選挙戦といった様相を施している。その前に、まったく聞いたこともない政党会派があることを初めて知りました。それらの政党の多くが消費税減税か廃止を唱えている。つまり国民の投票意識にからめて消費税は減税すべきであり、出来るものなんだというムードになっているのはメディアのせいもあるでしょう。
 そして、立憲民主党(旧民主党)の全国比例候補者には、あの悪夢の民主党政権下で、名が知られた候補者が複数名を連ねている。芝居じみたオカルト政党のれいわ新選組はいったい国をどうしたいのか理解しがたい。安倍政権に嫌み皮肉たっぷりをネットでつぶやき続けた芸人を公認した社民党。
 今、支持率が上がっていると話題の参政党は、昨年の国民民主党の「手取りを増やす」が有権者の選択に繋がったが、それに近い形でわかりやすいという意味で「日本人ファースト」というキャッチコピーが受けているという。しかし、公約を深堀すれば驚く内容の公約もあるのです。15歳までの子ども一人に教育的見地から月額10万円支給するというのはヤング世帯の心を揺さぶるのだろうが、それが本当に子ども為になるのかどうかは不明です。使途規則が付帯した現金給付ならわかるが、そこまでのことは出来るはずも無く、真に子どもの為になるかどうかと言えばあり得ないというのが結論です。おそらく親の都合で使われることになるでしょう。さらに、この参政党は人口減少防止対策として「多妻制」を主張しており、皇室典範に関連することとして、お世継ぎ論に関わり「側室制度」の復活を3年前に唱えた経緯があります。これはダメでしょう! それは今ひた隠しにしている様子だが、神谷代表はこうした発言が過去にみられる政治家なのです。政務活動費の使途についても疑義が問われる状況もあり、元党員がそれを訴えてもいるのです。この政党の実態は外国人排他ではドイツのネオナチに近いものがあるように思います。
 国家論的には理解するところがある百田・有本さんの日本保守党がどれほどの支持を得るかわかりませんが、今回の選挙は総体的に見方によっては面白い選挙戦とも言えるのかもしれません。一つ言わせてもらうなら、参政党は危険な政党だと私は感じています。多妻論、側室論は現代哲学に入り込む余地はありません。
 いずれにしても、石破政権も自民党内リベラルの集まりで、それがゆえに親中政権という見方が世界から問われている現状です。関税交渉が厳しいのは当たり前です。これからは防衛費論もかさにかかってトランプの口撃がくるやもしれません。
 そもそも、あの顔が嫌だとか、目つきが嫌いといった言葉を自民党支持者からも多々耳にします。残念ながら、石破イメージが自民離れにつながっているのは間違いないところです。有権者の目は厳しくもあり、単純でもあるのです。中間予想?自民敗戦が現実になりそうでしょうか???

No.3835 党首討論・・・いよいよ告示

2025.07.03

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 時の経つのは早いもので、前号から1週間が過ぎました。いよいよ参議院選挙が今日告示となる時節となりました。
 昨日行われた8党首による記者クラブ主催の討論会の報道がにぎわっています。互いのバラマキ批判合戦に終始しているということですが、はたしてどうなのでしょうか。私は自民党員ですので地元選挙において真っ先に自民党候補の当選を願う立場ですが、かたや現政権のまったくといっていいほどの外交力の無さは、東アジアの不安定にまっしぐらといった感じで不安が隠せません。
 盟主アメリカの大統領によって世界が翻弄される状況ですから、今こそ真の国家論に基づくジャヤパニーズアイデンティティーを示さなければならないのに、それが感じられない対中お辞儀外交に不安を感じずにはいられません。
 ところがです・・・党首討論は互いの国民迎合バラマキ批判の熱戦が中心だったようです。自民党の現金給付論は論外、なにを考えているのか石破さんといったところ。しかし各野党の物価高騰対策と称する減税公約もさして差の無いバラマキで、財源の違いやその財源の穴埋め対策などに新鮮な対策が見られないといった様子です。
 しかし、消費税をゼロにするという理論はどうにも理解に苦しみます。また、食料品について消費税をゼロにするという立民などもどういかなと。これで失う15兆円の財源は、年金、介護といった福祉の未来に不安はないのでしょうか。ひそかに面白い存在と感じていた参政党や保守党も、この点ではどうなんだろうという疑問は隠せません。
 とくに参政党の公約の中に、ゼロ歳から15歳までの子どもがいる世帯に、教育費補助として月額10万円を支給するという内容があります。これについては、対称が何人いるとか、期間はいつまでとか、総額いくらになるといった肝心な数字は不明です。私が調べたところでは、対称は1365万人いますので、一年間続けたら2兆円近い額になります。しかも支給方法も明示されていませんので、無条件給付であれば、それがどのような使われ方をするかという問題が残ります。かつての国民一人10万円給付の際も、遊技場が繁盛したという話がありました。それとなにより、自治体事務が煩雑化するのが問題です。
 個人的には、世帯対象に水道料金の基本料金1年間ゼロ、企業にはその規模によって率を設定する方法。水道料金は自治体の特別会計項目ですから、ここに政府からの補助金を入れる仕組み。これならまず完全とは言わないまでもある程度の公平性が保てるのではないでしょうか。保てない面は、自治体によって水道料金がまちまちだということはあります。
 教育費については、高校までの授業料が無償化するわけですから、大学進学者がいる世帯に奨学金の在り方システムを再考して、より一般化することを模索したらどうかと思います。その前に人口減少が確実な中で、やたらと大学と称する法人が増える現実を抑止し、統合する政策を政府は構築すべきではないかと思います。ここに無駄な補助金がかなり出ていると思うと尚更です。
 一市議ではありますが、一国民でもあるので、国政に関心を持つのは当然ですし、今の日本の政治的国情のていたらくさを情けなく感じている者として、以上のようなことを考える次第です。まだまだスパイ防止法に関わることや諸々感じるところはありますが、日本の政権はいささか弱含み過ぎて、しっかりとした国家論に根付いていなことを嘆く日々です。

No.3833 都議選自民敗北はやはり・・・

2025.06.23

 都議選で自民党が敗北し、再び第一党の座を都民ファーストに明け渡すこととなった。主な会派の当選数は・・・
自民21(30-42)
都民31(26-37)
公明19(23-22)
共産14(19-24)
立民17(12-20)
国民 9(0-18)
参政 3(0-4)
( )内数字は、左が選挙前勢力、右が立候補者数)
といった結果だったが、47人が女性候補者だったのが最大の選挙特徴だったと言えるかもしれない。自民党は立候補者数に対して50%の当選率で女性の当選者はわずか1名で、共産党が14名中13名というのが突出している。

 石丸再生の道も42人の候補者が一人も当選することはなかった。国民民主も18日の立候補者を数えたが、結果は当選9名とゼロからの大幅増とはなったが、衆議院選挙の勢い程ではなかったという見方も出来る。国民の場合は自滅的事情もあったことは小さくなかったものと思う。複数選挙区で助けられた感もある。
 石丸政党の場合は、党としての都民への政策的公約は無く、任期を2期8年とすることを全面に訴えた選挙選だったという。ブームや風と言うものは一定期間が経過すると趣きに変化が生ずるということなのだろうか。
 都知事選の石丸人気にあやかって42人も公募に応じた事実を、東京都民は軽挙妄動と感じたのかどうか。いずれにしてもそのあたりの分析は難しいことではないかもしれない。

 自民党の敗北は、自民党都議連の3800万円の不記載があったことが大きな要因ではあっただろう。ただ、石破政権によるまたか!と思わせる選挙直前の失政が影響してはいないだろうか。それは、現金給付のほうが減税よりも効果があると大見得を切り、国民2万円の現金給付を断言した石破さん、そして通常国会閉会直前にガソリン税暫定税率廃止法案を採決を避けて見送った自公与党。この2つがよりによって選挙本番中から投票前にメディアというメディアを駆け巡ったのだから候補者にとって厳しい選挙戦になったのは間違いない。
 不記載問題は、有権者は選挙はもちろん政治には金がかかるということをわかってはいても、入りも出も不明な金はその額の大小にかかわらず政治不信につながるということを、何時になったら肝に命じるのだろうか。
 参議院選挙は都議選とは性質の異なる選挙とはいうものの、与党にとって厳しい・・・・とくに石破さんの命運がかかる選挙となるのは想像するに難くない。

No.3820 好感度抜群の3S!

2025.05.14

 11日の日曜日、春日部で開催された公明党の矢倉克夫参議院議員の国政報告会に招かれ出席してきました。ステージには誰も座らない設定で、登壇者を少なく抑えたシンプルな会でしたが、内容は充実していました。なにより、矢倉議員は国会議員にこういう人がどれほどいるだろうかと思わせるほど好感度の抜群さを再認識しました。来賓の土屋ひな子衆議院議員が冒頭に曰く「初対面の第一印象は、なんと爽やかな方か」と言われ、場内が拍手の渦になりましたが、実は私も矢倉議員に初めて会った12年前に感じたのは同じことでした。当時38歳でしたから現在50歳になられたわけですが、それについてはほとんど変わりがない感覚を受けました。
 当日の講演でも、気負うこともなく、パフォーマンス的な面も無く、よどみなく話す姿は、内容ももちろんですが、聞くものを惹きつけるものがあります。さしずめ、聡明、爽快、清々の3Sを備えた青年的人物観をあらためて感じた次第です。議員として有する資質も、国際弁護士として国会に欠かせない複雑な国際外交面で活躍されているということですので、年齢的にも政治家としての成長期にある方だと感じます。
 むろん、私は自民党党員ですから主体的には古川俊治議員に頑張ってもらいたいと思っています。
 残念なことに、今の自民党はウィングが広がりすぎてまとまりのない状況です。そして、親中党内左派が政権を担っている状況で、対中毅然派の保守系会派が静かに控えている現状と理解しています。パーティーバック資金不記載問題の厳しい状況から抜け出すことが出来ず、加えて石破総理の政権運営にも国民の不満がやまないことが原因でもあるでしょう。
 だからこそ、臨床医師として、また弁護市としての存在感が高い古川俊治参議院議員も7月20日が噂されている参議院選に再登場するはずですからがんばっれ!と。現時点で選挙の全体像が確定はしていないものの、自公連立だからということではなく、人物重視でこの二人は必ず・・・と思います。とにかく、人物重視! これがどんな選挙であれ、私の選挙感です。

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