寒さが本格的になってきましたね。それとともに各国の政治状況に寒波が押し寄せているようで地球の先行きが揺れ動いていると言っても過言ではない様子です。
韓国の戒厳令騒乱は世界に衝撃を与えましたが、今度はシリアで反政府勢力のクーデターが起き、アサド大統領がロシアに亡命するという事態が発生しました。フランスではわずか2カ月で内閣総辞職、とっかえひっかえ首相が交代する落ち着きのないイギリス、支持率20%で連立すら組むことが簡単ではないドイツ、対ロシアに国防体制の強化を図るスウェーデン、中国のチックトック介入により大統領選をやり直すことになったルーマニアなどなど、ユーラシア大陸全体が不安定な状況に陥っています。
韓国の場合、多数野党の執拗な大統領弾劾訴追はアジアのみならず世界平和に関わる可能性が指摘されます。北朝鮮への民族同胞精神を隠さなかったムンジェイン政権を引き継ぐイ・ジェミョン代表は、基本的に日米との安全保障を重視するユン・ソンヨル大統領が出すほとんどの議案を反対するという多数派論理で対立し、国会安定を望む政権はこれを排除することを目的に、禁断の戒厳令を発令してしまったということです。
韓国の今後の動向次第では、日米韓安全保障はもとより、日韓関係に不穏な状況をもたらすことが懸念されています。こうした事態を見守る方向は国によって異なるでしょうが、ほくそ笑む国があるのは間違いのないところです。要にするに、来年以降のアメリカトランプ大統領による対露中、北朝鮮、中東に加えて日韓問題が重い課題になることとなったと理解すべきなのでしょう。ウクライナ紛争やNATOもあるわけですから、まもなく迎える2025年が果たして真の世界平和に向かう年になるのかどうかが問われる状況にあります。
中国の経済停滞が深刻化しています。国民の不満が各地で暴発し、無差別殺人が頻発しているのも無関係ではないでしょう。こうした事態に習近平が何をもって打開策とするかを考えると、人民解放軍創設100年となる2027年に台湾侵攻があると言う説が早まる可能性もあるやもしれません。覇権国家かつ独裁政権にありがちな国家高揚策です。
ロシアでは、プーチンがドル主体の世界経済からの脱皮を発信しています。これこそ冷戦に逆戻りしたことを確定させ、かつ第三次世界大戦の勃発をほのめかすことに他なりません。核使用に踏み切る可能性もプーチンであれば無いとは言えません。となるとイラン、北朝鮮の一斉蜂起も・・・・。
過去の戦争が領土、エネルギー物資、経済戦争であったことを振り返れば、今すでにそれが現実化しており、さらに重くなっていると感じられてならないのですが考えすぎでしょうか。
それにしても議会の多数派論理工作が行われ、それが国民市民の為になっていないとなれば、その原因は議員の資質はもとより有権者の投票結果が原因にあると思います。4月の選挙で野党大躍進の結果は日本嫌悪の国民感情を煽情した結果という説もあります。韓国の場合、弾劾訴追案採決の議会前に集まった15万人が皆共通の赤いプラカードを持っていましたが、これが労働組合であったことは事実のようです。また、これはSNSが持つ動員力という特異性も改めて世界に共通するものであると再認識させられました。
対日感情の激しい最大野党の代表が、自らの有罪確定判決が確定する前に大統領選に勝利するかどうか今後のスケジュール次第ですが、弾劾訴追案の連発を表明しているのはそうした事情を考えてのことでしょう。
世界不安が多発する中での隣国の政治不安に、頼りない石破政権の舵取りが不安でなりません。
記事一覧
No.3774 憂慮すべき世界異変
No.3755 大統領選挙イベント
政権選択であったはずの衆議院選挙の審判が、政治とカネという観点に重きが置かれて国民の審判が下った。地域の未来という観点はポイントとしては軽く考えられたのかもしれない。個人的にはとくに防災問題が気になるところだったが、考えてみれば、能登半島地震で補正予算も組まず、予備費ばかりで対応していた岸田政治の在り方も問題だった。石川県能登地区選挙区で立憲民主党の候補者が勝利したのもその影響ではないだろうか。
さて、国会の今後も気にはなるところだが、アメリカ大リーグもひと段落し、しばらく大谷選手の活躍が見られなくなった。日本シリーズが終われば関心はアメリカ大統領選に向かうことになる。これは世界が注目する選挙イベントに間違いなく、トランプかハリスか興味は尽きない。
そうしたところに、トランプがまたまた暴言を吐いたという。同じ共和党のリズ・チェイニー議員がハリス支持を訴えたことに対して、「銃口を向けよう」と発言。これが騒動となっているというのだ。この議員の父上でああるディック・チェイニー元共和党副大統領が政党仲間であるトランプの持つ専制君主的資質の問題を指摘しており、娘のリズ氏が同様の発言をしたのだ。
しかし、相変わらず大接戦であることに変わりは無いようだ。この発言は、決定的にトランプが敗戦に近くなるほどの問題発言だと感じるが、事実はそうではないようだ。既にトランプは不正投票があったとも発言しているし、なにかとお騒がせな候補者である。にもかかわらず若い男性支持者が彼を熱烈に支持しているという。他国の国事情の詳細はわからないが、前述の危険極まりない発言が当落に影響しないというのも自由寛大なアメリカということなのだろうか。もしも日本のであったら、候補者が「あいつに刃を」とでも発言したらマスコミがどれほど騒ぐだろうか、大騒動に発展するのではないかと想像する。お国柄とはいろいろあるものだ。
No.3698 中間線越え軍事演習
中国による「台湾は中国と一つ」という行動がいよいよ現実味を増してきた。領土問題は多国間紛争の一番の原因だとは思うが、様々な経緯を経て台湾が台湾のままあり続けたいと願う地域になった以上、独立を認め、良好な経済関係を保とうという気持ちになれないのかと思うのは通用する話ではない。それが通用すれば、ロシアの軍事侵攻もなかっただろう。いつの世も人類の歴史は戦と共に形成されてきたということを改めて思い至る。
中国という共産独裁覇権主義国家(全体主義)にとって、自由民主主義国家群の一員となる台湾が目の前にあるのは許せることではないのだ。この程度は理解の範囲だが、それにしてもやることときたら蛮行レベルもいいところだ。蔡総裁がアメリカの議員と会っただけで計42機の戦闘機が、中台境界線を越えて防空識別圏に侵入したというのだ。これを、台湾包囲のリハーサルと報じたのだから普通ではない。リハーサルには本番が控えているのは言葉の接続として当たり前の話である。逆に言えば、本番なくしてリハーサル無しということだろう。もちろん、リハーサルというのは、恐喝、恫喝といった意味合いが強いのだが、いつかその時が来るという考えはあるはずだ。
中国の喧嘩を売っているのに買っているかのような狡猾さは日本の外交にはない。無いどころか甘すぎる点では世界一ではないかと思う。
思想主義があまりにも異なる状況は、一つになればウィグル・香港を見るまでもなくどうなるかは明らかだ。しかし、中国マネーに目がくらむ国があちこちにある。最近ではホンジュラスも台湾を見限る形で中国へのひざまずき外交を行っている。マレーシアは、380億ドルという巨額融資を受けたと伝えられたばかりだ。ロシア問題も根が深いが、中国の存在は世界観が変わる可能性すらある。いや、この30年程度ですでに変わったと言えるだろう。
選挙戦もまじかの中で落ち着かない日々だが、ニュース報道を見ると異様に胸が締め付けられる。原因はプーチンと習近平ということなのだろう。
No.3671 防衛論by小野寺元防衛大臣
昨日、久喜市菖蒲町で行われた自民党支部主催の防衛セミナー、そして県議選決起大会的要素を兼ねた公開講演会に参加しました。
11日にあったスマホ依存症問題への警鐘と対策セミナーも大いに参考になりましたが、この講演会も意義あるものでした。
BSフジでおなじみの小野寺五典元防衛大臣が演者でしたが、テレビと変わらず物腰も声もソフトで防衛論を語るイメージには思えません。しかし、今や佐藤正久ヒゲ隊長と並ぶ国家防衛に欠かせない理論の持ち主であることを実感させてくれました。
出だしは、名前の説明からですが、政治家の講演はこうしたエピソードを面白可笑しく紹介することで聞く側の気持ちをほぐす話法がよく見られます。なぜ五かというと5月5日の午前5時に誕生したというので五、それにお父様の一文字を入れて五典だと。しかも今回の10増10減で宮城県は選挙区が6から5に減り、その第5選挙区が自分の選挙区だと、まさに5並びの話。そこから本題に入っていくわけです。
さて、本題について私がここで詳細を語ることも無く、防衛強化、防衛費増強というのは戦争をするためではなく、戦争を抑止することだと自民党がかねてより主張している内容です。最近は公明党、国民民主党、維新の会もこの理論を理解しつつあるようです。
共産党や社民党、そして立民党なども戦争をするためだと反対の声を上げていますが、世界の実情はそんな暢気なことを言っていては国が亡ぶことを待っているかのような論理だということです。
国と国民を護るための防衛だということであり、それは防衛整備無くして対等な外交など不可能な実態がロシアや中国が示しているではありませんか。ウクライナや香港、ウィグル、チベットの民が身をもって味わう地獄に近い実態があるということです。あまり知られていませんが、NATO諸国はどの国も防衛整備は怠りなく、永世中立国のスイスなども常に防衛強化を志向しているのです。
正当な外交のためには、相応の防衛力を備えておくというのは、世界共通の考え方というべきで、ガンジー精神は立派ではあるものの理想に近いものとなり、残念ながら通用しない世界外交環境になっていると考えるべきでしょう。
こういう話をすると、枝久保は右だとか決めつける、いわゆる右左で評論評価したがる人たちがいますが、私はいたって普通一般的な考えだと思っています。小野寺元防衛大臣の話を聞いてもごく当たり前に当たり前のことを伝えてくれていると思います。
左傾思想家はある意味、政党や政治発言から確定可能な存在だと思っていますが、右というのは幅が広くて、日の丸や国歌を愛でるだけで右と評されかねません。靖国神社の参拝も毎年参詣するようにしていますが、それが右だとは思いません。それも左の方が好んでそう決めつけたがると感じています。
ネットでは社会や政治の在り方について双方からの厳しい言葉が出まくる、嫌な時代になったものだと思いますが、これに感じることとして、どちらにも醜い、口汚い言葉遣いをする人がいるということです。その仲間にはなりたくない、ならない!と思いながらネット社会に遅れないようにと思う今日この頃です。
9時になろうかという時間、今日から一般質問です。私の出番は22日3日目です。当日は誕生日なんですが、だからということではなく、任期最後の一般質問ですので気持ちはいつもと若干違うかなと。それでは!
No.3658 価格上昇サイクルが早い!
明日はまれに見る寒波だとか。スクールガードも厳しそうだ。
厳しいと言えば、来月になるとまた食料品などの価格が上がるという。戦(いくさ)がこれほどまでに世界経済に打撃を与える現実を、おそらく生まれて初めて経験する人が多いのではなかろうか。生活物価の上昇は驚異的だ。
長らくデフレが続いた日本でも、昨年の2月24日を契機に激しい価格変化が起こっている。昨日、届いた電気料金通知を見たら22,000円越えで驚いている。私はあまり関心なかった公共料金だが、このところの電気・ガスの使用料のすざましさには驚くばかりだ。家族4人の時はたまにあったそうだが、二人になっての2万円越えはなかったという。
さらに今日のことだが、6月から東京電力は平均約29%の値上げを国に申請したという。どうじに3170億円の赤字も公表したが、一般家庭がその責任を負わされるという感覚を持つ人もいるのではないだろうか。他の電力会社も追従するのは間違いない。
3割の値上げが家系にもたらす影響は、2万円が2万6千円になるのだから尋常ではない。まして6月はクーラーを使う時期だ。電力会社はそれを見込んでの価格計画なのだろうか。おそらく、まだ原油価格が上昇するとの予測を立てているのかもしれない。電気が上がれば生活消費財の多くも比例的に上昇するはずで、昨年10月に値上げされた食料品も来月からまた値上げ予定だという。サイクルが半年あるかないかの値上げラッシュ。
市民生活に直結する現場を視察する感覚と、良好な運転手を務める意味合いから買い物にはよくついていくが、最近のお魚くんたちの高いこと高いこと。冬は鍋が一番だと考えて、売り場を覗くとなんとなんとタラまでが高級魚の仲間入り。おいそれと冬鍋も堪能できない現実となっているではないか。考えて見れば、サケ、サバ、サンマくんたちが食卓に乗る回数が減ったことに、あらためて若かりし頃の“いにしえ”が懐かしく思える。
報道では、複数の有名企業が大幅な賃上げを予定しているそうだ。大企業は、中小企業を泣かせながら自らの内部留保はしっかり獲てきた。昨年の2月24日以降に決算を公表した企業の多くは、大幅増益を示していたと記憶している。ならば、働く人たちに還元する量を抑えることなく、吐き出す経営方針を用いた大企業がどれくらいあるだろうか。
いわゆる労働分配率は低く抑えてきたのだから、今年こそ本格的な賃上げを実現してもらいたいものだ。しかも、ボーナスに影響しない各種手当を対象にするのではなく、ベースアップをしっかり実行してもらいたいと思う。
中小企業の賃金が上がらない限り、日本の経済は決して明るくならない。労働の対価少なくして年貢ばかりを揚げられたのでは民も浮かばれない。農家などは物的年貢とも言うべき米価が落ち込むばかりでは米作りにいそしむ立つ瀬が無い。まさに、悪代官ならぬ我らがお代官様出でよ!ではないか。
亡き安倍総理も第2時政権では毎年のように賃上げの必要性を訴え、経済界の重鎮に理解を求めてきた。岸田総理もその旗を降ろすことなく高く掲げた発言をしている。言葉だけに終わってしまうかどうかは神のみぞ知るだが、そろそろ本格的に山が動きそうだと希望的観測をしておくこととしよう。
No.3648 ゼロコロナ崩壊と71機
火曜日は当地区の生ゴミ回収日。役割担当者として外に出たところ、なんとも清々しい雲一つない快晴。空模様が人の心模様に与える影響力は結構なものがあるなーと快活な気分で勇んで?帰り、新聞に目を通したところで掲題の中国関連の記事にふれ、あっという間に爽快な気持ちが吹き飛び、早々と曇ってしまった。いったいどうしてくれるのか⚓
中国が経済停滞の対処方針としながらも、実情は若者たちの暴動沈静対策としてゼロコロナ対策解除方針を打ち出した。計画性も何もない、ただただ政治的姿勢を維持したいがために、そこを終着地点として国家方針を打ち出すだけの中国。しかも、昨日の報道では感染関連の数値発表も今後は下部組織に委ねるとした。そこで出てきた数値は、当日の感染者が2千人台で死者がゼロだとか。世界を小馬鹿にするのもいい加減にせい! 別のニュースでは要人にかなりの死者が出ているともいう。
中国に付けるキャッチフレーズは事欠かないが、私が常に思うことは、論語の存在だ。昨年は渋澤栄一翁で論語と算盤が相当数売れたというが、今の中国は算盤だけで、論語という人間教科書は風化してしまったようだ。時代が違うとは言え、中国共産党の出現は国家の在り様まで変えてしまった。無道徳国家そのものだ。正直な国民が可哀そうだ。
そこへ来て、日本の領海侵犯を連日続けているのもふてぶてしいというしかなく、さらに今日の報道では、25日早朝から中国軍機71機が台湾の防空識別圏に侵入し、うち33機が中間線を越えたというではないか。この機数は過去最多という。近海では軍艦7隻も活動していたというのだから呆れると言うほかない。米台連携への対抗措置だそうだが、基本はロシアと変わらないかそれ以上と考えるべきだろう。
「一切の必要な措置を講じ、国家主権と領土保全を断固守」という思考は、嫌がる相手を力づくでモノにすると言っているに等しいわけで、論語にこうした教えがあるはずも無い。