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No.3564 子どもワクチン接種

2022.05.14

 先日のこと、小学生の親御さんからワクチン接種についてのご意見をいただいた。高齢者に限って言えば、幸手市の第3回目のワクチン接種は順調に進んでおり、国、県の平均値を上回る状況となっている。予約制の集団接種は当初ほどの問題もないようで、街で行き交う人たちのほとんどは3回目は済ませたと口にされる。
 ところが、そのお母さんの言われる内容をお聞きすると、子どもの接種についてはいろいろな問題があるようだ。簡単に言うと、集団接種に拒否感があるのだ。子どもさんにはアレルギーや喘息といった基礎疾患を持つ子が少なくないといい、それから考えられる副作用が恐いと。そこで、かかりつけ医とか、それがダメなら当番制でもいいので個人接種は出来ないものかと悩んでおられ、そうした意見はお母さん方の会話に多いという。
 そうした悩みは、隣町をはじめ他の自治体の実態を知ることにもつながり、多くの街で個人接種制度を取り入れているという事実も教えていただいた。
 ただ、前々から言われているワクチン1バイアル、つまり1瓶5人分の容量に対して無駄を出さないためには、個人接種とは言ってもやはり同日に最低5人の接種者がいることが望ましく、クリニック側でもその為の予約制を設ける必要が生じることになる。現在においても、ワクチン供給に余裕があるわけではなく、新たにノババックス製ワクチンを厚労省が認可したにせよ、需要を供給が上回っているとは言い難い実情である。
 なかなか、難しい問題ではあるが、集団接種がゆえに5歳から11歳の接種率が低率でとどまることは望ましくはない。接種者側の悩みに応えるのが医療福祉及び行政の立場だとすれば、医師会も含めて改善策を検討すべきとは感じる。少なくとも、メリット・デメリットの詳細を検討する意義はあると思うが、はたして関係各位ぞれぞれの立場において、ヤングファミリーのコロナ対策の悩みにこたえてあげられるものだろうか。