記事一覧

No.2518 スマホの功罪と議員不信

2014.07.08

アイコン

 台風8号の怖さは尋常ではなさそう。風速70メートルという数字がどれほどのものか想像もつかなかったが、新幹線の上に立っている状態だという。それを聞いたら恐怖感がつのるのなんの。ともかくすごい! 微小な被害程度で遠ざかることを祈るが、この台風は本州一帯が通り道になる可能性もあるという。備えあれば憂いなし!といきたいものだ。

 さて、昨日は常任委員会が開催された。副委員長の立場は委員長の補佐としての役割をふまえ、質疑は控えることが大筋なのだが、今回、私が疑問のある点について他の委員から質疑が出なかったこともあり、委員長に断って質疑の手を挙げた。その質問で、提出された資料のデータで、さらに詳細な分析をすれば丁寧かつ見るものに優しい資料になり、それによりサービス向上に対する改革案・アイデアも出てくるはずではないか?との質疑をした。
 実は、これは私の基本姿勢というか癖というか、提出データを再分析したくなる面がある。ところが、ご承知の方もいると思うが、議会への携帯スマホの持ち込みはご法度となっている。

 しかし、これもよく考えてみると、いまの携帯スマホにはあらゆる機能が、まさに満載で、中でも電卓や辞書などは基本的な機能として使い勝手は良い。逆にいえば、今の時代にマイ電卓や紙ベースの辞書など持っている人はいないと思うがいかがなものだろうか。
 本議会や委員会で、質疑答弁を聞きながら、電卓や辞書を使いたいと感じる場面は少なくない。ところが、議会とスマホの関連でいえば、スマホは性悪説のシロモノになっている。いや、この場合クロモノというべきか? 
 なぜなら、議会活動に必要とは思われない機能、たとえばメールをするなどが問題なのだろう。なにしろ議会中スマホを使用している議員の姿が新聞に掲載されるくらいなのだ。もっとも、持ち込まないことを取り決めているのに守っていないということを指摘したいのだろうが、実はパソコンの持ち込みが許可されている市議会もある。時代の流れ、産業の進展を受け入れることは必ずしも性悪説にはつながらないと思うのだが・・・。
 私はこの質疑の中で「スマホを有効に使いたいと思っても持ち込めないことになっているので、申し訳ないが、〇〇についてどういった数値になるか計算して教えてください」といった内容の発言を、あえてした。記者も何人か傍聴していたが、どう思っただろうか?

 何がと言うわけではないが、なんとなく、世の中が小さく小さくなって、おおらかさが失われている感がしてならない。統一地方選挙が近いことから、何らかの思考が働いているとしたら?
 安倍政権だけでなく全自民党を対象に足をすくいたくて仕方のないマスコミの存在も一因か。 
 今のマスコミの在り方は、「国力を著しくそぐ」と言わざるを得ない。自民党を貶めたい精神は、もはやある種のイデオロギーが乗り移ったかのようでもあり、そうであるなら政権をどこに任せたいのか、国のトップには誰がふさわしいのかなど、はっきり対案を示すべきと思うがいかがなものだろうか? それなくして批判オンリーで国民の不安を煽る報道姿勢には疑問を感じている方も多いことと思う。

 そんなところに、兵庫県議の一件である。とんでもない議員がいたものだが、議員すべてを悪者扱いするような社会風潮になりつつあるのは困ったものである。議員の不祥事が原因となって、政治不信、議員不信に関する報道がマスコミの主流になったことがあったが、安倍政権になってから国会議員の暴言、失言が少なくなったこともあり、しばらくはおさまっていた感じだった。

 たしかに、兵庫県議問題はいかがなものかだ! 実際に兵庫県議の実態には私自身驚きと怒りの感情しか出てこないが、ここ数日「どうせお前らも、多かれ少なかれ」といった議員すべてをジュッパヒトカラゲにしたような雰囲気をただよわせ、言葉をかけてくる人がいないではない。同僚議員も押しなべてそういう傾向になっていることを実感しているようだ。
 野々村議員は議会規則最高の処分にすべきとの声は市民感覚以上に、県議仲間に多いことをご理解いただきたいところだが、その前に、なにより格好の反面教師として、あらためて議員全員が、今後の議員活動の襟を正すことを胆に銘じるべきであると強く思う。