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No.2501 吹き抜けた激痛

2014.05.26

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多くの方から2,500号達成に対するメッセージをいただいた。
11年4,018日での2,500は、確かに我ながら頑張ったという気はするものの、少々書き込みが鈍化している状況でもあり、これからに向けて気合を入れ直さなければいけないと感じてもいた。そういう意味では、2,501号をいつになるのか期待しているとの直言もいただいた。うれしいことだ。

 この土日はいろいろあった。なにより、人生3度目の激痛に襲われたことが記憶に痛い? いや、ご心配には及ばない。その顛末を記すが笑い話としてお読みいただければなによりです(^:^)

 中学校の運動会の開会セレモニーで、今まさに挨拶の順番がという時に、右腰に鈍痛が。徐々に痛みが増し冷や汗がじわじわ。挨拶を済ませた後、家内に車での迎えを頼む。自転車で出かけたのだが、とてもそれで帰れる思いがしなかった。
 途中、待っている間に知人に会うもろくに会話もできない失礼をしながら一目散で家に向かう。猛烈な吐き気が重なり車を停める。帰宅して横になるもじっとしていられない腰と腹の両面からの痛み。「病院に行く!」と一言。「救急車を呼ぶ?」との家内の声に「我が家の前で救急車を停めたら近所がなんだと思うからだめだ!」
 そうこうしているうちに冷や汗の流れ方が尋常ではなくなる。病院到着。
実は、勝手な素人判断でひょっとすると腸捻転かもしれない。だとしたら緊急手術もありうると考え、最も近い手術可能な病院ということで東鷲宮病院を家内に指定する。
カウンターにうっぷして「すぐに見てくださーい」と受付嬢に声をしぼる。カウンターの上も見る間に汗まみれ。嬢のあせりが伝わる。すぐに処置室に・・・ストレッチャーにすぐ乗せられた。目も開けていられないほどの痛みだったので、うっすらと見えるのは床を動く脚ばかり。おそらく複数の看護師さんがかりで対処してくれた感じ。ひとまず痛み止めの点滴。ところが、先生が来ての問診・触診で腸捻転に笑いが入り、「こりゃ尿管結石に間違いないですよ」との声。軽く告げるこの医者はどんなツラした医者なんだ?
 CT撮影室に運ばれる。えらく長く感じた撮影時間中、我慢も限界に近かったが「痛みには強かったはずだ!」と自らに言い聞かせ難を逃れる??

 その後も痛み止めが全然きかず脳裏に「やぶか?」がよぎる。痛み止めを要求する。「イターイ、イターイ」と発し続ける自分に恥ずかしい気持ちよりも「痛いものは仕方がない」との思考が勝る。痛み止めの追加。しかし、痛み止めには、その都度血圧などの確認が必要のようで、悲しいほどに情けない状態の自分にはまどろっこしいことこの上なし! それでも看護師さんの優しさと丁寧さはしっかり感じていた。
 そのうちに眠りに入ってしまった。ようやく痛み止めがきいたのと家内が腰をさすってくれていたことに加え、痛みへの我慢が重なり一気に疲れた感じ。実際、痛みが引いていく時の安心感は快感に近かった。
 

 しばらく眠ったのだろう。目が覚めて時間を確認すると来院してから2時間半が過ぎていた。CT所見のため診察室に。黒の上下を着た担当医は、なかなかのイケメンで息子くらいの年頃か。所見はやはり前言通りの結石だった。フィルムを見るからに間違いない。この時点で先生はだてに先生ではないと感じる。ゲンキンなものだ。物言いもとても感じが良く、患者に安心感を与えてくれるタイプだと確信する。
 「尿管結石は、激痛に襲われ劇的に痛みが去るから心配ない」と言われた時、「他人事だと思ってよく言うな、この医者」と瞬間感じたことをお詫びしなければならない。
 

 冒頭、人生3度目の激痛と言ったが、最初は26歳の時の会社の残業時に胃痙攣で七転八倒。先輩の機転で処置できたものの猛烈な痛みは今でも恐怖感としてトラウマに近い。その時、知ったのがブスコパンという胃の激痛時の即効薬。ニトロもそうだが、各種痛みには対応する即効薬がそれぞれあるようだ。
 2度目はそれから2年後くらいだったか、会社で什器移動中のギックリ腰。運んでいたロッカーを下す際に魔女の一撃が。情けない恰好で車に乗せられ帰宅し病院直行。ひと月以上の入院となった。今どうかは知らないが、毎日打つカルシウム注射の痛さが忘れられない。
 今回35年ぶりの激痛で感じたことは、痛む場所の如何にかかわらず共通するのは、ダラダラと流れる冷や汗と気恥ずかしいほどに情けない自分の世界に入り込むことだ。

 痛みには肉体的痛みとは別に長い人生で壁にはばまれた時の痛みもある。そうしたこともある程度経験をしてきたつもりだが、どちらの痛みも「こんなことで死んでたまるか!」という思いにさせられる。
 身体の辛さは短時間ではあるものの耐える強さが求められる。あゝ今度はどんな激痛に襲われるのだろうか。来るなら来い、いや来てほしくない??
 期待いただいた2,501号にほど遠い、我が身の情けない話にお付き合いくださりありがとうございました。これからも頑張りまーす!