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No.2934 選挙戦をふりかえって・・・その1

2017.10.23

 よくよく考えれば、今回の選挙は結果とは別に解散前後に議員の政党ロンダリングが顕著だった。そして最大野党の民進党がそれによって解体に近い形に追い込まれた。民進党がここまで落ち込んだのは前代表の蓮舫氏による政権批判一辺倒の党運営と山尾議員の不倫および記者会見逃避騒動だったのではないかと思う。この女性議員2人の責任はそういう意味において重たい。民進党はそれ以前から保守系とは言いながら左派系の政党と感じるような議会対応が多すぎた。今後、参議院議員をはじめとする残った議員たちにはもはや党勢回復を果たすのは至難の技と言えよう。実際、参議の福山哲郎氏のようにいち早く立憲入りし、幹事長におさまっている議員もいる。無所属で当選したベテラン議員の何人かは党復帰をすることになるのだろうがそれでもどうだろうか。それとも、野党がまとまる必要性を痛感した議員たちを中心に大同団結となるのだろうか。それはあまりにも選挙と有権者を愚弄することにならないか。また、希望の党は自民党と組みし与党入りするのかどうか。その前に小池氏の責任問題がわき上がることはないだろうか、活性化するであろう憲法論議にはどう対応していくのか・・・・考えるポイントはいろいろある。

 埼玉第14選挙区を振り返ってみると、とにかく三ッ林ひろみ候補の政治家として一段と成長アップした現状を示す絶好の機会となった選挙だったと評価出来る。選挙戦自体は楽な戦いはないのだが、演説内容や立ち居振る舞い、支援者に対する対応、そして医師として医療制度と法の整備にかける情熱など、今後さらなる期待感を感じさせてくれる。実質自民三ッ林候補と希望の党の戦いにあって、希望の失速はあったにせよ希望候補者が、三ッ林候補とともに初挑戦だった前々回には大阪維新の会、前回は民進党、そして今回希望の党と選挙のたびに政党ロンダリングをしたことが今回の結果に与えた影響は少なくないと思われる。これでは地域の支援者といえども裏切られた感を持つ人もいるだろうし、心が離れるのもやむを得ない。3度連続で比例復活制度に救われるかどうか。

 それにしても、若狭氏がつい2・3週間前までは意気軒昂な姿をメディアに示していたが選挙は恐ろしいことが理解出来たのではないだろうか。選挙前は小池氏が政権交代の受け皿とまで野心を高めていたことで、自らも国政を担う重職への道を描いていたやもしれぬ。普通に考えて知事選、都議選と大勝したからといって国政までという思考はいくらなんでもそれまでの所属政党および党友に対して上から目線過ぎるし、都政・都民に背を向けるものだ。
 若狭氏と民進からの受け入れ協議をしていた玄葉氏は協議終了直後に希望に入らず無所属で立候補し当選した。小池氏の要求が強烈なもので疲れたと漏らした玄葉氏の言動が今回の選挙戦を事前に示していた。玄葉氏が希望に希望を持てなくなった姿をそこに見た。
 言葉は怖い。「さらさら、排除、選択」が今回の選挙の風を希望の党にとって南風から北風に変えてしまった。実際、選挙が進むにつれて気温が低下していったが厚いコートを慌てて着てももはや寒さをしのぐことは困難だった。
 「ドングリコロコロどんぶりこ、小池にはまってさあ大変、どじょうが出てきてこんにちわ、ぼっちゃん一緒に遊びましょ」どじょうが誰かは想像におまかせするが、若狭ぼっちゃんは小池に入ったばっかりに、そこに住むどじょうによって自らが塾長として立ち上げた輝照塾の塾生数人たちと泥の中に引きずり込まれてしまったという例えは厳しすぎるだろうか。

 今、テレビは与党304議席を示している。残り22議席。310議席に届くかどうか・・・画面上部には県内ほぼ全域に大雨洪水警報のテロップが流れている。今1時25分。屋根を叩く雨音がテレビの音をかき消すほどに高まっている。台風の規模からは幸手市内はもとより関東平野全域の洪水と山間部の土砂被害が心配だ。さらには、政治とのかかわりが単的に出る経済指標と言える株価がいったいどういった動きを見せるのか。アベノミクス継続との関係で興味深い。
 瞼が綴じ気味になってきた。月曜日は6時起床なのだが、時間は短くても今夜はゆっくり眠れそうだ。おやすみなさい。