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No.2918 処変われば唇寒し

2017.09.08

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 前号で書いた民進党出直し直後の問題勃発は、なんと山尾しおり議員の不倫事件が真相だった。感心してる場合ではないが、文春の取材手法はいったいどんな具合で行われているのかと思う。当人近くに張り付いていないとあそこまで細かな描写を報道することは難しいと思うのだが・・・政治家、文化人、芸能人、スポーツ選手などなどいったいどれほどのカメラマン記者を雇っているのやら。
 それにしても山尾議員が報道の内容は否定しつつ、騒がせたと侘び、離党届けを出すことで決着を図ろうとしているのが昨日までの動き。一気に議員辞職という線もというニュースもあったが、結局全国3ヶ所での補欠選挙を考慮して離党にとどめたようだ。本人が辞職を望んだというのであれば、政治家としてではなく女性としての道に人生の重さをみたのかもしれない。それはそれで理解出来ないことではない。
 しかし、安倍総理に説明責任を求め、稲田前防衛相には辞任して済む問題ではないと陸自日報問題で追求した人が、自らの問題には過去のガソリン問題も、今回の件でも説明責任は果たしていない。それどころか、今回は離党表明の説明を終わるやいなや記者質問には耳を傾けることなく姿を消した。
「責任を求めるが責任は取らない」「口撃は強いが守りは弱い」「他者に厳しく己に甘い」といったフレーズが政治を続けていくとするなら永遠に彼女のサブキャッチになるやもしれぬ。
 いろいろな面で日本の社会が劣化していると感じるが、政治家の質も豊田議員のような人は過去になかった。市議・県議の政務活動費の不正も神戸市氷山の一角でこれからも出るだろう。国会議員の文書交通費は報告の義務もないわけで、今回の場合、不倫現場である高級ホテル代に使われていないとは言えない。こうした事件から生じる人間評価は、当人の経歴が高いほど下落の幅は大きいことになるのはやむを得ない。
明日は我が身??いやいや反面教師にしてもらいたいものだ。

No.2917 早くも内紛民進党?

2017.09.05

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 前々号で書いたばかりの北朝鮮だがまたまた派手なことをやってくれた。狂気につける薬はないと分かってはいるものの若き暴政者が核という物騒な破滅兵器に寄り添い、おもちゃを手にした子どものように喜ぶ姿を見ると尚更物騒な思いにさせられる。
 対話の場を持つということは核保有をあきらめさせるのではなく承認することと考えるべきか・・・圧力強化も狂気の増幅を生むことにつながる可能性もあり、打つ手が徐々に狭まりつつあるといった感が強い。さて・・。

 混迷する国際情勢にあって、日本の政治はどう対処していくべきかという点で数多くの難しい局面にあることは間違いない。その中で野合の集団である民進党の代表選が行われ、代わり映えのしない前原氏が再び代表の座についた。ところが進行部人事で早速ミソをつけた。そもそも甲高い声で総理追求批判をすることで頭角を表した山尾しおり議員を幹事長にという発想がすでにおかしい。前にも書いたが、民進党は自民党以上に年功序列に厳しいと言われており、2期生議員が幹事長に就任するなど考えられないこと。私も聞いてすぐ違和感を持ったが、案の定、尋常ではない内部批判があったようで、幹事長差し替え人事があるようだ。代表選の論功人事との評価もあって、前原代表の発想の貧困さが露呈した。2期生というだけでなく、ガソリン問題も秘書の責任にしたままだし、この人事が内に外に批判の対象になる可能性が高かったことに理解が及ばなかったのだろうか。
 もはや有り得ないことと思うが、これではとても国政を任せられる政党であるはずがない。代表選の後のそうしたアンケート結果でも、なんと80%以上の人が民進党にダメ出しをしている。代表選で8票の白票があったが、どうやら離党の波が一気に押し寄せるという推測は当たらずとも遠からじか。

No.2912 まるで保革一騎打ち代表選

2017.08.21

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 陽気が季節遅れの梅雨のようでどうにも芳しくない。稲穂は見事に頭を垂れているのでコメ農家にとっては雨がなんとも恨めしいといったところだが、杉戸あたりではすでに稲刈りを済ませたところもあるようだ。近隣を見ると杉戸あたりの8月中旬から行田・加須では10月中旬というように稲刈り時期にも幅がある。 

 さて、民進党が新たな国政豊穣に向けて?稲刈りではない季節はずれの田植えを迎えているが、はたして豊作となるか不作が続くか微妙な雰囲気となっている。
 蓮舫代表時代の1年間、威勢の良かったのは出だしだけで結局は支持率の面では党勢を弱める結果となった。「批判ではなく提案政党になる」というキャッチフレーズをかなぐり捨てて、政権批判、揚げ足取りに終始した感は否めない。代表自身が自らの国籍問題に明確な説明をせずに蓋をかけ、政権内閣には説明責任を求めるという野党第一党として国益からかけ離れた国会運営に特化したことが有権者の賛同を得られなかった原因ではないだろうか。
 
 自民党の支持率低下については、マスコミ操作がかなり影響していると思われ、安倍倒しを社是とする朝日グループを中心に、えも言われぬ自民党批判に明け暮れるメディアと民進他野党がタッグを組んでの国会論戦は異常と言えるものだった。国民のスキャンダル好きを利用した安倍倒閣戦略によっておかしな言論社会が構築されかかっているようでもあった。
 それにしても、稀代の詐欺師と悪行ライアーといったわずか二人の言動に威を借りた低次元の論戦は、重要な時期を迎えていた国会議論の場とは思えなかった。この論戦の片棒を担いだ民進党と反日マスコミの責任は重い。
 自民党支持率が静かに回復している現状は、詐欺師とライアーの実態に国民が遅まきながら気づき始めたことと、米朝緊張がよりクローズアップされたことから安倍倒閣の材料としてモリカケ問題が限界に近くなったことが一因であろう。心ある識者が日本のおかれた地政学上の外交環境を憂いてあれこれ説いていたことをふまえればさもありなんか。

 そこで民進党代表選だが、やはりというか枝野幸男氏の立候補説明に「政治の私物化」「政治の暴走」といった言葉が並んだ。うん?どこかの別の政党がよく口にするフレーズではないか。今更驚くことではないが、枝野氏の政治理念がそこに近いことがよくわかる。一時は二大政党制を目指した政党にあって初めて代表に立候補する国会議員の弁としてそれでいいのだろうか。なぜ「今直面する国難に自民党に代わって立ちむかいたい。そのために・・・」といったことが巻頭の言葉として出てこないのだろうか。はなから政権批判の発言を国民は期待していないと思うのだが如何なものか。私は枝野氏の言葉を耳にして今起こりつつある離党ドミノが加速すると感じたし、代表になったならば更に拍車がかかると予測する。
 前原氏もそうだがまずは謙虚にこれまでの党の実態に反省の弁を述べることが先決だったのではないか。それがたとえ前執行部の批判であろうがそれを語らずして党員の理解は得られないはずだし支持率は戻らない。ところが、二人とも議員同胞にばかり気を配っている様子で全国党員および有権者の存在を軽んじているかのように感じられた。
 ともあれ、憲法解釈も野党共闘も対照的な話だったことから一政党の代表選挙であるにも拘らず保革一騎打ちの代表選の様相となっている。

 「実るほど頭を垂れる稲穂かな」
 実っていない二大政党制と目の前の支持率を踏まえるならば、重要なのは批判でなく反省と実効性を確信させる外交・経済構想ではなかったか。予想はしていたがとくに謙虚さに欠ける枝野発言に情けなく残念でならなかった。 

No.2901 政務活動費の不正がまたも

2017.07.13

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 埼玉県議会自民党県議団の議員の不正が明らかになった。兵庫県や山形県、富山市といった事件の先例があるにもかかわらず、それらを反面教師とすることなく自ら不正に手を染めてしまった議員。すでに一昨日自民党県議団を除名になり、昨日本人が辞職を届け出たという。自民党県連としても何らかの処分をすることになると思われる。
 彼、沢田力氏は残念なことに我が現職時代の同期議員である。つまり2期生ということになる。残念以上にくやしい!といった感じがする情けない事態になってしまった。早稲田の弁論部出身で弁舌は同期の中でも群を抜いていた。政治を志した年齢もその時代であったろうから、50をすぎて友人に政治への道を勧められた私とはおよそ天と地ほどの差がある。それがこうして自らが目指す道に自らブレーキをかけてしまうとは・・・。
 同期の中でもなぜか孤高のタイプで、彼と個人的な付き合いをしている人は県議団全員を見てもいなかったし、今もいないのではないかと想う。人生観がまったく異なる感じでそういう意味では常に上を見ているような感じもあり、政治の道は同じでもどこか相容れない違和感を持たれるタイプとして遠い存在であったことはたしかである。
 今回のことは昨日のワイド番組でも取り上げていた。当然とも思えることとして政務活動費のあり方以上に存在を疑問視する声が出ていた。調査では意味するところのエリアが狭いということで活動という言葉に変わってまだ間もないのだが、これほど身近なところで発生した不正にショックは隠せない。

 
 現役時代、自民党県連の党紀委員に選任され、通常ほとんど有り得ない除名決議の場に何度か立ち会った経験がある。厳しい意見や庇う意見など決するまでは修羅場に近い状況も生まれ、何度か招集された記憶がある。今回の事件は県議団では全員一致で除名が決定したというから、県連党紀委員会でもすんなり処分が下されることになるであろう。
 想像を絶する言葉の暴力で人格欠如が露呈した豊田真由子氏にも驚いたが、金銭問題で人間性にミソをつけた沢田力氏には、よく知る同期議員だっただけに返す返すも残念な思いである。
 議員は先生と呼ばれるが私はそれが好きではなく、ことあるごとにその呼び方はやめて欲しいと言っている。国会で先生と呼び合うやりとりはどうにも異様に映ってならない。議員と呼べばいいではないかと。政治家は先生であるかのように感じているからだとしたらどこか違うものを感じる。そういう姿に崇高な目で応じる有権者にも問題がある。
 足尾鉱毒事件解決に人生を費やした田中正造。清貧な政治家の見本として今に語り継がれているが、地域のために天皇陛下への直訴まで実行しようとした傑物である。こうした身近な史実を頭のスミにでも置いて政治活動に日々邁進すればいいし、それほど難しいことではないはずである。時代が時代だけに溜まるストレスはかなりのものがあるのは理解するが、それも自分なりの正当な解消策を駆使すればいいことである。
 

No.2900 蓮舫代表、時すでに遅し!

2017.07.12

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 民進党蓮舫代表が苦し紛れ?の一手を表明した。これまで長く疑惑を引きづったままの二重国籍問題を謄本を示して説明するという。
 支持率が都議選のしばらく前から8%台に落ち込み、都議選前には多くの離党者を出し、その選挙で参敗したにもかかわらず総括の前に続投希望宣言をしたことで党内から顰蹙をかっていた。支持率もいよいよ6%台というところまで低下した状況での話である。
 

 今まで国籍問題での説明をしなかった理由に子ども二人が成人前だったからだと釈明。党内から支持率低迷の理由は蓮舫代表が説明責任をはたしていないことをトップに上げる議員が多かったようだ。しかし、成人していない子どもが成人したからというのは果たして適切な理由として国民に理解されるだろうか。双子の子どもさんは1997年生まれである。昨年7月の参議院選挙から18歳に選挙権が下げられ、ある意味成人として日本の政治に参加する資格を新たな法律で国が認めたわけだ。国籍問題で投票権があったかどうかは不明だが、いずれにしても年齢的には大人の範疇に入っていたはずである。逆にそれを理由に国籍説明をしていたならもっと事態は変わっていたのではないだろうか。
 それが、自民党1強に陰りが見えたからとか、ここまで落ちたかと感じる支持率や、都議選の結果を見ての話では100%パフォーマンスとしか感じられない。遅くともやらないよりは良いという考えに至ったのだろうと推測するが、タイミングとしては褒められたものではない。子どもを理由にするのもいかがなものだろうか。
 はたしてどういった内容が説明に出てくるのだろうか。その内容は子どもにどれほど影響があったのだろうか。蓮舫氏のみならず民進党の今後に対する判断は国民がすることになる。

No.2898 二つの沖縄と投票率

2017.07.10

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 普天間の辺野古移設関連で沖縄県が差し止め提訴を国に興したニュースは那覇市議選の直前だった。オナガ知事の選挙戦略と思えた手法も昨日の投票結果はその狙いが逆目に出たようで、オナガ知事派の城間幹子市長をを支える候補者は半数に満たない結果となった。それでもオナガ派与党の共産党は新人3名を含む7名が当選し、14名中7名を当選させた自民党と同数となっている。これまでは自民党が少ないという那覇市議会の実情だったので、これでも野党躍進という見出しになるのだろう。
 沖縄は政治的な意味合いで二つの沖縄に分断されている。「オール沖縄」がオナガ知事率いる反米媚中左翼的思想集団で、一方は「チーム沖縄」で仲井真前知事に近い米軍基地理解派の思想組織である。常に指摘しているように、沖縄の主要メディアである沖縄タイムスと琉球新報は安倍政権倒閣を鮮明にするオール沖縄の政策支援メディアであり、我が国の偏向報道機関の大関格である。横綱格はあえて言うまでもないだろう。オナガ氏が自民党沖縄県連幹事長であったことへの県内批判はこうしたメディアによって封殺されていると考えるべきである。
 

 さて、64人が立候補した市議選だたが、投票率は51.20%で前回の60.14%を大きく下回った。ふつうこれだけ立候補するとそれぞれの関係者も多くなり、投票率がここまで下がることなど有り得ないと思われるが、那覇市民はシラケたムードに覆われているのかもしれない。
 埼玉県でも昨日は幸手のお隣の杉戸町と西部地区の飯能市で首長選挙が行われたが、前者が40.71%(前回52.91%)。後者は42.76%(前回57.60%)という結果でどちらも10%以上前回より下回り、自らが住む街であるにもかかわらず有権者の冷めた目が如実に出た。うだるような猛暑や現職強しの前情報も影響したとの推測も出来るが、それにしてもという感のほうが強い。この投票率の度重なる低下現象は国の未来を思う時、大きな心配事として私はとらえている。18歳以上の選挙権付与等まったくその解消策として機能していないと理解せざるを得ない現状である。

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