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No.2260 マスコミを監視しなければ

2012.11.19

 事実上、選挙戦はとっくにスタートしているが、マスコミのヒートアップも今後激しくなってくるのは間違いない。
 3年半前の選挙を私たちは忘れてはならない。テレビをつければ自民党批判、政権交代礼賛の渦だった。通勤電車の週刊誌中吊り広告は、自民降ろしで日本は変わるかのような見出しを、派手な大文字で書き立てていた。中身を読み砕く時間のない忙しいサラリーマンの皆さんは、その大文字に興味を掻き立てられた。結果、中には投票選択の参考にした人も多かったことだろう。

 新聞では、大新聞「朝日」が第一次安倍政権誕生前から安倍晋三ネガティブキャンペーンを張り続けた。これが今でも続いている。朝日はテレビはもちろんのこと、グループあげて同運動を続け、日本の道筋を歪曲させたいかのようにさえ感じられる。
 特に現在の論説主幹を迎えてからこの傾向に拍車がかかったが、個人の問題というより企業の主体性がそこに働いていると見るのが正しいと思っている。
 週間朝日が橋下氏の記事に関して、この世界では異例とも思えるお詫び出張をした。橋下氏の社長代理を見下ろす姿が、ふてぶてしく感じたのは私だけではないと思う。これには一瞬「やらせ!」かと感じたほどだ。社長を更迭して、代理をお詫びに出向かせ、ニュース番組で流す。一般的に批判や訴訟には受けて発つことが多いこの世界にあってどうしたことだろう?と思ったものである。
 そして、いろいろな画策を駆使して、どうしても安倍さんを貶めたい精神があるのだろうと思えてならない。その反動が橋下さんへの対応になっているし、それ自体が仕組まれたものかと・・・・。
 そもそも以前の大物政治家はマスコミに対決姿勢は示さなかった。相手にしないというのが大物の大物たる風情だった。橋下さんは舌鋒鋭く「寄らば切る!」といったところで、批判には対抗するタイプなのだろう。

 TBSもやるものだ。先日、NHKキャスターのわいせつ事件を伝えている時、なんと安倍さんの映像を流したのだ。少したって女性アナウンサーが「関係のない映像を流したことを・・・」と軽いお詫びをしていたが、それが国全体が選挙モードに入った中での安倍さんの映像であるというのは小さな過ちではないだろう。

 週刊誌もそれぞれ読み解いていくと、支援したい政党や政治家の姿が見えてくる。月刊誌は、傾向はあるものの質の高い論説もあるので、冷静に読むことはできる。
 マニフェストや公約は、どこまで信じていいものやらという不信感を、民主党が定着させてくれた。
 こうした情報の不真実さを知れば知るほど、だからこそ、有権者は自らを信じ、過去の大きな流れとこれからの日本を考察する眼力を備えなければならないと思う。

 ポイントをいくつかに絞るのもひとつの手段かもしれない。
 人物感で言えば、私は「傲慢さ」「自己利益性」「冷徹さ」といったものが強く感じられる人物は✖だ。
 政策については、とにかく今はデフレスパイラルを脱却する経済対策が必要だと判断している。そして、早急に教育制度の抜本的変革を形作るべきだと考えている。TPPでは「聖域なき関税撤廃」に反対しなければ日本の農業は守れないと思っている。参加はそれ次第だ。これも猶予がない。消費税では軽減税率はどうしても必要だ。
「今、何を成すべきか!」を立ち遅れた日本にあてはめて考察するなら、自ずと、その優先順位ははっきりしてくると思うが、この優先順位も人によって変わってくるのが問題でもあるのだが、致し方ないといったところか。とくに朝日が煽る原発問題は脱原発の目標期限を設定することは望みたいが、いま、即廃止に感情的になるべきではないと思う。それよりは、なぜ朝日が原発を最大の選挙争点にしたいのかを考察することに意義があるかもしれない。

 ともあれ、マスコミに誘導されることなく、監視するくらいの姿勢がこれからの国民に求められる。そうでないと本当に日本はおかしくなってしまいますよ。

 

No.2259 合掌・・・

2012.11.16

 森光子さん、三宅久之さんが相次いで亡くなられた。それぞれの世界で大物として存在感を発揮された方だが、それ以上に親しみのある人柄と温か味を感じさせてくれた方でもあった。

 森さんは、私が千葉の津田沼でアルバイト兼の下宿生時代を送った40数年前、「時間ですよ」を欠かさず見ていた記憶がある。私にとっての№1のメモリードラマである。
 堺正章、船越英二、樹木希林、天地真理といったキャストだったが、画面を見ていても森さんがこのドラマのリーダー役者という雰囲気が伝わってきた。実際の下宿先のおばさんも私の人生の恩人と今でも感謝しているが、そのおばさんが8年前に亡くなって、今度はアイドル的おばさんと勝手に思わせていただいた森さんが亡くなった。実際のおばさんとテレビのおかみさんがかぶさっていたのだ。
 時の流れとはいえとても悲しい。自分も歳をとったものだと思う。森さんが92歳だったとはとても思えないから・・・。

 三宅さんは、正論を果敢に発する評論家だと感じていたが、同時に論争の中にも品とか温かさを思わせる好々爺というイメージもあった。昔から政治のご意見番と言われた存在は数多いが、なぜかそのほとんどは上から目線の人柄が多かったと記憶している。言葉では時にそういった場面が三宅さんにも無くはなかったが、それがユーモア的にも理解される人柄だった。

 昨日の石原さんが、減税日本との合流の経緯というのはどういったことだったんですか?と記者質問されて、すぐさま感情的に「くだらない質問をするな!」と恫喝していたが、古い青嵐会的体質を感じさせる場面は、今の時代とかけ離れた政治感覚を感じさせるものだった。どこぞの新聞社のオーナーと同様だと前号で書いた通りの人間性を見せてくれた。そんな恫喝で質問を遮ることが有権者には理解が届かないということを理解できない人なのだろう。
 今日の橋本さんとの会談では必ずそのあたりの話が出るはずだが、やはり「くだらないこと聞かないでくれ!」とでも言うのだろうか。しっかり説明しなければ会談にならないと思うが、記者には恫喝ではすまされないだろう。記者が聞くことは国民の耳に届くのだから。
 今回の選挙こそ、しっかりとした説明責任を発揮することが必要なのは自明の理で、とくに政策を脇に置いた野合性を持つ合流であれば、わかりやすく世間に説明するべきなのだ。単に権力を握れるチャンスだと思ったのら、それはそれでいいではないか。石原さんから橋下さんに風を送る状況が多い最近、何を考えているのかが石原さんにはわからなくなってしまった。

 良い悪いは別にして(小沢さんも曰く)、2大政党制を目指していた日本の政界が、逆に政党乱立に向かった事実、そして前述の大野合の合流を三宅さんがどのように評論するか聞いて見たかった。最近の国政を憂い「日本を救えるのは安倍くんしかいない!」と公言してはばからなかった。安倍日本のリスタートに大きな期待を寄せていた三宅さんだった。

 森さん、三宅さん、どうぞ安らかに!

No.2252 埼玉県戦没者追悼式

2012.11.10

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 9日は、掲題の式典が埼玉会館で挙行されました。
 満員の来場者で開幕前はざわざわしていた場内が、開会を知らせるブザーとともに厳かな雰囲気へと変わり・・・緞帳が上がったステージは、慰霊碑だけがくっきり浮かび上がり、静かにゆっくりとライトアップされていきながら、白い菊の花で飾られた祭壇が来場者の目に映るという見事な演出が施されるものでした。
 67年前の辛い出来事で尊い命を捧げた県民は48,000人いらっしゃるわけですが、永遠にやすらかであるようにと、私も来賓の一人として献花させていただきました。

 明日11日には、宮城県の石巻に参じます。12、13の両日ピースボートセンターいしのまきで地域活動に参加してきます。これで計4度目の東北行きとなりますが、なんとなく遠い出来事になりつつあるような東日本大震災をけっして風化させてはならないという思いからの企画です。
 風化ということでは戦争も同じですね 
 今回は、昨夏の南三陸町でのボラ活動同様、県議同期2人との少数グループ行です。それぞれが皆タイトな予定に追われていることもあり、日程調整がえらく難儀ですが、私にしても、ここしか空いていなかったのです。しかし、よくピースボート側が受け入れてくれました。何をするかはまだ決まっていなということですが、とにかく行ってきます。

No.2248 閑話休題

2012.10.28

 このところ、書きたいこと、書かなければいけないと感ずることが山ほどあるにもかかわらず、今以上にペースを上げることは叶わず、さりとて選ぶテーマはあれやこれや豊富にありすぎる状態が続いています。
 風雲急を告げてきた国政もあって、異常と感じるマスコミの報道ぶりが一層加熱していますが、前号を見た読者の一人から「えださんの正論は十分伝わっていると思うが、あまり気合を入れすぎると疲れのとれる間がないから、たまには気楽な書き込みも必要ではないですか。2247のような書き込みをしている時はたぶん血圧も上がっていると思いますよ」というメールをいただきました。
 ふと考えて、そういえばしばらく時勢から離れた書き込みをしてないなあと気づきました。月に一度くらいはナチュラルエッセイみたいなものもあっていかなと感じさせてくれるメールでした。ありがとうございました。

 さて、そうは言いながらもあえて題材を気易いものに求めようとすると以外と定まらないものです・・・。
 今日は、朝方はグランドゴルフ市民大会、そこから権現堂行幸湖に出向いて「浮き浮きフェスタ」、そして夕方4時から大宮で日本会議総会意見交換会および懇親会という予定になっています。
 土日は1年通してほぼこういったスケジュールが組まれることが、これまでの1年半の県議生活で理解納得できるようになりました。ところが、職務上「外の事」は最大の大切事項ですが、「中の事」つまり家の事も放ったままにはしておけないことがけっこうあるもので、その時間作りが大変です。家内も秘書とまではいかないものの補助的作業をしてくれながら家事全般を担当するわけですから、今まで受け持っていた私の家事「男の家事」とでも言うのでしょうか・・・これがいつ、どこでできるのかということで齷齪(あくせく)することが多々あります。
 たとえば、今ですと扇風機をしまって暖房器具を出す。こんな作業の時間作りにも頭を痛めるのです。庭の手入れは花以外は私の担当となっているのですが、今年は芝刈りは全面的に家内まかせになりました。ゴーヤは共同作業、イチジクやブドウは私がちょこちょことやりましたが、初夏には我が家としては始めてシルバー人材センターさんに全体の剪定を面倒みていただきました。

 深夜や早朝にブログを書くこともちょくちょくですが、「男の家事」も同様の時間帯にやっていることが今では普通になっています。なにせ、早朝目が覚めて真っ先に新聞数誌に目を通すことから日課が始まります。そしてこれはと思う記事に印をつけます。あとで家内が切り抜いてくれることになっています。これ自体かなりの作業です。
 こういった状況で、長い睡眠不足の状態が続いていますが、考えれば、最近はそれが当たり前のようになりつつあります。あの、ロンドンオリンピックの時が最高に辛い時だったような気がします。当時どの時間帯で寝ていたのでしょうか? 不思議ですね。
 さて、長い閑話休題(になっていたかどうか)にお付き合いくださいましてありがとうございました。

 実は、冒頭のメール以外にもいくつかのメールをいただいております。中には強烈な橋下さん信奉といったものもありました。まさに熱烈歓迎といったもので、それはそれでけっこうだと思います。皆が自分を日本の総理大臣に置き換えて見て、自分ならどうするとシュミレーションをしてみればいいのです。結果、橋下流、小沢流、石原流、安倍流・・・いろんな考えがあって当然です。そうして政治に興味をもっていただけることはけっこうなことではありませんか。
 ただ、私は3年前の選挙があっての今と思えば、あの二の舞があってはならないと思っているだけです。選挙におけるブーム、風、熱狂、風評などに負けず、しっかり、落ち着いて時勢をよみ、付き合うようにしたいと思うだけです。あれ、せっかくの閑話休題が何もなりません。この位にしておきましょう。確かに血圧が高くなっていますから???

No.2247 計算していたサプライズ

2012.10.26

 石原都知事のその日退任記者会見には驚きました。もちろん、突然思い立ったことではなく、かねてからの計画ではあったわけですが、そのサプライズデーを10月25日に選択したのはなぜか? といったところが大方の興味のようです。これにはいくつかの事情が考えられます。
◆野田首相が横取りする形で尖閣を国営化したものの、その後なんら実効支配に関わる行動をみせないこと。(官僚が留めているのか?)
◆自民党総裁選で敗れた長男が、表舞台から去った状況に、親として無念の思いを共有していること。
◆「近いうち解散」が現実味をおびてきたこと。
◆究極の生涯目的である総理総裁を手中にできるタイミングであること。
◆なにより軟弱な国政によって日本の先行きがおぼつかないことを憂いて。

 まだまだ読者の皆さんが感ずるものはあろうかと思いますが、にわかに囁かれ始めた解散総選挙日程と新党結成のタイミングを考えると、「今この時」という思いに至ったことは大いに推測できるところです。
 漂流する日本国の現状にあって、斬新なアイデアを有する唯我独尊タイプのトップ誕生の可能性に大いに期待度は上がるのは間違いありません。
 ただ、私は次の点について両手をあげては歓迎できないと感じています。
■マスコミはオリンピック招致を掲げた本人としてどうか?という。しかし、それは国レベルに上げて招致活動をすればいいし、それはより高度な解決策になるはず。それより、尖閣購入を訴えて14億円もの寄付金をうけた責任者としてその処理をどうするのか ?次の知事任せなのか。
■3年前の民主党同様、中央官僚制度の打破を訴えているが、80歳という年齢からして長期戦になるこの実現性に疑問は残る。同胞の立ちあがれ日本の5人の平均年齢は72歳である。
■若さと情熱と辣腕さを橋下さんに認め、連係を模索するとしているが、私は橋下さんには石原さんとは質の異なる唯我独尊を感じている。そういう意味では、いずれ、この二人はぶつかると思えてならない。
 それと、橋下さんには攻められるとエキセントリックに2倍3倍攻め返す場面がちょくちょく見られる。いわゆる懐の深さを感じられないのだ。この点は石原さんにも同様の感覚は見える。つまり、質は違うが似たタイプなのだ。
 さらに、橋下さんについては「報復の精神」が異常に高いのも気になる点である。画面で感じるやんちゃ性と自信満々の顔付きに、何かが欠けている感がいかんとも否めないのだ。ヒットラーとまでは言わないが、そのあたりに独裁タイプと言われる所以があるのかもしれない。まだまだ人間として成長していく幅が残されている人材という見方もできるのだが・・・。
■亀井さんと共同路線をはるとすると首をかしげる話になる。亀井さんは、もはやブレーンも無い昔の政治家でしかないと思います。

 いずれにしても、個々の政治家評価で石原さんと組むならば、無条件ですべて素晴らしい政治家だとは思えない。そこまで信じると、再び3年前の二の舞になる可能性も無きにしも非ずである。
 今回の総選挙、日本がさらなる迷走を続けないためにも、マスコミの投票誘導もしくは非誘導報道に、私たち自身が惑わされないことが最も大切なことだと確信している。
 また、この状況を見て、早速「解散」は来年だと口にする民主党および輿石幹事長は、やはり姑息としか言いようがない。こんな政党に国を託した私たちにも大いに反省の余地はあると思うが、いかがなものか?

No.2241 自民党反省と自論回想

2012.10.10

 №2234、2235で示した私見がどうやらその通りになりそうだ。いや、別に偉そうに振り返るわけではないが、昨夜開かれた自民党の全国幹事長会議で、総裁選における地方票の在り方について、決戦投票でもその意向が生かされるシステムに改革する方針が示されたそうだ。

 「○を推したのに、△が当選した」というこの世界によくある不満・・・これが怨念にまでつながるパターンも少なくない。秋田県連の役員4人が選挙後即座に辞任を表明したのは、地方票で石破さんが圧倒的だったのに、国会議員だけで決める決戦投票で安倍さんが逆転勝利したことが気に入らないというものだった。その後、この4人は辞任は撤回したらしいが。
 私は党内行事の結果で立場や組織を投げ出すことは大人気ない。まずは方法論への疑問と改革の必要性を訴えるべきと感じ、そんな主張をブログに書いたが、事実はそのような流れになったようだ。大人の自民党が示されたと理解するほどのことではないかもしれないが、落ち着くところに落ち着いた様子。
 現状の国政国難をにらみ、自民党がどうあるべきかを考えれば当然のことであって、ノーサイド精神を示さなければ1枚岩になどなれるはずがないのだ。

 そして、昨夜の全国幹事長会議で今後の変更方針が了解されたという。
 昨夜、この場に出席されていた埼玉県連の長沼幹事長とお会いする場があって、このことを聞かされた。帰宅してテレビのリモコンを握ったら、ニュース番組でちょうど報道されていた。
 これが自民党再生へのテープカットになればいい。

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