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No.2995 アンフェアどころの話ではない!

2018.05.15

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 実は恥ずかしい話だが、日曜日の午後、ちょっとしたことで肋骨にヒビが入ることとなり病院通いの身となった。正直かなり辛い。咳、くしゃみはもちろん寝返りの際に激痛が走るし、少しひねっただけでも痛みで響く。まったく災難はいつどこでもらうかわからない。叱られながら家内にシップを貼ってもらい、気をつけようと言い聞かせるのが情けない。
 ところで、スポーツの最中の人為的災難は避けることができない。2号続けてスポーツの話題になるが、学生スポーツにあるまじきプレーを目にし愕然とした。このプレーにはどうにも怒りが治まらない。
 フェアープレーはプロ以上にアマチュアスポーツ、特に学生スポーツには求められる。勝ち負けに関わりなく相手をリスペクトする心が無いなら根本的にスポーツをする資格がないと小生は思っている。大相撲でもそう感じることがある。土俵外での突き離し、けんか腰の張り手やかち上げなどなど。これが多い力士はどうしても好きになれないし、応援精神がわいてこない。
 しかし、日大アメフト部ディフェンサーが関西学院大との定期戦で起こしたプレーはスポーツの世界でこんなことがあるのだろうかと感じる酷さで相撲の比ではない。パスしたクォーターバックが一息ついているところに背後からタックルするという許しがたい行為。ボールはパスが通らずラインの外に出たのだが、ビデオを見る限り、タックルはなんとこのボールアウトよりも遅いタイミングで行われているからレイトタックルもいいところなのである。タックルの目の前に関西学院大の選手がいて、学生たちが抗議している姿が見える。
 QBの奥野選手は3週間のケガだというが、脳や骨の異常が無ければよいのだが。骨もつらいが脳はもっと質が悪くなる可能性がある。場面はスポーツの最中ではあるが、これは被害者と加害者といった状況で調査するべきかもしれない。厳しいようだが、日大フエニックスはスポーツマンとしての精神が病んでいるとしか思えない。事件後の報道で「レイトタックルでクォーターバックをケガさせろ。俺が責任をとる」との指示を監督が出していたという更に最悪の内容が伝えられている。当然ながら指導者としての資質、人格の問題が問われる。追放処分でもいいくらいではないか。ただし、当該選手はその後も2度のラフプレーをして資格没収(退場処分)になっているが、最後はプレー中断後にまったく離れたところで関西学院の選手につかみかかり頭を殴っている。ひときわガタイの大きい選手だ。これは監督の指示とは思えない。審判も判断が悪すぎる。最初のプレーだけで退場指示がしかるべきだった。その後、関西学院大に出向き詫びを入れたとされているが、個人と言うよりは学校のメンツによるものだろう。選手は対外試合出場禁止処分となったようだが、監督は雲隠れしているという。アマチュアスポーツの世界も着実に勝ってなんぼの自己本位な考え方が主流になりつつある。今回の場合、勝利へのこだわり方が間違っている。
 社会はいろんなところで歪みを見せているが、その一部分のようにも思える。スポーツには根性が付き物だが、根性の悪い人間はスポーツをする資格がないと言ったら言い過ぎだろうか。