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No.2882 子どもに学ぶ 

2017.05.17

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 真夏日が来たかと思うと今日のように肌寒い日もありで季節の装いにけじめがつけられないのが当たり前のようになっている。しまった出したりやれやれといったところ。
 やれやれといえば、今朝ちょっとした出来事があった。元気な子どもたちを見守る以上にその日のエネルギーをもらう毎日なのだが、どうにも元気のないまだまだこぶりな1年生が苦虫をかみつぶした表情で・・・
「どうしたんだ?何かあったの?」
「おトイレ行きたい」ありゃ、小さい方ならいいがと頭がめぐる・・・
「そっかー、おしっこだったらその辺でさせてもらっちゃおうか」・・即座に
「うんちー」という一言。
「あれれ、それじゃ学校まで我慢できないよなー、お家まで帰れる?」
「うううん」彼の苦虫はさらに増す
「じゃーおじさんちまで来るか?」うなずいた。
 さて、考えた。この状態の子どもには我が家までちょと遠いかも。それで間に合わなかったら可哀想なことになる。そこで、立哨地点の交差点の角地、いわゆる目の前にスクールガードのお仲間の家があるので、そこでトイレ借りようと。それを伝えると喜んだように
「うん!」だって。いやいや、1年生の子どもに洒落のセンスも余裕もない、正直な切羽詰まった返事のはずだ。しかし、人様の家で用達の出来ない子どもがいるという話もあるようで、その点子ども自体がおおらかな育ちだったようでなによりだった。
知人夫妻の歓待を受けていざトイレに・・・
「扉、少し開けておいてもいいよ」と気遣いの言葉をいただくもしっかり鍵!
しばらくして出てきて手洗いを促され、重たいランドセルを背負って見違えるほどのいつもの表情に戻り・・・
「ほら、ありがとうございます言わないとね」と私
「ありがとうございました」早く仲間に合流したい姿勢ながらしっかりお礼。
大事に至らずほっとして外に出たら、同じ通学班の子どもがちゃんと待っていました。

 最近、「うんとでろうんち」という歌が密かな人気だそうだ。ラジオで聞いたがなかなかのコミックソングだ。YOU TUBEでも絵付きで視聴可能だがこの主人公の女の子が明るくていい。この歌の歌詞でスッキリした後に「すてきなきょうのはじまりさ」というのがある。かの1年生もさぞやスッキリしたことと思うが、素敵な一日になればなによりである。

 立哨活動も香日向小が平成24年3月で閉校になった翌月から香日向の子供たちが長倉小に通学するようになってから早6年目に入っている。通学距離が子供たちにとってかなり遠くなってしまったので元気に送り出そうと思って始めたことだが、今回のようなことは始めてのことだった。考えてみるとけっこうありそうな感じもするが学校でウンチするのが恥ずかしいという話もあるようので家を出る前の日課としてお母さんも気配りしているものと思われる。
 かの一年生、うっかり忘れたかそれとも家での放糞が足りなかったのか(いやいや失礼!)、ひとつの教えになったのならそれはそれで良かったと。
 そして、こちらもしっかり原点回帰の教えをもらった。

 素直が一番!