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No.2871 変わりゆく古式伝統

2017.04.10

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 胡冬、心咲、銘花、夏夢、杏凛、流依、暖大、志温、依舞、亮琥、怜奏、空理歩、とあまり聞きなれない熟語だが、これらは何を意味しているかおわかりだろうか。

 今日、地元小学校の入学式に出席させていただいたのだが、そこでいただいた名簿に載る新1年生の子どもの名前である。とくに印象深いものをピックアップさせていただいたが、若いお父さん、お母さんが可愛い我が子の名づけにあたり考えに考えたアイデンティティーを感じる。文字の組み合わせしかり、読み方しかり、発想の豊かさはコピーライター顔負けである。それだけ個性的でお洒落なアイデンティティーを子供にと思う親の心情が痛いほど伝わってくる。
 ブログを書き始めて読み方をすべて覚えていないことに気づいた。自らの記憶力は確実に減退しているようだ。情けないことといったらない。覚えているうちのいくつかを紹介すると、2番目はミキ、最後はクリフ・・・なかなか思い浮かばない名ではないか。男女の区別がつかないものも少なくない。もはや女の子で子の付く名前は皆無。500人以上いる全生徒の中でもふたケタもいないようだ。この分野においては感覚的には自分の方が時代遅れなのは認めざるを得ない。強いて望むなら、最近の名前を印刷物にする際にルビをふってもらえるとありがたいと思う。それも変わりゆく社会の新しい優しさの一つではないだろうか。