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No.2863 世話になってわかる有難味

2017.03.09

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いたって健康と自認していた私だが、ひょんな事から今週6日の月曜日から大学病院のベッドにいる。ひょんな事とは、鼻をかむと右の鼻がピタっと蓋が閉まった状態になりかめない。そのままにしておくと鼻汁がじわっと漏れてくる。といった症状で町の耳鼻科に出かけたら即大学病院に行きなさいとのこと。これが昨年の秋の頃で初診で3月7日のオペ予約となった次第。
 正式な病名は副鼻腔内乳頭腫というそうで、その摘出を一昨日したわけです。別に脳とか内臓といった分野ではないので気軽に構えていたのですが、鼻や喉の手術は縫合することが出来ないので出血がしばらく続くらしくなんともはや情けない顔付きになってしまいました。

 今回の初体験で感じることとして、医師軍団が異様に若いことと看護士の職務がいかにたいへんかということです。高齢者施設の介護士不足が問われる現状を考えると報酬もしかりだが職務の在り方に我々の想像を遥かに超える激務があるということが理解できる。今さらといわれるかもしれないが、患者はその個性はともかく我が儘だ。不安な気持ちがそうさせる面もあると自分に当てはめてみて言えることだ。

 日本保健医療大学の入学式で訓示を述べる機会があったが、医療福祉における看護士さんの心構え的なことを語っていたこと思い出した。一応的は得ていたとは思うが、患者としてお世話になってわかることの多さは簡単なものではないことをあらためて教えられた。
何度となく呼びブザーを駆使して飛んでくる看護士さんに難癖を言う患者がいることもわかった。おそらく高齢者施設でも同様のことがあると思われるが、患者の心得とか入所者の心得という人間性に拘るものが看護介護の世界に欠かせないことを体験上知らされた。

 ところで私事に戻るが、直径4センチほどの乳白色の腫瘍をはじめいくつかが摘出された。こんな大きなものがと家内が驚いていたが、人体とは精巧緻密で不可思議な物体である。