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No.2135 新成人の門出にあたり

2012.01.09

 昨日、そして今日と成人式イベントが各地で行われている。ともかく、空気は冷たいものの快晴は歓迎されるべきものだった。

 幸手市は昨日開催され、私も来賓として祝辞を述べたのだが、どうしてもめでたさ満願の祝詩には成りきらなかった。529名の新成人の皆さんのためには少々耳の痛いこともあっていいとの思いで、渡邊市長、武藤議長、中野ジョー国会議員に続き4番目に挨拶。いつものこととして草稿なしでの祝辞となったのだが、その内容は・・・。

 「本日ここに幸手市の成人式が開催されますこと、心よりお慶び申し上げます。(中略)皆さんのこのめでたい門出は、実は大変厳しい荒波の中に船出するというべきかもしれません。皆さんが中学生だった2008年末のリーマンショック以降、世界経済は低迷停滞を続け、国政にあっては統治機能を失い、弱体化する状況にあって、とくに外交面では日本の価値、イメージを著しく損なう事態にいたっています。そこに昨年の3.11大震災が襲いました。私は昨年の8月と11月の2度、ボランティア活動等で被災現地を訪れましたが、11月に行った段階では8月とほぼ変わらない実情でした。ガレキが多少整理されたものの、それは山高く積まれた状態のまま、処理先もままならず放置されているといった感じです。
 私たちは、高度成長を経験する中で飽食の時代をいつのまにか味わっています。しかし、今、被災地の人たちは、欲しいものは買えず、食べたいものは食べられず、住みたい家にも住めない、我慢の生活を強いられています。
 なんとかならないものかと思いはすれど、この状態はまだまだ数年続くと思われます。
 日本人の心に失われつつあるものは優しさや思いやりです。

 そして、今が底とも言うべき国家状況は、逆の意味で、皆さんにとってチャンスでもあります。
 そこで、優しさや思いやりを心の原点に、野心、野望ではなく、大志、大望、そして希望をベースに皆さんそれぞれに夢の実現に向かって社会活動に立ち向かって行ったならば、混迷する時代にあっても必ずや大きな未来が待ち受けていると確信しています。
 それは幸手市にとって、埼玉県にとって、そして日本という国とって、発展への礎につながる貴重な財産そのものだと思うのであります。どうぞしっかり頑張ってください。
 本日は誠におめでとうございました」

 恥ずかしながら、頭で整理して臨んだ祝辞ですが、文章としては整っていませんね。ただ、言わんとするところはご理解していただけるかと思います。草稿すると、結局その通り読もうとするので、暗記がままならず頼りがちになってしまうので、言葉足らずになったとしても、原稿無しにチャレンジしようと思っています。