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No.2818 けだし名言「一寸先は闇」

2016.11.02

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 前号に関連していくつかの投書をいただいた。要約すると、現状の幸手市の状況には残念かつ悔しい思いはすれど、(枝久保が)言うとおり民主主義という制度にあって幸手市の民意の結果と理解するしかない。つまり、納得出来る幸手市政にあらずと投書は語っているのだが・・・。

 万が一、財政にひずみが出たら、その時はという思いが秘められているようにも受け取れる内容である。
 最も、その前に政治的スキャンダルが表面化すれば事情は大きく変わるだろうが、それを期待するというのも人の心根としての壁を感じないではない。
 昨年の市長選が61票差だったことと、今後の3年で幸手市の状況は更に低迷するとの思いから、現状リコールを模索する雰囲気も感じないではないが、13年前のそれと比較してマグマの質も熱量も遠く及ばないというご意見も綴られている。
 私も、これについては現状では同じ思いしかない。
 とりあえず、お知らせまで!

 さて、選挙によってその後の道筋が大きく変貌するのは世の習いだ。
クリントン落選の可能性もとなると世界の動揺は隠せない米大統領選。 
都知事選後に小池劇場が幕開けしたが現状過去の膿の処理に暇がない東京都。
代表選で誠実さに欠ける蓮舫選択をした結果、解党の噂まで出てきた民進党。
支持率10%台と大統領への国民感情が大悪化した韓国。
これ皆、女性の政治家に関わるものである。

 オリンピック直前に罷免されたブラジル大統領しかり、イギリスのメイ首相もEU離脱作業で今後2年間は苦しい牽引がつづく。メルケル首相も難民受け入れとEU経済の停滞で長い政権運営に影が生じている。
 女性政治家苦難の情勢が世界各地にこれほどある。

 そういう意味では、長い監禁疑獄を経て、今や国をリードする立場を得た不屈のアウンサンスーチー女史がミャンマーの成長にとって徐々に力を発揮しつつあるのは頼もしいと言ってもよいのだろうか。
 今日、安倍首相との会談の場が設けられているという。

 現代民主主義とは、市民平等の選挙権、言論の自由、議会制、議員代表制などを基礎として成立しているわけだが、昨今の動きからは、マスコミが発信する風やムードに流される投票心理によって、とんでもない結果がもたらされることが少なくない。
 たとえば、今のアメリカだが、FBIという治安取締部が長い選挙戦もあと10日と迫ったところで一方の候補に不利となる状況を発信した。日本では考えられないことがアメリカでは起こるものだ。選挙妨害にも近いことを警察が表沙汰にする。確証はないのだから、普通であれば捜査は水面下で進めるはずだが、FBIの長官が共和党員だからというのではおおらかなアメリカからは程遠い。

 日本では、6年前の国政選挙でマスコミが大活躍し、政治の激変を招いたが、選挙の影響が良くも悪くも出るのはトップを決める首長選挙が筆頭である。これほど選挙の影響が如実に出るものはない。
 政治の一寸先は闇というのは政治の幅広い場面で出くわすものであり、けだし名言だと思う。その闇を生む確率は、選挙という場面に多く発生するようだ。
 それだけ昨今の選挙が、清き1票が持つ期待以上に、虚しさを感じる局面が多いということなのかもしれない。