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No.2128 北朝鮮という国を再認識しました

2011.12.20

 金正日の突然の死。激動の2011年だったが、間違いなく年末のトップニュースであり、年間を通してもベスト5に入るのではないだろうか。これほど自国内での反応と世界各国の受け止め方が乖離しているのも北朝鮮ならではということか。どちらも重くは受け止めているのだが、情報操作国家下の人民は他国の反応など知るよしもない。
 一個人独裁による全体主義国家であれば、ああした人民の嘆き悲しみぶりはわからないではないが、良く見ると誰もが涙してる感じではないのだ。
いわゆるカメラアングル内で瞬時に涙を流すことのできない大根役者のごとく感じられる人民が少なくない。どこまで悲しいのか皆目わからない。
 葬儀にしてもそうだが、見れば見るほど異常だ。

 さて、問題はこれからだ。誰しもが感じるこの国が持つ脅威性は、まさに常識で考えられない。国家の経済発展を実現できないまま、人民に真の幸せも与えられなかった指導者、いや首謀者が、親の七光りだけで動かしていた国。主導権争いが起こるような予感がするが、そうした複雑化するであろう事情を原因として隣国に直接的脅威を放たないとは限らない。暴力国家とはそういうものと考えるべきだろう。
 しかし、防ぎようもない狼藉に対処する方法が完璧にあるのかどうか。すでに国内では迎撃ミサイルの完全配備など打つべき手は整えているのだろうか。
 不安はつきない。