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No.2650 反対ありきに付ける薬はない!

2015.09.16

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 今の国会審議は、最初から合意納得賛成を形成する道筋が開かれてはいない。同特別委員会で質疑に出てくる反対論者たちは、その話法自体が挑発、嫌味、皮肉に満ちたもので、画面を見ていてその異常性のレベルが上昇しているのがわかる。民主では福山、蓮舫、白といった帰化議員の皆さん、とくに福山さんはひどい! 社民の福島さんなどは、戦争法案の言葉の繰り返しで印象操作を狙った発言を徹底し、最後に必ず「安倍総理の退陣を求めて質問を終わります」とくる。これは、まさに政争を意味する言葉であって、法案審議でもなんでもない。

 そして、特筆すべきは生活のやまもとたろうさんという方。どれも押しなべて子どもたちに対する人間的見本にはならない態度のオンパレードなのだが、この人は特にだ。質疑のためにいろいろと調べていることはわかるが、アメリカを敵国のように引用する質疑は聞いていて今更何を言うかだ!
 大東亜戦争時のアメリカの攻撃が戦争犯罪ではないのかと参考人に問うのだが、参考人から「その質問が安全法制にどういった関わりがあるのか不明なので答えられない」といなされている。
 彼はそれを安全法制反対の材料としたいようだが、70年前のあくまでも結果論を現代に引用することには無理があるし、そこにいたるまでの経緯と、敗戦という事実には屈する以外なかった当時の日本の政治状況に理解が向かないようだ。だからこそ、サンフランシスコ条約は売国条約だと揶揄発言するのだろう。これには委員長も「私も過去に暴言をよく発言した議員だが、今の売国条約というのは認めることはできない」と注意されている。
 ヤルタ会談やポツダム宣言など、戦勝国の為すがままを受け入れざるを得なかった。そのアメリカ進駐軍によって創案された現行憲法に対して違憲だと言うのだから主張そのものに整合性が感じられない。
 彼の発言は、身勝手な理解とバイオレンス的な内容を、わざとらしい丁寧語で挑発するばかりで、始終委員長の注意を受ける始末である。

 一般の我が街議会もせっかくネット配信されていても見ている市民は少ないと思うが、これだけ騒がれている法制審議中継を見ている方がどれだけいるだろうか。反対のための時間が費やされていることがはっきりしているし、見るに値しないという想いを与えたとしたら、その責任は重いものがある。
 国会質疑に連動して、実態は、民主、共産、社民各党の支持者たちが多くを占める国会前デモ活動が繰り広げられている。昨夜も主催者発表45,000人で警察発表17,000人。もう作られた数字などどうでもいい。
 民主党岡田代表が「たよりは皆さんたちです」とデモ隊の中で演説している。自ら議会制民主主義を否定しているという思いはないようだ。
 昨日の審議で、佐藤正久議員が民主党の岡田さんと野田さん(首相時)が集団的自衛権は必要だとする過去の発言を示したとたん、民主党議員から「何言ってんだ!」「ふざけたこと言ってんじゃねえよ!」といった野次が飛んだ。これっていったい何なのか?

 平和安全法制は、日本列島周辺の安全環境の不安定さに対応するための平和貢献向上策として必要不可欠なもの! これが私の結論である。
 
 国民を煽るための国会がまかり通り、発展性ゼロの空虚な国会と化している。その責任が、法案提示者側にあるのか、反対のための反対をしている野党側にあるのかは、やはり主義主張の違いが為せることでしかない。
 安倍政権側にも、ここばかりは譲れないといった感じがあるが、状況からすれば永久に電車の線路なのだからやむを得ない。
 安倍総理は、狂信的反対論者の呼び捨て、悪魔呼ばわりの罵倒発言が飛び交う状況でも、冷静さだけは持ち続けているようだ。礼節を欠く言葉をぶつけて、総理の怒りの失言をまた槍玉にあげようとする姑息な質疑も通じない状況に野党側はいらいらしているのがわかる。