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No.2527 歴史捏造を認めた朝日だが

2014.08.05

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 とうとうスタップ細胞事件で自殺者が出た。しかも研究そのものの技術的にも精神的にも支柱として活躍していた理研の副センター長笹井教授というのだからセンセーショナルな死としてトップニュースになった。研究そのものの結論は素人がどうこう言えるものではないが、有望な科学者を失ったことは間違いない。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

 このニュースがあったためか、国家威信にかかわるニュースが目立たなくなったようだ。朝日新聞今日付けの見開き2ページにわたる従軍慰安婦問題に関する記事取り消しのニュースもかなりセンセーショナルな内容だ。

 済州島で女性を慰安婦にする目的で無理やり連れだしたとする吉田清治証言は間違いだった。強制連行を裏付ける事実は見つからなかった。女子挺身隊と慰安婦を混同していたがまったく別のものだった。などなど。 

 この報道は30年前のものである。この歴史捏造期間に失われた国の信頼は容易には取り戻すことはできない。
 アメリカではまた新たに慰安婦像がニュヨーク近郊で立てられたという。この記事を盾に福島瑞穂の先導で韓国女性による賠償訴訟が起こったりもした。
場合によっては、国が朝日を訴えることもありうると感じるくらい自国を貶めた責任は重く、その重さは計り知れない。
 これ以上詳細をここで語ることは控えるが、この報道に合わせる形で論評していたキャスターたちも含めて、真摯な謝罪対応を一日本国民として求めたいと感じている。
 とにかく、この従軍慰安婦問題にどういった主張を続けてきたかを振り返り、テレビをはじめとするマスコミ各社も今回の朝日報道について自社認識を表明するべきだと思うのだが、残念ながらこの朝日関連ニュースから遠ざかっているのが実情か。辛抱次郎氏が怒りを表明していたが、捏造を認めたことは評価できると言っていた。これには大いに疑問がある。

 残念なことに朝日は詫びの姿を素直には見せてはいない。大マスコミが2面を使って30年続けてきた捏造報道を認めたものの、どこか言い訳めいた言い回しが多く見えるところにいくつかの疑問が重なる。8月15日を1週間後に控えたこの時期になぜ? テレビキャスターの中には、先の辛抱次郎氏のように捏造を認めた姿勢を評価する声があるが、それはあまりにも稚拙すぎる対応だ。 TBSやテレビ朝日などからお呼びが多くかかる輩は言論の自由はあってないようなものだろう。
 
 1面では「慰安婦問題の本質 直視を」との見出しがあるが、本質を直視しなかったのは誰か! 
 中身を読むと30年前の自らの捏造記事が他人事のように済まされている。それどころか日ましに高まる捏造批判への挑戦状のような雰囲気さえただよう。やはりどこかがおかしいと多くの人が感じているのではないだろうか。