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No.2097 次世代エネルギー「藻から燃料」

2011.09.03

 事前の予報にもかかわらず、到来のたびに人命に関わる被害が発生する台風。亡くなられた方々に謹んでお悔やみ申し上げます。
 アメリカでもハリケーンが「アイリーン」「リー」と立て続けに東沿岸一体を襲い、ワシントン、ニューヨークに甚大な被害をもたらしています。地震、台風、津波、竜巻、噴火、ゲリラ豪雨といった地異天変は、世界に安全な地を求めることが難しいんじゃないかと思うのは大袈裟でしょうか。
                                      今日は、掲題の研究を実用レベルまで深めている筑波大学名誉教授を訪問してきました。
 実は、8月におこなわれた環境農林常任委員会の視察対象のひとつに、慶応大学先端技術研究所がありました。そこは、1機5,000万円もするような特殊分離器が30数台も設備されている山形県鶴岡市にある近代的な研究施設でした。しかも、次世代を担う技術研究を20代の若者たちが中心で進めている、まさに次世代研究所と言うべきものです。
 たとえば、「クモの巣の糸を科学的に大量生産する技術」というユニークなものもあり、これは、すでに20代の経営者たちで起業され、投資依頼の申し込みもあるといいます。
 そこまでは、まだ進んでいないものの、その研究所で「藻から油」を精製する先端技術がエコ、代替エネルギー、休耕田の転利用などをキーワードにして今回の視察対象になったわけです。

 この山形と茨城で行われている「藻から油」のバイオ研究は内容がまったく違うのですが、前述の通り、一方は実用化に向けてかなり進化しており、農水省も調査研究費として18億円を予算化しています。次回は今日の視察を具体的に紹介したいと思います。