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No.2335 リタイア・モンスター

2013.06.10

 この言葉、私の友人が発したものですが、その意味を問うとなかなか言い得て妙な造語だと感心した次第です。世にモンスターの名がつく例は少なくありません。モンスター・ペアレンツなどはその代表的なものだと思いますが、新造語の域を脱した今は、さほどの新鮮さは感じられなくなりました。おそらく社会的に認知された例だろうと考えられます。

 リタイア・モンスター・・・・長いサラリーマン生活を勤め上げたものの、まだまだ元気な人はたくさんいます。再雇用や別世界に身を置く例も少なくはありませんが、一定の年齢でフリーの状態になった方が、世のため人のためと考えた結果、地域の自治会活動でそれまでは奥様に任せていたものを、自らが役員として参加するようになる例も多いようです。また、各種クラブやボランティア活動などに汗を流すパターンもあるでしょう。
 友人が曰く、社会的にもある程度の地位にあった方たちが、集会の協議話し合いの場で、回を重ねるほどに発言の度合いを増し、徐々に積極的な発言をするようになる例が多いというのです。ところが、それはご本人は建設的な意見や発想の転換を訴えているつもりでも、実は必ずしもそうではなくて、かえって混乱に拍車をかけているというのです。
 確かに、そういうことは十分考えられる話です。本人に悪気があるかないかは問題ではなく、自己発言に酔ってしまい、他者の意見に耳を貸せなくなってしまうタイプはどこにもおります。それが、歳が歳だから丸くなっているかというと、けっこう協調性に欠けるきらいのある人が少なくない。

 
 ということで、このリタイア・モンスターなる言葉が定着するかどうかはわかりませんが、そのレッテルが貼られないように気配りのススメを実践し、絆を深め、団結力を高める存在を皆がめざせばいいと思うのですが・・・・
 簡単そうで簡単ではない? そうかもしれませんね。