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No.2323 農村部は死活問題

2013.05.09

 前号の続きですが、やはりこうした場合、ことは簡単にはいかないということを痛感させられた次第です。実際の状況が確認されてから数日が立つというのに、とうとう8日いっぱいかけても、考えられる緊急対策への結論が出なかったのです。

 どうして、行政は緊急時においてこうもたらい回しの状況になるのでしょうかね。確認、調査、検討、調整、協議うんぬん・・・行政にとって都合のいいフレーズがあるのは市議時代から理解はしてますが、その多くは平常時のやりとりにおいてのことです。ところが、今回の場合は惣新田・吉田地区304㌶に関わる、「農繁時期における水不足」という問題です。
 ただ、2日間のいろいろな情勢等々の結果で感じたことは、県の対応は県民問題として必死の対応だったし、国の出先機関も大慌ての状態だったことが伺えます。それが霞が関にまで及ぶと様子は変わる???? 
 人の命に関わる問題ではないと考えれば、こんな程度かと感じないではありませんが、しかし、当該地区の農家の皆さんからすれば死活問題なんだということは間違いありません。
 かなり以前、何に関わる問題だったかの記憶は定かではありませんが、「コンティンジェンシー・プラン」についてのブログを書きました。これは不足事象対応計画と訳されているものですが、なにもこの言葉が示すものは大震災や津波や洪水だけにあてはめるものではないと思うのです。より身近な緊急対応計画がどこか欠けていると思えてならないのが、昨今の日本かなあと感じます。救急車のたらい回し問題もその一つです。

 今回の場合、大河川の数位上昇の逆をいく、数位低下という緊急問題は、緊急問題として理解されていないと考えざるを得ない結論・・・つまり、幸手放水路(幸手排水機場)からの取水が夜になっても国の許可が出なかったのです。現場の真剣味が肌身で伝わるのは困難だということがわかった次第ですが、今、こうしてパソコンに向かっている間も、明日の天気が前日のようにカンカン照りだったらどうしようと思ってしまいます。

 まだ、農家の中にはこうした状況をすべからく理解していない可能性もありますので、事が大きくならないことを願うばかりです。