記事一覧

No.2308 剣道部事件は氷山の一角?

2013.03.21

 昨夜、久しぶりにリラックスしてテレビをながめていたのだが、ニュース番組が映し出す映像を見て目が点になり、リラックスどころではなくなった。と同時に「なんだこれは!ひど過ぎる」と怒鳴り声を発していた。
 画面は、大分県の私立中学の剣道部の稽古風景なのだが、遠目から撮影されたビデオが伝えるのは、部外教師による暴力場面だった。まさに、殴る、こづく、蹴りを入れる、引きづり倒す、さらに蹴飛ばす・・・英語で言えば、フック、ストレート、キック、パンチ、キックといった感じか。これほどひどい中学校の部活での暴力は63になる私でも経験も記憶もない。怒鳴り声が響き渡り、部員の子どもがおどおどするといった部活はいくらでもあった。議員仲間には殴られて鼻血が出るなど普通だったと言う人もいるにはいるが、単に時代の違いだけではないような現代スポーツ事情がここにもあった。

 「いじめと体罰」は最近の教育現場のみならず議会でも盛んに取り上げるテーマだが、この大分の教師の行動は暴力以外のなにものでもない。これが愛のムチだとか行き過ぎた教育などという表現ですまそうとするなら、教育の未来ひいては日本の未来はけっして明るくない。
 私は、私が教師から受けたビンタやひざ蹴りなどは、怒られる私に責任もあった(けど、少しやられ過ぎだったと感じることもあったが)し、そういった教師こそ思い出に残っているので体罰100%許すまじとまでは思っていなかった。しかし、こうした現実を見て、やはり早いうちに体罰に一線を引くことが大切だと感じている。現代教師には、子どもの心や身体の苦痛を理解できる人が少なくなっており、この状況はさらに拍車がかかる可能性が大ではないだろうか。
 とにかく、これほど圧倒的な部員いじめの制裁暴力場面を見せられて怒りが込み上げる。体罰の定義は難しい。しかし、大分の教育委員会の見解を聞くと、これもまた人ごとのようで頼りないことこの上ない。
 現代事情では愛のムチでさえ考えものなのに、愛情のないムチを教育などと言わしめてまかり通ることが許されていいはずがない。
 体罰とは何ぞや? いじめとは? 愛のムチ? 暴力暴行とは? 
 教育や行政の現場任せではなく、国民的テーマとして考えていく必要はないだろうか?
 

それにしても、この剣道部の教師は部外教師として雇われたそうだが、日本の伝統的武道であり、人間形成に欠かせない精神を養ってくれるイメージの強いこのスポーツで何を身に付けたのだろうか? 私は昨年、剣道の試合中のケガで真夏のギブスに悩まされ、今後再プレーできるかどうかはわからないが、このスポーツがこよなく好きであることに変わりはない。
 少なくとも、教える立場であれば最低3段から5段程度の段位をとっていると思われるが、高段位必ずしも人格に比例していないということか。しかるに日本の女子柔道の五輪監督ですらと考えると、武道まで現代日本は倫理と常識を覆してしまったと言える。