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No.3510 憲法論議

2021.12.16

 憲法論に関心の深い方は今晩のプライムニュースをご覧になって何を感じられたでしょうか。
自民新藤、立憲中川、共産赤嶺 そして国民玉木(リモート)の4人に対して反町さんが切り込むいつもの対話形式。
 いつもながら各党の見解は、言い方こそ変えてはいるものの聴かずともわかる常套見解といった感じでした。
 立憲は、改正ありきではなくまずは議論が必要・・・今までと変わらぬ形式論でやる気が感じられません。すでに安倍さんは総理ではないのですが。
 維新は、教育無償化を最優先に議論したいと。
 国民は、緊急事態宣言4状況に区分して議論を進めたいと。
 驚いたのは共産赤嶺衆議院議員の言葉。日本国憲法は2度と戦争という悲劇を起こしてはならないという思いで国民によって創られたものだと発言。
『バカな!』スタジオでは私同様に驚いたような音声が聞こえていました。

 現行憲法が出来た経緯を熟知せず、国民を持ち出しての無理無理の解釈には唖然とします。米ソの戦後処理の対立により、日本が天皇制を廃止して共和国制に移行するかどうかという瀬戸際にあった状況で、マッカーサー元帥の指示でGHQ民政局が原文を1週間で完成したのです。これに若干の変更を加えて枢密院で成立したのが1946年の10月です。つまり、終戦の翌年です。どこに国民の意向が反映されているというのでしょうか。占領下のGHQが日本の為ということより戦勝国間の主義主張の争点回避のために創ったというべきものと考えられているのです。
 そして、自民党結党がそれから9年が経過した1955年11月で、この時点から自民党の党是には憲法改正が掲げられていたわけです。アメリカによって創られたということも有りますが、今の時代に合致しているだろうかという点で議論すべきという自民党の考えは妥当だと思います。
 赤嶺氏はさらにこうも発言しています。安倍元総理は2020年までに憲法改正をすると明言しましたが、国民の理解が得られなかったとやめるにあたって言ってましたよね・・・とここで反町さんから「共産党はあくまでも憲法改正を議論する際に安倍さんを対立軸に考えていくんですか? もう総理ではないんですよ」すると赤嶺氏はそれにはスルー。
 安倍さんが総理の間は改正させないというのが当時の立憲共産党の主張でした。安倍さんにこれほどターゲットを絞るのは何故なんだ?と今でも不思議でなりませんが、反自民、反政権、反日のグループが一体となって安倍氏の政界からの放逐を考慮した徹底的な安倍批判が続く異常性を感じ取っている国民が多いということも知るべきだと思います。モリカケサクラで安倍さんを批判する国民はそうしたマスコミの影響を多少なりとも受けているのかもしれませんが、マスコミと野党の思考はあくまでも安倍撃墜であり、そのためであればなんでも材料にする。モリカケサクラもその材料ということです。
 今国会で立憲がアベノマスクを持ち出しました。岸田総理は明確な反論が出来ないままでした。そして国会議員から次のような声を聴いた試しがありません。「アフリカなどの途上国へ贈呈したらどうなんだろう。ガーゼマスクの利点は洗えることで、サイズは子ども用としてちょうどいい」
 私はこう思っているのですが、岸田総理にはこのくらいの答弁はしてもらいたいところです。さて、実際に有効利用としてどうでしょうか?