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No.3478 三ツ林候補と埼玉東部洪水対策

2021.10.22

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 三ツ林ひろみ候補の演説を聴いて、間違いなく訴えるものを感じます。何度聞いてもというか聴くたびに心の鼓動が高まります。
 それは、一昨年の10月12日、台風19号に襲われた話です。各地で未曽有の被害が出ました。多くの地で決壊した河川を映す光景は目に焼き付いています。利根川も決壊寸前まで水位が上がり、流域県ではすべてで避難勧告が発令され、その結果として各所でいろいろな問題が発生しました。
 しかし、この時に翌年の4月1日に運用開始が予定されていた群馬県の八ッ場ダムに7月から試験湛水が行われていたのです。このダムの効果効能は利水と治水両面を持っているわけですが、洪水調節容量としては65,000,000㎥という水量を確保しています。通例で言われる表現にすると東京ドーム52個分となります。ここに群馬県上流部で降った雨が集まり、利根川に流れ込むのを防いだわけです。埼玉東部地区の各市町の内水氾濫は頻繁に発生しますが、大河川の決壊は想像を絶する被害をもたらすでしょう。昭和22年のカスリン台風を考えれば、被害は当時の数倍にも及ぶはずです。
 更に埼玉東部中域には世界に誇れる首都圏外郭放水路という巨大な地下建造物が、あふれる水を地下に落とし、タイミングを見計らいながら江戸川に放流する施設があります。つまり、こと埼玉東部地区に限っての利根川流域では、上で止め、下で落水放出するという理想的な広域洪水対策が出来ているのです。
 今後、雨量次第では絶対に決壊しないとは言い切れませんが、少なくとも未曽有の被害を防いだ実績が作られたのは三ツ林候補が言われる通りです。三ツ林候補は、利根川および江戸川の右岸堤防強化も欠かせない災害対策としてこの9年間訴え続け、自らの活動対象としてきました。実際に以前とは見違える堤防となり、今でもこの工事は継続延伸しています。これらの防災対策事業への働きかけは国会議員になってからイの一番に尽力されてきたのです。

 平成23年当時、政権を担った民主党は「コンクリートから人へ」というキャッチを掲げ、年金問題も工作して圧倒的な民意を得ました。しかし、福島原発対策をはじめとする東日本大地震対策で民意が離れ、他にもおかしな施策の連続で3年半で政権交代を国民が求めました。当時の前原国土交通大臣が八ッ場ダムの工事中止を発表した時の記者会見は今でも忘れません。民主党政権では、ここ関東においてまかり間違えば首都圏東京にまで及ぶ大惨事を生んでいたのです。
 その後、県議会において自民党県議団は現地視察を行うと同時に上田知事に工事再開を訴え、一般質問でも多くの議員がこれを質しました。埼玉県にとっては利水の観点からも譲れない大工事だったのです。その後、自民党政権が復活して工事再開となり、最終的に民主党政権時前も含めた含めた建設費総額はおよそ5,320億円が投じられ、その完成直前に埼玉東部のみならず東京をも守ったのです。ちなみに、首都圏外郭放水路の建設費は約2300億円です。ここには今でも海外からの視察研修団が訪れるということです。この建設に三ツ林候補の尊父三ツ林弥太郎翁が多大なる貢献をされたことは歴史的な事業とともに語り継がれることでしょう。