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No.3376 記憶の彼方の賛成討論

2021.02.09

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 今日の臨時議会は結論として全員起立による賛成可決で閉会となった。ワクチン接種事業の準備のための予算も含まれていることから、迅速な事業進捗のためには否決という結果は望むものではないという考えで今日の議会に臨んでいた。
 もちろん会期1日の臨時会ということで、提案説明の後に議員の質疑時間も設けられたが、質疑したのは共産党、市政クラブの計4人。この流れはほぼ予測出来ていたので、その内容を確認することで充分だろうと考えていた。
 スケジュールをはじめ具体的な計画について質疑する方もいたが、国が肝心なワクチン情報を発信できずにいる現状にあって、自治体が具体的な事業計画を策定できるはずがない。ワクチンも冷蔵保管庫もいつ自治体に所定の量が入荷するのかさえわからない実情は、全国の自治体が混迷させている。担当部長の答弁からも日程はもちろんのこと、まだまだ不確定要素が多いことを感じた次第。予算案に示された金額については、現時点においておよそ最低限必要と思われるものを執行部が頭をひねって練ったものである。
 したがって、具体的な状況確認は定例議会での一般質問でも可能だと考えていたので、私はあえて質疑はしない気持ちが強かった。おそらく定例議会が始まる22日でも事業計画が確定するまでには至らず、日々刻々と国の方針によってすべての自治体が知恵を絞ることになるはずで、現時点で詳細を確認するのもいかがなものかと思っていたこともある。
 ところが、質疑のやり取りを聞いているうちに、途中から提案議案について賛成討論をしようと考え、急遽原稿を頭に描きながら机上でなぐり書きした紙を握って登壇した。一般質問席とは違う議長席前の発言席に登壇するのは記憶する限り今回の当選後初めてのことだ。そもそも、以前は一般質問でも登壇するシステムだったし、年度予算案や補正予算案のたびに市長支持派議員として登壇したこともたびたびだった。少なくとも10年ぶりくらいにはなるはずである。
 討論もよくよく聞いていると、反対しつつ最後に賛成だとする執行部に釘を刺す形のものがあったり、常任委員長が委員会の結果を報告していながら自ら賛成討論をするといった異形の姿もあるなど、議員の真意が不明な場合が少なくない。私は、あえて進んで討論に立とうと思ってはいないが、今日は途中からその気持ちに変化が生じた。
 討論の内容は録画中継でご確認いただければと思います。これからなぐり書きを見直しながら正式に打ち直しておこうと思っているところです。