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No.3371 やはり具体的な計画には程遠い

2021.01.28

 前々号で市議会ワクチン対策会議の内情を書いたが、私が指摘した通り、今は行政を叱咤して準備を急げと言えるような状況でないことが次のことから理解出来る。
 昨日のことで言えば、ニュースにもなっているが、まずは担当の河野大臣から高齢者接種は早くて4月1日~になるということだ。ところが、春日部市では3月中旬から接種を開始し、1日1会場400人を目指すと報道発表している。大臣発言と合致しないが、ほぼ同時に表面化したことなので今後いかなることになるのやら。
 そして、次のニュースには少々驚きを隠せなかった。川崎市を会場としてワクチン接種の予行演習を行ったというのだ。表現を変えれば訓練そのものである。画面には、胸にゼッケンをつけた仮の接種者(とはいえ本当の高齢者でした)が3密にならない様に椅子に座り順番を待つ。そして接種の注射を打つ仕草まで行い、接種後の副反応観察のために15分間のインターバルが必要だということで待機するところまで訓練している。会場の体育館はフル活用の様相である。その他細かな仕組みや流れを想定しての訓練だったと思うが、そこまでしないとならない大変な作業だということを実感するニュースであった。その中で、会場に体育館を利用していたので、私が会議で提案した学校利用はそれなりに有効な接種会場として考慮されていることがわかった。
 ちなみに、春日部市では副反応観察に30分を予定している。接種行政として全国的に共通事項がどこまで統一され、どれだけ異なる点があるのかと想うと、現時点でまとまりは感じられないというのが実際だ。
 春日部市は人口が幸手市の約5倍の自治体だが、医師や場所の数等々、具体的な数値計画はそのほとんどが未定となっている。担当者の話として「とにかく準備期間がないというところが辛い」と苦しい状況を吐露している。
 まさに、執行部をはやし立て、尻を叩くばかりが議員の役割ではないと感じる話である。
 幸手市でも専門部署の設置をほぼ具体化しているようだが発表はまだしていない。今日の段階で、春日部、川口、東松山、飯能、日高などが具体的な専門部署の設置を発表し、これで20自治体ほどが体制準備を整えた状況である。さらに、朝霞、飯能、日高、鳩山などでは、おそらく補助金部分についてのみと思われるが、今年度補正予算として専決処分をしているか、その予定を立てているといった現状である。