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No.3355 世の中が疲弊している現状で

2020.12.14

 今週から寒気が見舞うとの予報に、コロナ感染がますます心配されます。雨も無く太陽の陽射しを受けながらの過ごしやすい冬を感じつつ、人と会えばコロナの話。いったいこの先どうなるのだろうという思いは国民共通で感じていることでしょう。実は、オリンピックが出来るか否かの話題も最近少なくなったと感じるほどで、多くは感染防止対策や経済問題との関わりが取りざたされています。これも当然と言えば当然で、毎日まさに連続で感染者が増え続けている現状ではさもありなんです。

 実は、先週6日の日曜日のこと、ラグビー早明戦の中継を見ていたのですが、秩父宮ラグビー場には画面で見る限り観戦者の数はかなりのものでした。これでいいのだろうかと感じたのですが、ご覧になられた皆さんはどう思われたでしょうか。室内観戦ではないからいいと言えるのかどうか。東京の現状ということを考えれば、観戦するには電車を利用する人もいるでしょう。観衆の声の程度まではわかりにくいテレビ観戦ですが、間違いなくしかる場面では歓声が上がっていました。観戦後の若者たちの行動はどうだろうか・・・といろいろな想いの糸が張り巡ります。老婆心という程の歳でもありませんが、心配の種は尽きません。
 感染者が増えても、その感染場所や経路を明らかにはしない状況ですから、市民は心配を越えて恐怖に近いものを感じ始めています。
 感染ゼロを続けた岩手県では既に200人を超え、県内ではしばらく感染者ゼロだった北本市がほぼ幸手市と並ぶ数値になってしまいました。大野知事の判断で高知県に続いて県内のPCR検査施設もしくは会場を発表した関係で陽性者が増えることも予測されます。
 医療崩壊を憂う声がマスコミをにぎわしますが、これは世界的にみて感染率が少ない日本が、そうそう崩壊に至るのだろうか?という疑問もわきます。日本が医療崩壊ならば他国はいったいどうなんだろうか。確かに途上国の心配は尽きませんが・・・。東京都医師会の会長の言葉は上へ下への大騒動にも感じられる発言となっています。看護師さんの退職希望者が増えているということもあるものと思いますが、必要以上に不安を仰ぐことだけは避けていただかないと・・・手立てを持たない市民は決められた防止策以上のことはどうすることも出来ないのですから。

 安倍前総理退陣後の総裁選挙で菅総理が誕生した際、正直言って良かったと思いましたが、今の菅政権のコロナ対応と外交対応には私自身も現状納得しかねるものがあります。決断力という観点一つとっても強い政権というイメージが無いからです。やはり、政治が抱える問題の一つである、政権を支える対象に対する気配りが度を越えているのか、もしくはそういう対象の要求が度を越えているのか、いずれにしても本来人気商売ではない政治にあって、ガースーなどと自己紹介する菅総理は暢気な一面を見せていますが、世間の実態はひどく落ち込んでいることを自覚していただきたいと思う次第です。
 来年9月の総裁選までの短命でもいいと考えるくらいの度量で、菅イズムを前面に押し出し、国をリードしてもらいたいものです。それくらいコロナも外交防衛も緊迫状態にあると感じる今日この頃です。