記事一覧

No.2187 子どもがアウトメディアに犯される

2012.05.26

 暑さと寒さが入り混じる陽気に体の異変を感じる方も少なくないと思う。おかしな初夏だが、今のところ徹底的な体調不良には見舞われていない。総会の多い時期だから、重々注意を心がけようと自戒している。

 さて、中学3年生にどこまで自制心が発揮できるものかわからないが、時折その精神を持ち得ていないと思われる事件が発生するようだ。中3が小学2年の児童に因縁をつけて体をぶつけながら脅す・・・しかもそれを別の子どもがビデオ撮影してユーチューブという動画サイトに掲載したというのだから、いったいどうしたらこういったことをしようと思いつくのだろうか。なんとも暗い思いにさせられる。数日前には、教師が生徒にアダルト映像を送信したという事件もあった。いやはや・・・

 テレビが子どもにとってどういった影響をもたらすかという議論は45年位前に遡る話だ。今はそれを上回る勢いでアウトメディア、もしくはSNSといったネットサービスに子どもが犯されつつあるのが社会問題として顕在化しつつある。しかし、それと逆行する形で機能が高度化するばかりの携帯端末の子ども所有率が増加しているという事実もある。
 私の同僚にこの問題を憂い、研究心を絶やさない仲間がいる。今回、前述の事件を受けて、あらためてネット犯罪が若年化していることを指摘せざるを得ない。ネット犯罪は多種多様になっており、今後も新たな形で子どもたちの心を蝕むツールとして存在感を増す可能性が高い。大人の良識がこの問題にメスを入れざるを得ないと思うのだが・・・・。