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No.3314 終戦記念日の極東情勢

2020.08.15

 灼熱地獄と言う言葉が大袈裟に感じないほどの陽気、まさに妖気という文字が浮かんできます。行動意欲を限りなく奪うこの状況は、考えてみればコロナ対策には自粛が肝要ということですから、はやる気持ちをグッと抑えて家内制手作業に興じるのもいいかなとは思いますがいささか長すぎますね。
 子どもたちのことを思うと、夏祭りや盆踊りは中止、プールや遊園地も閉鎖中、旅どころか帰省すらままならずと考えると、夏らしさを味わうという点ではこの上無く可哀想な2020年です。本来であれば、今頃56年ぶりのオリンピックで国全体が賑わいを見せていたわけですから、まさににっくきコロナウィルスといったところでしょうか。

 早いものでというと、戦争を経験された方に失礼にあたりますが、今日は終戦後75年の記念日ということです。テレビでは毎年、特集を組んで戦争の悲惨さをくどいくらいに伝えています。唯一の被爆国であり、戦争体験者が減少する中、それは大切なことだと思いますが、現実は領土侵略の可能性を思わせる沖縄以南での中国の動向は高まりを見せており、防衛意識を高める必要をおぼえます。こう言う思考を口にするだけで、戦争礼賛だなどと左派系からの批判を浴びることになり安倍政権も大変だなとつくづく思います。
 中国が実際に企てていることは世界制覇にあると確信します。これを着実に実効している状況は間違いないわけですから、憲法9条が日本を護るという神がかり的思考に陥っている方々は、万が一でも尖閣、沖縄に中国の手が入ってきたらどう言い訳をするのかと思わずにはいられません。さほど遠くない時期に尖閣に中華製プレハブが建つかもしれないということを否定できるでしょうか。中印国境で起こった戦いでインド人が20人死亡したのはまだ最近の話です。その後、互いの侵入をしないという協定を結んだはずが、中国兵によって、この地域にいくつもの建物が立ち、レーダーや桟橋まで建設したという事実。これには驚かされます。中共ウィルス発祥地の武漢にわずか1週間足らずで2,000人規模の病棟(実際はベッドを並べただけの屋根付き空間だったようです)を作ってしまった中国です。トップの一言で国同士の決め事を破るのは何でもないこと。これが時間のかかる自由民主主義体制と異なる独裁国家の怖さでもあります。意志・決断の速さと伝達の速さは、批判野党の存在は無く、不満分子も恐怖政治で抑え込み、忠実なマスコミの力もあって、一気に事が進む。
 モンゴル自治区、ウィグル、チベット、ブータン、インド、ベトナム、台湾、そして、香港と歪んだ思想と身勝手な気質で自由と人権と領土を略奪し続けんとする国、中国。
 資本主義国家群の責任も重いものがあります。世界の工場としてセンター・オブ・サプライチェーンに中国を育てたのは先進国と目される国々です。しかも、多くの科学技術を提供したのです。もとより、アメリカ映画などには中華系俳優が多く起用される傾向にあります。ロビー活動以前の問題として、中韓は自由主義国に多数の移民を配してきました。その結果として今問題になっている孔子大学なるものが多数造られたりと、受け入れる心の広さにつけ込む中国の実態は日本でも多々あると言われています。

 日本は、国家間の不可侵条約を終戦処理会議が行われた後に破られたという意味においても近代史上唯一の体験国かもしれません。日ソ中立条約を破ったそのロシアは先ごろ国後島に設けた施設の開所式にあたり、石碑に次のような文字を刻みました。「いちどロシア国旗を立てた場所ではけっしてその国旗を降ろすことは無い」
 ポツダム宣言受諾後の8月9日に北方領土の占領作戦を一方的に開始し、9月5日まで日本人に冷徹な侵犯行為をし続けたロシアは、大戦関係国が終戦記念日としている日に替えて、対日戦勝記念日を9月3日に変更しました。そして、千島列島侵攻から75年を経た記念として2種類の記念硬貨を発行しています。いずれも2020年の今年のことです。8月9日をロシア対日条約破棄侵略記念日とでもしたらどうかと思いますが・・・。
 自国のやることは全て正当化するモラルも品も無い国家群に囲まれている日本。私たちの世代まではなんとか現状維持が出来るかもしれませんが、子どもの未来を守るためにどうしたらよいと考えますか。