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No.3178 議案質疑と常任委員会

2019.09.12

 昨11日は、議案質疑が行われた。一般質問は議員個々に想うところのある行政事案を選択通告形式で行われるが、議案質疑は当該定例会で提出された議案の範囲での質疑が行われる。通告形式は同じだが、質疑形式は当初質疑と再質疑の2回に限定されている。議員発言時間が45分で再質疑は一問一答形式の一般質問とは異なり、時間制限は無い。が、そうそう長く発言できるものではない。

 昨日、つまり9月議会では5名の議員が質疑通告をした。
 順に、大平、海老沼、武藤、枝久保、坂本という流れで、議案番号別にまとめて行うので、先の5人が議案第40号30年度一般会計歳入歳出決算認定に関わる諸項目ついて行ったあと、別の議案番号に変わって、再度、大平、武藤、坂本の各議員が再登壇した。こういったところが、議会進行を理解するのにややこしさを感じるところではないかと思う。

 小生は、西口土地区画整理事業として新しい事務所を新築した建設費約4900万円について、また、公園整備・管理事業費年間約4900万円がなぜ随意契約になっているのかの確認目的で質疑した。ともに4900万円というのは偶然のことである。
 事務所建築費は敷地486㎡、延床面積220㎡の平屋だが、土地代はかかっていない。したがって、約66坪の新築が坪75万円という価格で造られたことになる。公共事業が高値安定になるのは当たり前のように考えられているが、現幸手市財政において、そうした思考は改める必要があるのではないかと質疑した。これは公園整備・管理費にしても同様で、まして随意契約などは根本的に避けるべきだと主張した。

 国の指針として歩切は法律違反になるので、しない方向を示唆されているとの答弁があったが、それにしても高値過ぎるという疑問は拭えない。民間で90坪の土地に3~4LDKの一戸建て住宅が幸手市近辺では1700~2500万円程度で売買されているのが世情である。しかも、それらは土地代も含まれていることを考えれば、いかに66坪の平屋事務所が坪75万円、総額4900万円もするのかは市民目線で理解できることではない。折々に、民間経営手法や株式会社的な経営感覚を唱える風潮があるが、こういう場面になるとお役所的と言われる面がぬぐいさることはないようだ。慣習的とは言え、少々毒されている感覚を禁じ得ない。
 そもそも、歩切はダンピングを助長し、特定建設業者を排除する可能性があるということだが、その真逆として、高値安定を目的とした伝統的慣習であるDANGOUを憂慮する必要もあるはずだ。だいたい、幸手市は予定価格を告示しているが、この数値が高値過ぎると考えられるわけで、ここの作業をより綿密に対処設定する必要があると思う。
 質疑終了後の副市長とのやり取りの場で、1級建築士の採用問題等々予定価格の設定作業で配慮すべき点があることは認めていた。具体的な行動が今後の課題であろう。