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No.3112 令和の幕開け

2019.05.01

 昨4月30日、平成最後の日の午後5時から天皇陛下御退位にともなうお言葉をいただき、日本国民の一人として感動の想いにあふれました。途中、こみ上げるものがあったように感じるところがありましたが、深い想いの中でお考えになられた御譲位が、皇太子殿下をはじめとする皇室や国民への愛情からのものと考えれば、その思いやりにあふれたお言葉に心安らいだ国民が多かったことでしょう。壇上から降りる際、上皇陛下が皇太后さまの手を支える仕草がなんとも微笑ましく、陛下のお人柄が偲ばれる場面にいっそうの感動をおぼえた次第です。
 自分としては、ここしばらく眠りの浅い日が続いていましたが、この平成最後の夜はカウントダウンなどで喧噪な街中と異なり、上皇陛下への感謝と慰労の想いにふけながら早い就寝とともにぐっすりと眠ることが出来ました。

「両陛下のこれからの安寧な生活をお祈り申し上げます」

 そして、新時代令和の幕が開いた5月1日。皇太子殿下が天皇陛下に、雅子妃が皇后陛下になられました。落ち着いた感覚でお言葉を発せられる陛下は、それもそのはず、59歳という御年で新天皇にふさわしい数々のご経験を積まれてきました。
 皇后陛下のご体調についても優しく見守られてこられ、数年前に「私が守ってまいります」といったお言葉通りに、心無い世評に対応され、お二人の絆が強いことを発信されました。
 私たちが象徴と仰ぐにふさわしい新天皇陛下の誕生です。

 
 今日の画面から感じた正直かつ最大の感想は、皇后陛下が光り輝いていたことです。私だけがそう見えたということではないと確信しています。ここまでの数年は辛く厳しい状況であったと思いますが、今日の雅子さまからはこれまでにない何かを感じました。それが何かはわかりませんが、あの光はきっと新たな皇室の雰囲気というか感覚を日本のみならず世界にもたらしてくれるものと思えてなりません。
 新時代の幕開けとはいえ、経済にも外交にもここからが新時代だとの境界線があるわけではありません。しかし、平成~令和への改元が新しい日本の幕開けになって欲しいとの期待感は多くの国民が共有しているように感じた最後と最初の2日間であったことは間違いありません。若い世代が天皇制にしっかりとした考え方と優しい心を示す様子に誰もが安堵したのではないでしょうか。