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No.2939 あきれた裏事情

2017.11.10

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 前号の続編的になるが、あくまでも条理常識という範囲で倉田真由美さんに賛同をされる方が多いようだ。政治的能力だの民主主義まで持ち出す無茶ぶりに近い応援はいかがなものかという意見が大半である。しごく当然のことと思える。この記事の事後報道として小林よしのり氏の考え方にあることが原因していることが伝えられた。
 山尾シオリ議員の不倫相手である弁護士は、小林よしのり氏が主宰している私塾の師範顧問だそうだ。であれば、山尾氏との個人的な付き合いもあったと考えるのは妥当なところであろう。そして、小林氏はこの二人の関係を認知するかのような発言もしているようだ。その上で、山尾氏の能力を高評価し、政界に必要であり民主主義に欠かせない存在だとこれ以上ない持ち上げ方をし、挙句、あえて政策顧問としての起用をアドバイスしたものと思われる。一著名人が問題を抱える候補者にここまで熱い応援言動をするのは尋常ではないと思っていたが、やはり利害が絡む人間関係が裏にあったようだ。傲慢との評判高い山尾氏には同タイプの小林氏がフィクサーとして存在していると考えれば善悪は別にして理解はできる。
 こうした顛末を知るに付け何故かむなしさが残って仕方がない。

 さて、今日は希望の党の共同代表を選ぶ党内選挙が行われる。現時点では平和安全法制に賛意を示す玉木議員が有利とされている。議員の皆さんには申し訳ないが、私は希望の党に期待をしているという意味で関心を持っているわけではない。その後の野党の動きにどういった影響をもたらすかという観点で中道対左派系の通常有り得ない代表選に注目している。

No.2938 選挙後の顛末

2017.11.08

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 この度の衆議院選挙は今までになく特異性が多発した選挙だった。いろいろと回想反省することで政党も議員も、そして有権者も今後の糧にすべき点が大いにあったのではないだろうか。
 野党第一党民進党の議員が二つの新党と無所属にタモトを分ち、結果的に同党は解体同然の状況となった。ほとんどの議員が民進党に愛想を尽かし、当選目当てで小池新党のバリュー頼みで合流をしたり、排除にあってやむなく新党を立ち上げたり、それによって自民党に有利性が働き、共産党は共闘戦略にほころびを生じた。議員個々に見ても悲喜こもごも、多くの著名議員が落選した反面、立憲チュルドレンがあちこちで誕生した。
 明日、希望の党の共同代表選が発表されるということだが、平和安全法制に賛成か反対かが問われるようだ。しかし、反対候補が勝利した場合、小池代表が合流に際し求めたあの排除の踏み絵は一体全体何の意味があったというのだろうか。希望の党が立憲と共闘にでもなれば小池さんの野望・欲望にもとづく政治理念は選挙によって藻屑のごとく消え去ることになる。もはや理念の異なる共同代表制になるのだから。これについては、まだまだ野党が蠢くであろうからしばらくは落ち着かない状態が続くものと思われる。

 ところで、かの山尾シオリ議員だが、自らの不倫疑惑を説明もせず離党して選挙に無所属でのぞんだ。結果は共産党が候補者を取り下げ、自民党との一騎打ちを互いに8万票以上を獲得しての約800票の差で勝利した。入党はせず立憲と統一会派の形で活動をしていくという。そして、不倫の相手として名前の上がった弁護士を政策顧問として起用するという。政治家として疑惑を有したままその疑惑相手を・・・まるで社会に挑戦状を突きつけるがごとくの謙虚の欠片もない強気な姿勢を見せたのだ。
 これについて下の青字の文をお読みいただきたい。ネットニュースからの抜粋である。あなたはどちらの説に賛同されますか。文中に出てくる民主主義という言葉の使い方が間違っていると私は思います。

「不倫疑惑報道直後から山尾氏を応援してきた漫画家の小林よしのり氏(64)は、山尾氏支持を表明した。自身のブログで「むき出しの好奇心になど“屈しない”と宣言している。それでいい」とつづった。不倫疑惑報道後は、能力があり、国会で追及できる山尾氏のような人が民主主義には必要だと主張。衆院選中には個人演説会にも応援に駆け付けており、この日のブログでも「政治家はこういう人物ばかりならいいのだがめったにいない。男の政治家も見習ってほしいくらい、信念を持っている」と持ち上げた。
 一方、漫画家の倉田真由美さん(46)は「当選して強気になるのは分かるが、(不倫を)疑われた人と関わるのは、公的な立場の人間としてどうかと思う。常軌を逸しているとしかいいようがない」と指摘。「普通は、この選択はできない。面の皮が厚いと感じる」とも。山尾氏が疑惑について、しっかりと説明していないとし「政治家として、みんなが納得するように説明してほしい。多くの人が同じように思っているはず」と話した。」

No.2918 処変われば唇寒し

2017.09.08

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 前号で書いた民進党出直し直後の問題勃発は、なんと山尾しおり議員の不倫事件が真相だった。感心してる場合ではないが、文春の取材手法はいったいどんな具合で行われているのかと思う。当人近くに張り付いていないとあそこまで細かな描写を報道することは難しいと思うのだが・・・政治家、文化人、芸能人、スポーツ選手などなどいったいどれほどのカメラマン記者を雇っているのやら。
 それにしても山尾議員が報道の内容は否定しつつ、騒がせたと侘び、離党届けを出すことで決着を図ろうとしているのが昨日までの動き。一気に議員辞職という線もというニュースもあったが、結局全国3ヶ所での補欠選挙を考慮して離党にとどめたようだ。本人が辞職を望んだというのであれば、政治家としてではなく女性としての道に人生の重さをみたのかもしれない。それはそれで理解出来ないことではない。
 しかし、安倍総理に説明責任を求め、稲田前防衛相には辞任して済む問題ではないと陸自日報問題で追求した人が、自らの問題には過去のガソリン問題も、今回の件でも説明責任は果たしていない。それどころか、今回は離党表明の説明を終わるやいなや記者質問には耳を傾けることなく姿を消した。
「責任を求めるが責任は取らない」「口撃は強いが守りは弱い」「他者に厳しく己に甘い」といったフレーズが政治を続けていくとするなら永遠に彼女のサブキャッチになるやもしれぬ。
 いろいろな面で日本の社会が劣化していると感じるが、政治家の質も豊田議員のような人は過去になかった。市議・県議の政務活動費の不正も神戸市氷山の一角でこれからも出るだろう。国会議員の文書交通費は報告の義務もないわけで、今回の場合、不倫現場である高級ホテル代に使われていないとは言えない。こうした事件から生じる人間評価は、当人の経歴が高いほど下落の幅は大きいことになるのはやむを得ない。
明日は我が身??いやいや反面教師にしてもらいたいものだ。

No.2901 政務活動費の不正がまたも

2017.07.13

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 埼玉県議会自民党県議団の議員の不正が明らかになった。兵庫県や山形県、富山市といった事件の先例があるにもかかわらず、それらを反面教師とすることなく自ら不正に手を染めてしまった議員。すでに一昨日自民党県議団を除名になり、昨日本人が辞職を届け出たという。自民党県連としても何らかの処分をすることになると思われる。
 彼、沢田力氏は残念なことに我が現職時代の同期議員である。つまり2期生ということになる。残念以上にくやしい!といった感じがする情けない事態になってしまった。早稲田の弁論部出身で弁舌は同期の中でも群を抜いていた。政治を志した年齢もその時代であったろうから、50をすぎて友人に政治への道を勧められた私とはおよそ天と地ほどの差がある。それがこうして自らが目指す道に自らブレーキをかけてしまうとは・・・。
 同期の中でもなぜか孤高のタイプで、彼と個人的な付き合いをしている人は県議団全員を見てもいなかったし、今もいないのではないかと想う。人生観がまったく異なる感じでそういう意味では常に上を見ているような感じもあり、政治の道は同じでもどこか相容れない違和感を持たれるタイプとして遠い存在であったことはたしかである。
 今回のことは昨日のワイド番組でも取り上げていた。当然とも思えることとして政務活動費のあり方以上に存在を疑問視する声が出ていた。調査では意味するところのエリアが狭いということで活動という言葉に変わってまだ間もないのだが、これほど身近なところで発生した不正にショックは隠せない。

 
 現役時代、自民党県連の党紀委員に選任され、通常ほとんど有り得ない除名決議の場に何度か立ち会った経験がある。厳しい意見や庇う意見など決するまでは修羅場に近い状況も生まれ、何度か招集された記憶がある。今回の事件は県議団では全員一致で除名が決定したというから、県連党紀委員会でもすんなり処分が下されることになるであろう。
 想像を絶する言葉の暴力で人格欠如が露呈した豊田真由子氏にも驚いたが、金銭問題で人間性にミソをつけた沢田力氏には、よく知る同期議員だっただけに返す返すも残念な思いである。
 議員は先生と呼ばれるが私はそれが好きではなく、ことあるごとにその呼び方はやめて欲しいと言っている。国会で先生と呼び合うやりとりはどうにも異様に映ってならない。議員と呼べばいいではないかと。政治家は先生であるかのように感じているからだとしたらどこか違うものを感じる。そういう姿に崇高な目で応じる有権者にも問題がある。
 足尾鉱毒事件解決に人生を費やした田中正造。清貧な政治家の見本として今に語り継がれているが、地域のために天皇陛下への直訴まで実行しようとした傑物である。こうした身近な史実を頭のスミにでも置いて政治活動に日々邁進すればいいし、それほど難しいことではないはずである。時代が時代だけに溜まるストレスはかなりのものがあるのは理解するが、それも自分なりの正当な解消策を駆使すればいいことである。
 

No.2894 真の「選良」を見抜くには

2017.06.24

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 豊田真由子衆議院議員の行状には誰もが驚いたことだろう。私も現職時代に何度か行き合い言葉を交わすこともあったが今回のようなイメ-ジはまったくなかった。新人らしい腰の低さと明るい笑顔、若さを強調するハキハキした口調など、さすが公募に応募してくるだけあるなと感じたものだ。聞けば、東大卒で厚労省官僚のキャリアということだから女性の国会議員として活躍する素材に申し分ないと感じた。
 ところが、まったく別の人格者というのは秘書が録音していた内容から理解するところとなった。これはなんたることか! 声も知る声とは異なり、怖いほど性格異常とも思える発言が延々と続くではないか。まるで女性版ジキルとハイド、もしくは白雪姫に登場する魔女のようでもある。鏡に映る自分に本人は違ったものを感じなかったのだろうか。
 テレビでは反自民格好の材料に近い形で取り上げられているが、私は瞬間アルコールの勢いがそうさせたのかとも感じたが、いやいやアルコールが入っていようがいまいがこれは一個の人間を映すものとしては最悪な出来事としか言いようがない。

 国民が選ぶ立派な人=「選良」という言葉があるが、最近の国会議員にはそうでない人がたびたび現れる。いわゆる選良を選ぶのは我々有権者なのだが、だれであろうとここまでの人格二面性を見抜くのは至難の技だ。総務人事担当として20年の経験のある私でも初めて会った面接者のすべてを理解するのは困難だった。入社後、しばらくすると会社方針に背き、同僚も近寄りがたい人物に変身するパターンに採用責任を感じることもあった。数としてはわずかであったがいまでも印象に残っている。
 選良と真逆の人物が国会議員になることは有権者の不幸だが、今回の事件を知り一瞬ご主人と二人のお子さんのことが心配になった。家族に対するものも今後尋常ではないと察するが、ご主人も見抜けなかったのは間違いないことであろう。
 人の奥底に秘めるものは量り知れないものがあるが、とくに選挙というハードルを乗り越えて得る職業でこうした問題が起こるのは困ったものである。
 
 告示された都議選では東京都に関する選挙とは感じられない批判中傷の国政選挙化している。豊田議員のような例は確かに衝撃的ではあるが、あくまでも個人の人格の問題である。ここでは個人名は控えるが自民党に限らず良からぬ人間性を披露した国会議員はどの政党にも存在した。今回の出来事を受けて我々有権者がなすべきことは、難しいことだが候補者の人格、人柄、人間性にかかわるものを見抜き1票に託すことでしかない。残念ながらそれに見合う候補者が選挙区内でいないと感じたならば、棄権するのではなく投票所に出向き白票を投じることが有権者の権利と義務の示し方として残っている。
 マスコミの印象操作に心を踊らされることも、政権批判につなげる野党のあり方に惑わされることがあってはならない。私は主権者教育に最も必要なことはこの部分だと確信している。そうでなければ真の選良など選べるわけがないではないか。

No.2884 小池知事と蓮舫代表の問題点

2017.05.26

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 梅雨入りしたかのように思える空模様だが、傘を開くことが多くなる季節はなにかと億劫なものだ。濡れた傘を手にしてラッシュアワーに揉まれるのは気が滅入る。そう言えば、小池都知事が訴えているラッシュアワーの解消作戦は本当に可能なのだろうか。今後、若年労働層が減少する方向にあるのは現実のこととしても、働き方改革の一環としてのラッシュアワー解消対策は東京都だけの問題ではなく神奈川、埼玉、千葉に茨城を加えた隣県も大いに関係する問題である。フレックス&コアタイムといったシステムは私が勤めていた会社でも1995年頃から採用していたが、社外勤務制度など他の施策を組み合わせるなどしてもそう簡単にはラッシュ解消までいかないはずだ。
 さて小池都知事もいろいろと問題を投げかけるという意味で問題意識の高い方ではある。しかし、解決策を打ち出さないのか見い出せないのか、五輪問題では隣県知事にもさしたる相談をすることなく、市場問題では市場関係者の不満が募るばかりで混乱のステージが続いている。さしずめ「ふったけ屋」といったところなのだが、安倍自民チェックに熱を上げるマスコミの支えによって支持率は微減にとどまっている。
 電柱の地中化とかラッシュ解消といったテーマはキャンペーン感覚で成し遂げられるほど簡単ではなく、口にして夢を与えるだけで終わらないように具体的に対応してもらいたいものだ。彼女の過去の合流離散の政治行動は独善に過ぎる面もあるようで、周囲との関係がギクシャクする特性は否めない。都政を変えるという信念の道を狭めないように願ってやまない。

 今朝、ネットニュースを見て驚く以上にさもありなんと感じることがあった。民進党蓮舫代表が、あらためて日本国籍を証明する戸籍謄本の開示を拒否したという。驚きの時間がさして続かなかったのは、今更開示したら、何故今までしなかったのか?という根本的な疑惑を再燃させるだけだからだ。しかし、一国の第一野党の代表として公人中の公人という立場からすれば、公職選挙法という法律違反まで視野に入る状況にあって、寡黙を貫く姿勢で有権者の理解は得ることは難しい。
 以前は一般社会でも何かというと戸籍証明を求められたものだが、いつの頃からか、人権問題等で謄本・抄本の提出義務が無くなった。ここのところの詳細は記憶が定かでないが、確かに当時はちょくちょく戸籍証明をもらいに役所に出向いたものだ。しかし、国をリードする政治家が日本人であるかどうかは最低限の資格である。それが不明というのでは支援不支援にかかわらず今後に問題を残すという理解が当然だろうと思うのだがいかがなものだろうか。
 蓮舫氏は自分だけの問題として捉えず、未来思考に立って自らの国籍をあきらかにするべきなのだ。この話題での自らの説明が二転三転し、世の中全体をケムに巻いたままでいるのは許されない。

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