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No.3458 多様性の理解の仕方

2021.08.28

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 2020オリパラのテーマに多様性がある。ダイバーシティなどという表現は最近つとに見なくなっているが、個人間や集団間に存在するマイノリティー感や性差といった価値観に左右されない社会という定義だそうで、五輪の開閉会式を観た限りでは、何がそういったことを示しているのかはっきりわからなかった。それ以上に、復興五輪という一方のテーマは、一部競技を福島で行ったことだけだったのかと感じている。
 
 私は、多様性が人種・民族間融合、男女均等といった内容を意味する表現であるならまだ理解できるのだが、今ひとつ、現実の世の動向に整合性を見いだせないでいる。と言うのは、このテーマが差別を無くすという原点の思考を訴えるあまり、別の差別を生んではいないかと危惧するからである。左派系もしくは全体主義といった主義思想が国家を征するとどういったことが起こるかはあえて言うまでもない。それは世界の歴史において、戦争自体は最大の悲惨だが、進軍勝利者によっては人の命に価値を持たない勝者の無慈悲な理屈がまかり通る。このことと現世の多様性を同等比較は出来ないが、寛容性を求めながら非寛容社会になってはいないかと思うのである。

 昨年11月、DHCの吉田嘉明会長が在日コリアンに対してヘイトに値する発言をしたとNHKが報道した。これに端を発し、つい先日のことになるが同社の化粧品のキャラクターとして使われているムーミンの管理会社が契約停止を決定したという。理由はオンラインによる署名運動によって本家本元のムーミンキャラクターズ社に抗議の声が届けられたことで、同社が契約打ち切りを決定したのである。さらに、この運動が国内の大手販売店などに及び、コンビニによっては商品撤退が進んでいるというのだ。恐ろしいことではないか。
 何が恐ろしいかと言えば、同社を徹底して排除排斥することは民間会社抹殺運動ともいうべき事態を意味するからだ。この会社には約3,000名の社員がいる。家族も含めれば1万人近いし、関連会社もあるだろう。
 人種差別だ人権問題だという社会正義が別の人権や差別問題を生んでいると言えないだろうか。いや、生んでいると私は思うし、そういう逆差別問題があまり問われることがないのも考え物だ。
 問題は発言した社長にあるのであって、個人を問題視する運動を起こすのであればなんとか理解できる。しかし、商品の不買運動は逆差別と言える面があり、危険な社会への変革につながる可能性もある。

 
 これもわずか数日前の話だが、韓国の地下鉄に次のような広告が出されたらしい。「日本人を殺せ」
 韓国は五輪の時も選手村宿舎のベランダから反日運動と思われる垂れ幕を流したことで顰蹙をかっている。本国からの指示ですぐにとりはずしたようだが、反日のすさまじさは徹底しているし、正に非多様性、非寛容国家言える。
 ここで、感じる問題がもう一つある。この二つの出来事に対する日本の報道は、前者DHCには各社が一斉に批判的報道を、後者は伝えるメディアが少なかった。DHCのようなナイーブな問題は、国会で野党が政権批判の為に利用するパターンが相場となっている。
 平和な現代に投げかけられる多様性の理解の仕方では、戦争ほどではないにしろ、一種のいじめ、虐待、差別が、排斥や抹殺運動という形で起こっているように思えるのと、SNSは恐ろしい情報ツールだということをつくづく感じる昨今である。

No.3457 議会中の来客 会えずに残念!

2021.08.25

定例議会前の執行部からの議案説明を受ける目的で議会運営委員会が開催された。9月議会は、決算認定と補正予算が中心なのだが、教育委員1名の任期満了による1名の人事案件を含め議案22件であった。
 午後は、全員協議会からコロナ対策支援本部会議を経過して解散となった。議会としての提案助言内容がまとまった段階でお知らせする予定です。

 午前の議運開会中に珍しい来客があった。県議時代に2人の県土整備部長にお世話になったのだが、そのお二人が揃って市役所に来られたのだ。事務局に名刺を置いて行かれたそうで、見るとお二人とも同じ会社の特別顧問と取締役の肩書だった。特別顧問になられた方は、県の部長から副知事になり、その後建設管理関係会社の理事長及び埼玉大学客員教授などを歴任し、今また前述の民間会社の顧問に就任された。いずれにしても、県で建設土木系の部長を経験されると、退職後は引く手あまたといったところで、いわゆる「つぶしが利く」代名詞のような人たちである。
 ずいぶん面倒見ていただいた方々で、人柄も温かく、副知事になった方は平成26年の2月の大雪に見舞われた時に、たまたま私の県政報告会をアスカル幸手で開催した際のゲストにお招きしていたのだが、時間に遅れることなく到着いただき、主に当時水不足で問題となった中島土地改良区の水補給作戦の詳細を説明してくれたのが忘れられません。権現堂第三万葉公園の整備、同トイレの新設、商店街車歩道整備、吉野町並塚幸手線歩道整備、今年開通した幸手境線の土地買収の促進など、今日来訪された二人の元部長との協議により、杉戸県土整備事務所への指示働きかけなどもあって実現したものです。 
 現幸手市副市長も、企業局局長、都市整備部長などを歴任され、街づくり、開発整備といった分野の専門家であり、このお二方とは緊密な旧知の先輩後輩といった関係にあります。まだ表に出ない施策が確実に推進されているものと確信しているのは、そうした人間関係の賜物があればこそです。

No.3456 大切な友の死

2021.08.23

 18日夕方近く、救急車の甲高い音が近くに響いた。その後まもなくしてある友人から、「どうも●●さんが亡くなったみたいだよ」との連絡が入った。聞いた瞬間「何言ってんの?そんなことあるわけないよ」と思いつつ、胸は高鳴り、まさかそんなの心境で出た言葉は「えーまさかー」
 よくよく考えてみれば、そんなウソをつくわけもなく、嘘と思いたい気持ちしか沸いてこなかった自分。


・互いに香日向に移住してきてから同世代として長く信頼関係にあった友。
・毎週日曜の朝はほとんど例外なく、30年近くソフトボールチームの同胞としてグランドで汗を流していた友。
・尼崎生まれの関西人ではあったが、「わしゃ、関西はあまり性に合わん」と言って関西弁をはばからなかった友。
・酒もタバコもやらず、毎日ラジオ体操、自転車とウォークを最低30分づつを実践していた友。
・毎朝、地域のラジオ体操の見守り人を励行し、その輪を広げていった友。
・少なくなった子どもの為に地域の子供夏祭りを主導してくれた友。
・共通する音楽の趣味を語り、ジャズライブを追っかけしていた友。
・そして、なにより、あれこれ言うことなくほぼ無言に近い感じでただただ私の活動と信条を尊重・協力してくれた心強かった友。
 そんな、時には兄貴のような存在に感じることもあった友が、18日当日、ラジオ体操に行ったあと自転車で町内をいつものように走っていた姿を多くの人がみていたのに・・・それが、夕方になって黄泉の国に。信じろと言う方が無理なことだ。驚く以外にどんな感情があると言うのか。気持ちの整理がまだつかない。地域にとっても、彼が関わった会や仲間たちにとっても、そして私にとっても、正にかけがえのない人を失ったという思いしか、今のところ湧いてこない。
 時の経過は辛い別れとの出会いを多くする。この地でもう何人目になるだろうか。私は主張の違いが時には争い事にもなるような職制・立場となったが、たまたま「えださんも大変やなー」と慰労の言葉をかけてくれたのはつい2週間前のこと。その1週間後は雨で会えなかった。それが悔やまれてならない。
 論争を好まなかった友の生活信条が好きで、羨ましかった。人は基本的には穏やかで安寧な地域暮らしを望むものだが、友はその実践者だった。
 かけがえのない大切な友の生き方を早く実践したいと思う。
 享年72歳。ノムさん、香日向をしっかり見守っていてくださいよ。そして、なにより仲睦まじかった奥様を見守ってあげなきゃね。どうぞ安らかに!

No.3452 独裁者たち

2021.08.12

 平和の祭典2020TOKYOが終わったが、実際、世界の平和はどうなっているのだろうかと頭を巡らせば、年を追うごとに各地で不条理な人権弾圧が、特定の指導者もしくは軍隊によって繰り返されている。
 日本では、オリンピック反対運動が止むことがない中、今またパラリンピックの中止を叫ぶ団体がいる。埼玉県の団体「オリンピック・パラリンピックをやめて、県民のいのちをまもる埼玉の会」はコロナ感染拡大の可能性に言及し、大野知事に公開質問状を出したそうだ。この市民団体の実態は不明だが、最近やたらと反対運動を立ち上げる風潮があるように感じる。そう思いつつ、世界を俯瞰すると、やれやれの気分になるのである。日本はなんだかんだ言って幸せな国であり、安心して暮らせる世界№1の国かもしれないと。


 中国、北朝鮮、ロシア、ミャンマー、ベラルーシ、エチオピア、ソマリア、イラン、イラク、ベネズエラ、アフガニスタン、シリア、リビア、イエメン、キプロス、パレスチナ、イスラエル、コンゴ、スーダン、ニジェール・・・
 こうした国々では、いずれも独裁者による弾圧や領土や宗教、政権をめぐる外戦、内戦といった政治的に不安定な状態が長期化し、多くの命が失われ、今も危険にさらされている。人を人と思わない虐待、弾圧が日常の国と比較して日本はどうだろうか。社会に対する抵抗反対運動がのどかに感じると言ったら不謹慎だろうか。
 始末に負えないのは、いろいろな意味で世界のリーダーたる中国とロシアの存在が民主主義を基軸にした多国間関係において、常に問題視される国であるということである。国連の常任理事国5カ国に入るこの両大国だが、どう考えても民主主義国家ではない。常任理事国の扱いは恒久性という取り扱いの上に拒否権があることから、よほどのことが無い限り、世界安定のための方向性で5カ国がまとまることは無い。典型的な全体主義の元、一人の人間によって国家運営が進められる国。考えてみれば、この両国が常任理事国である限り、国連が世界平和に寄与するとは思えない。時折思うのだが、いっそのこと、国際連合とは別物の、地球平和連合といった組織を立ち上げたらどうだろうか。貿易経済主体の国家間連合はあるが、ただただ平和の精神を御旗にした大国家連合の可能性を探ることがあってもいいのではないかと考えるのだが、それは、第三次世界大戦を助長することになるのだろうか。

No.3451 ピュアな日本人思考に御意!

2021.08.10

 前号で五輪を振り返っての感想を綴りました。競技そのものは五輪の本質を最高の地点で俯瞰させてもらった感じがしています。五輪のイメージとして代表的競技がいくつかありますが、普段、滅多に観ることのない競技に触れることの素晴らしさが他の大会に無い五輪の五輪らしさだと感動を新たにした次第です。もちろん開催して良かったということに加え、すべての関係者に感謝の意を表したいと思います。反省は反省で別途すればいいのです。 
 今回の五輪のテーマはよくよく考えてみると、五輪に反対中止論を展開した左派系が日頃訴える人権問題、ジェンダーフリー、人や文化の多様性等々がクローズアップされていたのです。その五輪に左派はこぞって反対していたことになるわけで、不思議な思いが残ります。利権だ商業主義だとの観点が反対理由だとしても、テーマには反対出来る立場ではなかったということではありませんか。
 さて、今回は前号に対していち早くいただいたメールをそのままご紹介したいと思います。シビアにかつ正当に事を見据える内容に感動したからです。政権批判やプロパガンダの煽動者たちにいつも思うことですが、嫌みかつ姑息な方向に理解するのではなく、素直にことを見つめる姿こそ人間らしいと思うのです。子供たちの未来の為にもそうありたいと・・・これを持って五輪の総括といたします。

枝久保さん
おはようございます。
「No3450パラリンピックに目を注ごう」の感想です。

私が、今回のオリンピックで最も感じたのは
反対派、賛成派を含めて
日本という国が、1964年次と比べて、物質的にも、精神的にも
飽食になったなあ〜(贅沢になったなあ〜)、というのが第一印象でした。
「瓦礫(ガラクタ)だけが残った、心が重い。」と言ったのは
サンモニの左派系ジャーナリストの青木理 氏です。
私から言わせれば、青木理 氏には、、、
「瓦礫と言えるだけ贅沢だと思え!!!!」と言い返したいです!!!!
ちなみに、今回の金メダルは
産廃の携帯の中身の希少金属を集積させて作られております。
まさに「瓦礫(ガラクタ)」から「宝」が生み出されたわけです。
私は、このような精神が、2020東京オリンピックの本質だと思っています。
私は、食膳に出された「味噌汁」も
常に、勿体無いので、一滴も残さずに食べるようにしてます。
自分の体になると思っているからです。
コロナの病気に関しても、
国の援助で、コロナのワクチンを受けれたり、給付金を頂ける。
これらも、国や自治体、議員さんには、大変に感謝しております。
1964年頃に開通した新幹線のビッフェのサンドイッチは
パンにハムがぺろっと一枚載っているだけでした。
今では当たり前に買えるコンビニのゼリー菓子なんぞ、上流階級の高級デザートでした。
テレビも、冷蔵庫も、クーラーも、炊飯器も何もありません。
あの頃は
ラジオ(後ほど白黒テレビ)に
氷屋(器に入れて冷蔵庫がわり)に、風呂(五右衛門風呂でした。)に
ご飯も薪で炊いて(お釜で、薪で二升ほど炊きました。)
薪を得るために、室戸台風、ジェーン台風時は、飛び散った木片をみんなで拾いました。
夏は蚊帳で寝て(蚊除けです。)
昼間は、近所の駄菓子屋で、冷やし飴で頭がつ〜んとさせて涼みました。
もちろん通勤電車はクーラーなんぞありません、窓をがら〜っと開けたのでしょう。

日本も随分と豊かになったものです。
反対派の言っている事は、全て飽食で贅沢に過ぎます。
また、感謝の気持ちのひとかけらもありません。
これが1960年代からの全学連、共産党系団体、左派系マスコミなどの
左派系共産党プロパガンダの本質です。
広島、長崎原爆供養にて、菅総理大臣を左派系マスコミは粗探ししておりますが、その前に、「台風で飛び散った薪(木片)でも拾いに行け!!!!」
と言いたくなりました。

No.3448 人口減少、まずは防止対策を

2021.08.02

 昨日のこと、幸手市の人口が5万人を割ったことについて、広報さってを見た数人の方から連絡をいただきました。どなたもこの数字を確認して驚いたようで、市になる条件である5万人を割った自治体は埼玉県で初めてのはずだと仰る方もいて、それが事実であることに残念というよりは、これからのことに思いが募る状況です。
 ただ、このことは、7月2日アップした№3437ブログですでに紹介した内容です。県のデータはひと月前に確認でき、市の広報では翌月ということになるのです。日頃親しくさせていただいている市民の方でも、ブログへのアクセスをほとんどされない、というか全くされない方もいらっしゃるので、そこはやむを得ないところですが、人口減少に対する思いは市民にとって大きな対象になっていることは間違いありません。

 実は、自民党幸手市議団として会派を結成して初の広報チラシが、近々新聞折り込みされる予定になっています。そこで書いたこととして、今後の行政施策は人口減少に歯止めをかけるという思考にもとづいて対応していくことが肝要であるといいうことを主節にしています。特に目新しい施策があるということではありませんが、防災対策にしても、子育て施策にしても、はたまた教育行政しかりで、人口増加という課題の前に減少防止という観点から市も議会も強い意識のもとで取り組むべきであると考えます。
 若いファミリー世代が幸手市で子育てをしたいと考え、それを優しく見守る高齢者世代という図式が理想的と思うのですが、高齢者の皆さんにとっては、自分たちの今後の在り方に行政がどう対応してくれるかがまず第一だとお考えの方も少なくはないでしょう。高齢者増加社会における福祉施策との兼ね合いはなかなか難しい位置づけではありますが、いずれにしても若い人たちに郷土愛が育まれませんと、人口流出が進む可能性は高いと推測できるわけで、その為にはどういった街づくりが必要かの視点が求められることになります。財政状況をふまえますと、幸手市の今後は厳しいことは間違いないわけで、それを乗り切るには知恵を出し合うことが最優先だと思うこの頃です。

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